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歌を忘れたカナリヤ

歌を忘れたカナリヤ
 レナード・コーエン、バーナード・ルドルフスキー、アレックス・カー、ドナルド・キーンといった面々をご存じだろうか。
 彼らは、日本文化の洗練と深淵さに魅せられて日本のファンとなってしまったが故に、日本の美について語れない日本人に嘆き、悲しみ、叱咤し、愛の鞭を振るうアメリカ人達である。
 彼らは、特に「侘び・寂び・幽玄」を説明できる日本人にお目にかかたことがないと口をそろえる。
 レナード・コーエンに至っては”日本人から「侘び・寂び・幽玄」の理解できる人物がいなくなっているのではないか”と強い懸念を抱いていた。
 もう10年も前の話である。

 果たしては日本人は「歌を忘れたカナリア」なのか。

感性を磨こうと思う。 
 僕は、建築の設計を生業としており、日本の美について語る貴会が多々あるにもかかわらず、語る言葉を持っていないことに、うしろめたさと恥ずかしさを感じていた。

 大げさに感ずる向きもあるとは思うが、10年過ぎてやっと、美意識を高め感性を磨こういう思いに至った。
 
 早速、感性を磨き美意識を育む為に、もとより、趣味であった古民家や社寺仏閣の観て歩きと絡め、日本の美の宝庫である美術作品の観て歩きまで足を延ばすこと、かねがね興味を持っていた伝統芸能である「能(謡)」の稽古と鑑賞を始めた。

 それらの経験を感じたままに語ろうと思い Notaを発表の場とした、いまだ言葉は借り物が多く、血と肉となっていないが長い目でみていこうと思う。
 少々真面目な漫才のように、登場する二人の掛け合いで語ります。

書くテーマと一押し
美術 
 今のところ一押しは俵屋宗達、青木繁、作品を直に観たことないけど松林         
 桂月
崋山と松風の邂逅
月に傾く
鬼卵・夢路
文字(書)は絵の恋人
平安の雅・やまと絵
王朝の色に挑む
彫刻    
 運慶(無著・世親像は必見)
無著・世親
工芸   
 柳宗悦をして「美術家は、実は職人芸を模倣しているに過ぎない」といわ        
 しめたほど、日本の工芸品は職人の手による精緻な美術品といってもよ     
 い。   
 八橋蒔絵螺鈿硯箱(尾形光琳)
能はこんなに面白い  
 能は深淵でいまだ全体像がわからないが、内田氏の教えに倣い妄想しなが        
 ら鑑賞することにしている。
能はこんなに面白い1
能はこんなに面白い2
古民家等  
 遠山記念館(埼玉県)、角屋(京都島原)、吉島家(飛弾高山)、旧浅香 
 邸 
魅惑の館





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