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全身管理における酸素の重要性

 集中治療室における呼吸・循環管理の重要性を代表するひとことは?

「酸素をいかに効率よく生命維持に必要な臓器に届けるか?」

 なぜ、酸素が重要なのか?
 それは、三大栄養素と異なり「体内に蓄えられない」からです。
 さらに、酸素を使わずに栄養素を燃やすと、「超非効率」であり十分なエネルギーが得られないからです。

 酸素は呼吸器系によって血液内に取り込まれ、血液・循環系に乗って全身に運ばれます。

 全身の組織はそれを受け取り、「ミトコンドリア工場」で酸素を使って燃料を燃やし、エネルギーを得ます。きちんと酸素を消費した証拠として二酸化炭素が代わりに血液・循環系を通して運ばれ、肺で放出されます。

 栄養も大事、だけど、酸素の重要性にはまさりようがありません。

 酸素の重要性を「肌身」で理解出来れば、慢性疾患患者のリハビリの意義や目的などについても直感的に考えられるようになります。もちろん、スポーツに関心があるすべての方にも、役立つ知識になります。「有酸素運動」「無酸素運動」という日常用語についても、明快に説明出来るようになっていきます。




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