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『ひとり羅生門方式風読書』岡本さん家のお母様と太郎さん

頭の上に

岡本さん家のお母様と太郎さんがおります


いいえ、頭の上にいるわけがありません

正確にいいますと

寝室の枕元に

「岡本太郎」さんの本と
岡本太郎さんのお母様である「岡本かの子」さんの本があります


枕元には他にも
未読の
女性シリーズ『精選女性随筆集』が数冊ありまして
昭和にご活躍された
エネルギーに満ち満ちたおばさま方が
あなた!早く読みなさいよ!っ
私が先よ!いえ私の作品が先よ!と
わちゃわちゃされているような気がするようなしないような‥

偶然私の枕元で揃った
岡本かの子さんの本と
岡本太郎さんの本
これは‥『羅生門方式』?とふと思います

『羅生門方式』とは
関係のある複数の対象者に同じ出来事を独立に語らせる手法
                     〜AI概要より

『ひとり羅生門方式風読書』を楽しんでみました

太郎さんを読んで
ふうーん
息子からみた母である、かのこさんはこんな風に思っていたのか

かの子さんを読んで
おおー
母からみた太郎さんはこんな風であったのだな

なんて


2人は似ていたそうです
太郎氏は
生まれつきとてもはげしい性格で母そっくりと言い
かの子さんは
正直だが一徹で弱気なくせに熱情家でそっくりと言い

陽電気と陽電気のようだから離れて暮らした方がいいと
周りの人にも、お医者さまからも忠告されたそう


太郎さんは18歳でパリへ渡ります

岡本太郎さん

芸術は爆発だ!
知らない方おられるのでしょうか

真っ赤さが岡本太郎さんのイメージそのものの赤いろの装丁

                    岡本太郎「自分の中に毒を持て」青春文庫 青春出版社

表紙の太郎氏の言葉が私の心を釘付けにしました


人生は積み重ねだと思っているようだがぼくは逆に積み減らすべきだと
思っている
財産も知識も蓄えれば蓄えるほどかえって人間は自在さを失ってしまう
過去の蓄積にこだわるといつのまにか堆積物に埋もれて身動きが出来なくなる
人生に挑み本当に生きるには瞬間瞬間に新しく生まれかわって運命をひらくのだそれには心身とも無一物、無条件でなければならない
捨てれば捨てるほど、いのちは分厚く純粋にふくらんでくる

どのページにも熱い言葉が溢れていて
岡本太郎さんの言葉が表紙の赤色になって話しかけてきます
文庫本なので、容赦なく本の角を折ったり
それでも気持ちが足りなくて付箋で応戦したり

一見、激しく極端な事を言われているようで実は「中道」を
言われているのかなと感じました

シンプルな言葉では

やろうとしないからやれないんだ それだけのことだ

パーンとほっぺた叩かれる思いでした


太郎氏がパリで大いに学んだり
恋に落たときのエピソードに
「帽子の被り方があまりにうまかったから」というのがあり
でも、家に着いて帽子をとってしまった途端になんともつまらない
感じがしたというのがあって、なんとも粋でおしゃれです
夢中になった恋の相手がアルゼンチンの富豪の娘だったり‥
青春が爆発だ!


母である岡本かの子さん

                     精選女性随筆集 有吉佐和子 岡本かの子 川上弘美選

私はこちらの本で、岡本太郎さんのお母様が文学的に
ご活躍役をされていた事を知りました

母である、かの子さんが太郎氏に送ったお手紙がせつないです
熱い想い過ぎてユーモラスにも感じます

むすこはこのごろどうして暮らしているの
私はゆんべからすこしメランコリになって泣いてばかりいるのよ

太郎に、じかに逢いたくってもう手紙なんか書くのうんざりだ。じかに逢いたいんだよ。太郎を想うこころがのりうつるんだろうか、おまえに似た青年や、年頃の男の人にこの頃親愛を感じて仕方ない。

でも、ある日の手紙の余白にはこんな言葉も

あなたの手紙の字ね、もすこしていねいに書きなさいよ。気が落ち着かないとめちゃくちゃな字なんか書くしめちゃくちゃな字なんか書きつけると気持ちが粗雑になるわ。

自分も子供の頃に親に字は体をあらわすのだぞと
言われた事をふと思い出しました


パリでお母様の死を知った時
自分が死んで母が生きかえって欲しいと思ったそうです
親子というより人間同士として強烈な愛情、純粋で無条件な
一体感があったと言います


口腹こうふく寡欲かよくになった為、以前の様に濫費らんぴしません

唐突ですが、この言葉は岡本かのこさんがご主人の事を書かれた文中の言葉です
なんだか心惹かれました

いつか私もこんなセリフをしゃべりたいです
特に今、濫費しているわけではなく
濫費したいわけでもないのですが
言葉の趣きがなんだか良いですね

口腹が寡欲になった為、以前の様に濫費しません
使いたいです

#なんのはなしですか


太郎氏の言葉で素敵だなって思ったのが

「きれい人」

本当の美人というのはその人の人間全体がそのままの姿において充実し、かっことした生命感をあらわしている姿だと思う
だから美人というより本当は「きれい人」というべきなのだ

「きれい人」いいなぁです


💖マガジンに追加していただきました💖
とても嬉しかったです😊

RaMさま💕   「ひまわり」を

ひいろさま💕   「ひまわり」を

くりすたるるさま💕  「ひまわり」を

心から感謝いたします😊
ありがとうございました。

最後まで読んでくださりありがとうございました😊
こうして好きな事出来ている事に感謝いたします。




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