ソマティック エクスペリエンス(SE)のセラピーも、そろそろ合計50回近くになるのですが、日常生活で起こる足の震えは限定的になってきたものの、セラピーを受けている時は、足の震えや、声が出なくなるという状況が度々起こります。そして、声が出なくなる話題は、以前よりも広がっているような気がしました。(以前、声が出なくなった話題は限られていたのに、今は色々な話題で声が出なくなる感じ)
以前書いたように(体験⑧)、体の中で大丈夫な部分を探してそこに意識を向けると、足の震えが一時的に止まることはあっても、またすぐに震えが始まります。私の場合、左足の震えと右足の震えが別々に起こることが多く、それはその時の感情に合わせて、どういう状況で左足が震えるか、右足が震えるか、自分でも分かっています。(耐えるような感情の時は左足、動きにつながる感情の時は右足です)
先生から何度も「足は何をしたがっていますか? 足がやりたがっていることがあれば、それをやらせてあげてください」と言われるのですが、そういう問いかけを自分の足が「じっと聞いている」という感覚があって、どうも私の足は、震える次の動作に進めないのです。ただ、先生の問いかけに対して(変な表現ですが)「足が耳になっている」という感覚が自分の中であって、「足が先生の言葉にじっと聞き耳を立てている」という感じなのです。
先生が「足はこうしたいかもしれない、したくないかもしれない、でもそうしたい可能性もある」という優しい言葉遣いをしていたので、「先生の言葉は優しいですね」と私が言うと、先生は「身体は、言葉を使わないから、優しい問いかけをしていくことで伝わるから」という説明をしてくれました。なので、皆さんも身体に対して優しい言葉を使いましょう!
先生とも話しましたが、私の足は、多分、逃げることを忘れてしまったか、分からなくなってしまったのかもしれません。耐える感情は左足の震えとなって、動きたい感情は右足の震えとなって、でも逃げるという動作を忘れてしまって、「どうしたいですか?」という先生の問いかけを、今は足がじっと聞いている感じです。
多分、ここで、逃げるという自然な動作が身体から出てくると、一つのトラウマ的な感情が「完了」することになるのでしょう。でも今は自分の足にそれを急がせたりせず、自分の足に手をあてたり、さすったり、足の気持ちを考えたりして、優しく接していこうと思います。先生からも、そのように勧められました。
以下、トラウマ体験の行動の完了について、文献から引用します。
センサリーモーター・サイコセラピー(SP)は、身体に働きかけるセラピーとして、ジェニーナ・フィッシャー(『サバイバーとセラピストのためのトラウマ変容ワークブック』著者))らが専門としています。
以下は、実例の紹介です。
誰かの傷ついた心と身体を癒す助けとなりますように。