かみしめ癖による側頭骨のゆがみー目まいの本当の理由
10年位前から、かみしめ、食いしばりが
歯痛や歯茎の炎症はもちろん、
顎関節症、肩こり、頭痛をはじめ、
めまい、耳鳴りの原因となる事が
指摘されるようになりました。
なかでも、めまい、耳鳴りは、
耳鼻咽喉科や脳神経内科でも、
効果的な治療法が
少ない疾患といわれています。
脳神経内科の医師の先生も、
めまいの患者さんのほとんどに
脳のCT画像にて側頭筋の
肥厚が認められることを
著書において述べられています。
側頭筋は、咬む時に働く筋肉で、
かみしめがめまいに影響を与える
事を意味しています。
それは、耳や耳の中に問題が
あるのではなくて、下顎骨とともに
顎関節を構成している側頭骨といわれる
頭蓋骨に問題があるのです。
1 かみしめ・食いしばりとは?
近年、歯科医院にて、「かみしめ癖」
を指摘される人が増えているようです。
かみしめ癖とは、無意識のうちに
奥歯をかみしめる行為のことです。
ストレスなどによって、
あごの関節の本来の働きで
ある食べ物を噛むこととは別に、
そしゃく筋が異常に緊張することで、
歯をこすり合わせたり
かみ込んだりする習癖のことなのです。
片側の歯がすり減ったり、
歯が割れる、入れ歯が壊れる、
歯や神経に異常がないのに
痛みや腫れを起こしている場合など、
その原因としてかみしめ行為が
考えられる場合、
歯科医師から指摘されます。
また、歯垢除去などの
定期メンテナンス時に、
かみしめ癖とそのリスクを
伝えられた方を含めると、
半数以上の人が思い当たるのでは
ないでしょうか。
かみしめ癖には、昼間、夜間を
問わずみられる食いしばりと
夜間に見られる歯ぎしりがあります。
食いしばりは、縦方向に
歯と歯をギューっと噛みこむ行為で、
歯ぎしりは、歯と歯をギリギリと
こすり合わせる行為です。
どちらも、歯や歯茎には
ダメージを与えますが、
口中の問題のみならず、
首や肩のコリ、頭痛、顎関節症、
めまい、耳鳴り、耳づまりなど、
広範囲の症状に関わるのが、
「クレンチング」といわれる
食いしばり です。
かみしめ食いしばりがよくないのは
無意識に行うことです。
私たちは、食事をする時、
おやつを食べる時に、
固いものをかみ砕きます。
このかむ動作と、
かみしめ行為の違いは、
意識して行われているかいないかです。
歯を食いしばって頑張る
という言葉があるように、
交感神経のスイッチを入れる時に
行われる行為です。
それを無意識に行い続けると、
交感神経のスイッチが切れなくなり、
やがて体がパンクしてしまいます。
寝違いやぎっくり腰、頭痛、
めまい、耳鳴りなどの、
発作につながってしまうのです。
2 かみしめ癖による側頭骨のゆがみ
奥歯をかみしめることで、
側頭骨は前傾します。
生米をかむと側頭筋がビキッと動く
「こめかみ」の部位は、
側頭骨の前側にあります。
この現象でもって、かみしめ、
食いしばりが頭痛に
関与することを説明しております。
上あごが前に出る傾向の人は、
側頭骨が前傾して、かみ込みが
深くなります。
下あごが前に出る傾向の人は、
側頭骨が後傾して、かみ込みが
浅くなります。
人は左右でかみしめ方が異なります。
重心側は、側頭骨が前傾して、
かみ込みが深くなります。
非重心側は、側頭骨が後傾して、
かみ込みが浅くなります。
側頭骨が前傾する側は、
下顎がズレる側で
下あごを後ろに引いて
噛みしめる側になります。
側頭骨が後傾する側は、
下顎がズレる側と逆側で
下あごを前に出して
噛みしめる側になります。
3 重心と噛みしめ・食いしばり
重心側と非重心側とでは、
緊張する筋肉が異なります。
重心側は、口を開ける筋肉、
下あごを前に出す筋肉が緊張して
硬直します。
顎関節がカクカクと音がする、
口を閉じにくくなるなどの症訴えます。
非重心側は、口を閉じる筋肉、
下あごを後ろに引く
筋肉が緊張して硬直します。
口が開きにくい、口を開く時音がする
顎関節がカクカクと音がする、
口を閉じにくくなるなどの症訴えます。
したがって、
重心側では、口を開けて
下あごを前に出す食いしばりが
見られます。
パソコンモニターを見る時に、
歯と歯が接触している状態
ー「TCH」(歯列接触癖)も、
この範疇に入ります。
非重心側では、口を閉じて
下あごを後ろに引く食いしばりが
見られます。
4 側頭骨がゆがむとめまいやふらつきを起こす
めまいには、フワフワと
地につかないような
浮いたような感じのするふらつきと、
周りがグルグルと回るめまい
があります。
薬の副作用などによるものを除けば、
フワフワとしためまいやふらつきは、
ストレスによる自律神経の乱れによる
バランス感覚の異常であることが
ほとんどです。
一方、ぐるぐると視界が回る
回転性めまいには、
良性発作性頭位めまい症と
メニエール病があります。
良性発作性頭位めまい症は、
めまいを引き起こす病気の中
で最も多いといわれます。
その名のごく、頭を動かしたとき
に特定の位置でめまいが起こるのが
特徴となります。
めまいが起こる頭の位置で多いのは、
頭を後ろに倒した時、
頭を下に向けた時、
寝返りを打って横を向いた時です。
垂直方向の動きを感知する
内耳の卵形嚢(らんけいのう)
という器官の中には炭酸カルシウムで
できた耳石(じせき)があります。
頭の傾きに応じて耳石が動くと、
「傾いている」という信号が
脳に送られます。
卵形嚢には、耳石からはがれた
細かい浮遊耳石がたまっていきますが、
これが、食いしばりによって起こる
側頭骨の回転により三半規管の中に
入り込みます。
すると、三半規管内の
リンパ液の流れが誘発され、
実際には頭は動いていないのに、
内耳から「動いている」
という信号が脳に送られます。
内耳からの動きを伝える信号と
頭を動かす筋肉からの
信号が一致しない時、
めまいが生じます。
メニエール病は、
グルグルと視界が回るめまいのほか、
耳鳴り、耳づまり、聞こえにくいなどの
耳の症状の他、頭痛・吐き気を
伴うことがあります。
メニエール病の原因として よく言われるのは
「内リンパ水腫」です。
内耳のリンパが増え、
水ぶくれの状態になっていることです。
平衡感覚を感じとる三半規管自体に
問題のあるもので、
耳の症状を伴うものは、
メニエール病と診断されます。
しかし、
三半規管の血行不良や
リンパの流れの滞りにより
起こる 耳鳴りを伴うめまいは、
耳鼻科では異常なしと
言われることが多いようです。
〔メニエール症候群〕
この場合、かみしめ癖により、
側頭骨に食いしばり時の衝撃が伝わり、
側頭骨内部、三半規管内に存在する
リンパ液の動きに影響を与え、
めまいなどの症状が起こるもの
と考えられます。
とくに、
噛みしめ癖がひどくなることで
奥歯がすり減ると、
上下のあごの間が狭くなり、
下顎骨の関節頭がクッションの
役割をする関節円板を圧迫するため、
側頭骨に食いしばり時の衝撃が
ダイレクトに入ってしまうのです。
さらに、噛みしめにより側頭骨が 回転することで内耳の内圧が上がり、
リンパの流れが悪くなることも
あると考えます。
両側の耳の穴に人差し指を
入れてみてください。
耳の穴に指が入りにくい側、
耳の穴が狭い側があるのが
わかると思います。
耳の穴がねじると、外耳道から、
中耳、内耳の器官もねじれ、
血液やリンパの流れも悪くなります。
また、内耳の内圧も高くなりますね。
この耳の穴のねじれこそ、
側頭骨のねじれなのです。
5 側頭骨がゆがむと耳鳴りや難聴が起こる
側頭骨には外耳孔といわれる耳の穴に
直接つながる穴が開きます。
そこから、外耳道⇒鼓膜⇒中耳⇒内耳
という順に
耳の器官へとつながっています。
まず最初に音をとらえる器官が
鼓膜です。
この鼓膜の外側(外耳道)と
内側(鼓室)とにおいて、
気圧の差が生じる場合に
耳づまりや耳鳴りが起こします。
トンネルに入った時や飛行機の離着時、
潜水時などにより起こります。
その他、側頭骨の歪みによりで
外耳道がねじれて狭くなると、
鼓膜の外側と内側とにおいて
気圧の差が生じます。
鼓室の内圧が下がり
鼓膜が凹むことにより、
耳鳴りや耳つまり、
難聴の原因となります。
一方、鼓膜から奥にある中耳では
耳小骨があり、
鼓膜からの振動を内耳にある
蝸牛というカタツムリのような
形をした器官に伝えています。
そして中耳の中には
3つの小さな骨があり、
鼓膜から伝わる振動が
骨の振動に変換され
内耳の水を振動させています。
そのため、
鼓膜や中耳の状態が悪いとその伝達が
うまくいかないことで難聴になる、
あるいは、ジージ―、ボーンという
低音の耳鳴りがしてしまうのです。
音の振動が鼓膜を介して
内耳まで伝わると、
内耳の中のリンパ液や蝸牛の
有毛細胞が振動して音の信号となって、我々が感知します。
側頭骨にゆがみやねじれなどの
問題があると、
内耳の器官にも影響を与えます。
内耳はリンパ液で満たされています。
ふつう、三半規管や耳石器は、
体や頭の揺れ・回転・傾きを
リンパの揺れで感知しています。
しかし、
リンパ液が過剰に溜まることで、
リンパ液に異常な流れが起きて、
めまいを感じてしまうのです。
また、
蝸牛は音を感知するところですが、
ここにリンパ液が溜まり、
排出が滞ると、
耳鳴りや難聴など聴覚に異常が
出てきます。
この蝸牛の中で水の圧力が上がり、
血管が硬くなるため、
キーンという高い音がする
耳鳴りの原因となると言われています。
その理由としては、 脳が興奮状態にあることで
過敏に反応しやすくなっているため、
耳の中の圧が上がったり、
鼓膜や血管の異常が
出てしまうわけです。
この脳の興奮状態が
高まる原因としては、
側頭骨のゆがみにより、
脳を包む膜が緊張し、
硬膜の硬化をおこすことです。
ただし、
内耳でも三半規管に水が貯まった
メニエール病の場合は、低音の耳鳴り
がするのが特徴です。
6 側頭骨のゆがみを一瞬で整える『耳穴ひねり』
【耳穴ひねり】の原型は、
江戸時代から行われている
古法按摩術の【耳鐘の術】
と言われるものです。
昭和から営業しているような
床屋さんに行くと、
散髪やひけ剃り、洗髪をした後の
仕上げとして、
頭や肩の按摩の後に
耳の穴に入れた指を振動した後に
ポンと抜いてくれました。
これは、江戸時代から行われている
古法按摩術の
【耳鐘の術】と言われるものです。
私の年代より上の世代でフアンが多く、
故 永六輔氏も、とある雑誌の寄稿にて
「散髪店で、耳穴に人差し指を入れ、
その手の甲かこぶしを
もう一方の手で 叩かれるのが、
悶えるくらい気持ちよかった」
と書かれていたそうです。
気持ちがよいだけでなく、
耳の穴は顎関節を構成する
側頭骨に開いているので、
うまく使えば側頭骨を矯正する
手段となりそうです。
しかし、ネット上の
あんまマッサージ師の【耳鐘の術】
の評価は極めて低く、
「パフォーマンス的に
用いられることはあっても、
ほとんどその効果はない」
とまで書かれています。
そこで、
この按摩術の【耳鐘の術】と
アメリカ生まれのオステオパシーの
頭蓋骨矯正法の
良いところを合体させてみました。
それに、私独自のゆがみの理論と
整体の矯正法の
エッセンスを加えました。
こうして、生まれ変わった
【耳穴ひねり】は、
意外にも現代人特有の症状に効く
最強のメソッドとなりました。
壮快 2021年9月号「壮快」の
特集記事において
【耳穴ひねり】が紹介されて以来、
https://www.fujisan.co.jp/product/1520/b/2135690/
めまい・フラつきを治す特効療法
ブテック社https://www.boutique-sha.co.jp/33651/
耳をもむと病気が治る!痛みが消える!新装版 | 本の情報 | ブティック社
など 多くののムック本に取り上げられました。
〇 耳穴ひねりのやり方
① あなたの耳の穴ねじれている方向は?
『耳穴ひねり』を行うには、
耳穴のねじれ方向
―すなわち、側頭骨の前後のねじれ方向を知る必要があります。
側頭骨の前後のねじれは、前腕(肘の下から手首の上までの部分)
と相関しますので、次の方法で調べます。
ご自身の胸の前で、左右の中指をくっつけてみてください。
その状態で人差し指と親指の位置の左右差を調べてみて、
自分の胸の方〔手前〕にズレる側を見つけてください。
自分の胸の方にズレるのは、
前腕が内側にねじれるためであり、
その側が、
耳の穴が前方にねじれる側になります。
写真のように
右の親指や人差し指が手前にくる人は、
右耳の穴が前にねじれる左重心タイプと判定します。
また、
左の親指や人差し指が手前にくる人は、
左耳の穴が前にねじれる右重心タイプと判定します。
指の位置の左右差が
よくわからない方は、
前腕の手首の上の部位が
外にねじれるか内にねじれるかで
判定します。
外にねじれる側が
耳の穴が後ろにねじれる側、
重心側になります。
内にねじれる側が
耳の穴が前にねじれる側、
非重心側になります。
2 耳の穴のねじれタイプ別 耳穴ひねりのやり方
『耳穴ひねり』は、
耳穴のねじれ方向のタイプ別
ー重心のタイプ別でやり方を変えます。
A 左の耳の穴 前転している
〔右重心タイプ〕の耳穴ひねりのやり方
1 両耳の穴に、人差し指を入れます。
2 息を吐きながら、
左の耳の穴を前方に、右の耳の穴を後方に 同時にひねります。
3 次に、差し込んだ指を、
息を吸った時に
両側ともに一気に抜きます。
4 これを、3回繰り返します。
B 右の耳の穴 前転している
〔左重心タイプ〕の耳穴ひねりのやり方
1 両耳の穴に、人差し指を入れます。
2 息を吐きながら、
左の耳の穴を後方に、右の耳の穴を前方に同時にひねります。
3 次に、差し込んだ指を、
息を吸った時に
両側ともに一気に抜きます。
4 これを、3回繰り返します。
一日に3回行うほか、
めまいの前兆を感じたら、
その都度行ってください。
耳穴ひねりを行う前に
、左右の耳の穴の大きさを比べます。
耳の穴が狭くなっている側が、
側頭骨がゆがんでいる側と
考えられます。
耳ひねりを行った後に調べると、
狭かった側の耳の穴が
広くなっています。
これは、耳穴ひねりが
効いている証です。
7 【耳穴ひねり】の効果の秘密
【耳穴ひねり】は、
側頭骨や耳の穴のねじれている方向に、
耳の穴の遊びいっぱいまでひねります。
それから、一気に指を抜くことで、
元に戻ろうとする復元機能、
反射機能により、
側頭骨は矯正方向に動きます。
そのため、必ず一方向にひねります。
これを、整体の世界では、
誇張法や再現法と言います。
無理に矯正方向に刺激するのではなく、
ねじれている方向にひねるのが
ポイントです。
側頭骨や耳の穴は敏感なうえ、
ねじれるといっても
そんなに大きくねじれているので
はありませんので、
驚くほどの弱刺激で、
わずかなひねりを加えるだけです。
このように、耳の穴のねじれ方向に
逆らわない優しい刺激で
確かな効果が得られます。
さらに、骨のねじれに合わせて 呼吸を変えるのも効果を入れる
大きなポイントとなります。
骨のねじれに合わせた刺激は
息を吸った時に行い、
矯正方向の刺激は
息を吸った時に行います。
そのため、【耳穴ひねり】は、
耳穴をひねるのは息を吐いた時に行い、
指を抜いて側頭骨のゆがみの
矯正方向に誘導するのは、
息を吸った時に行うわけです。
【耳穴ひねり】は、ひねり過ぎると
症状が悪化するので注意してください。
耳の穴に指を入れた時の
隙間がなくなるくらいまで
遊びをとる形で指をひねり、
指先が耳穴に密着する程度に
ゆっくりと行うのがコツです。
最近よくいわれる
噛みしめ癖 食いしばりは、歯や歯ぐき、顎関節症、口中の症状のみならず
頭痛 首や肩のコリ、めまい、
耳鳴りにも繋がります。
この記事では、
私が「耳穴ひねりの先生」といわれる
に至った、めまい、耳鳴りの特効療法を
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