夫婦喧嘩のあとには、、、。
夫婦喧嘩をした後は、長引かないようにしている。
平和主義の私たちは、喧嘩そのものが嫌いだ。
喧嘩に使う時間や、すり減って行く神経。
これほど無駄なものはないんじゃないかと思う。
と言っても、仲の良い私たちの喧嘩は、今のところ年に1回ぐらい。お互いのタイミングが合わなくなった時に訪れる。
大喧嘩といわれるような、殴ったり罵ったりはしない。時間が経ち冷静になってから、改めてお互いの気持ちを話すのが得策だと知っているからだ。
相手のことを傷つけるのは、最小限にしている。後になって、自分が後悔することは目に見えている。
喧嘩の発端は、いつも私の上がりすぎたテンションが原因だ。
テンションが上がりすぎて、余計なことを口走り、夫に叱られる。
叱られたことに、勝手に傷つき、泣き明かす夜。
喧嘩した夜は、2人揃って眠れない。
モヤモヤした気持ちで、気が高まっているからだ。眠れない夜は長い。
翌朝、昨日のことを思い出すと、また、うっかり涙が溢れそうになる。
家にいると、気が滅入るので、気晴らしに1人出かけることに。
「ちょっと出かけてくる。」
こんな一言でも、伝えるのは大切だ。
何も言わずに出かけることも考えたが、いつも言っていることを言わないのは、失礼になってしまう気がした。
喧嘩も長引く原因になりうる。
夫は「どこにいくの?」
私「ちょっとそこまで。」
夫「気をつけて。」
と言ってくれたが、明らかに、夫も気が滅入っているのが分かった。
準備をしてから、「夫も来るか?」と誘ってみた。
そしたら、夫は重々しくはあったが、行くと言う。
本当は、1人で近くの神社にでも行って、気持ちを落ち着かせようとしていたのだが、気が滅入った夫を1人残していくのも、あまり良くない気がした。
そうして、散歩は始まった。
いつもは夫の後を歩くのだが、今日は、私の好きなように歩いて良いと、夫が私の後に続くらしい。
私が1人でいつも通る散歩道を歩く。
夫がちょっと離れた後ろにいるのが変な感じ。
川辺にキレイな花が咲いていたので立ち止まってみる。
少しだけど花を見て気分が良くなり、自然に触れるのが大事だと、改めて気づく。
後ろの夫に、「自然はやっぱり良いね。」と振り向くと、彼の胸板に大きなカメムシがついていた。
私は「ぎゃー!!」と驚くのだった。
本当は連休の今日、二人でちょっと遠出しようとしていたのに、私のせいでその予定はなくなってしまった。
寝不足で朝も起きられなかったし、せっかく日帰り旅行に行くのに、嫌な気持ちのまま行っても楽しくならないと思ったから。彼との思い出をひとつとして嫌な思い出にはしたくなかった。
しかし、カメムシの一件で、再び夫婦の間にいつもの調子の会話が生まれた。元々は仲の良い夫婦なのだから、きっかけさえあれば、すぐに良くなる。
自然の良さを感じたところで、この後、近くの植物園へと行き、美味しい物を食べ、帰宅後には、すっかりいつもの私たちに戻っていた。
次から、家の中(二人)の空気が悪くなったら、とにかく外に出て、きっかけづくり。そして、美味しい物を食べ、自然を満喫しようと思ったのであった。