日本ワイナリー巡り カーブドッチ②夕食~朝食編【新潟県新潟市】
前回からの続きです。
「トラヴィーニュ」の夕食
ワイナリーステイ「トラヴィーニュ」の夕食は、まずブドウ畑で始まりました。
夕陽のなか、畑のテーブルでカーブドッチの動物シリーズ「むささび」のスパークリングワインをいただきます。
ココットを開けると、温かいフィンガーフードが2種類。
辛口のスパークリングワインを合わせながら風景を眺め、ワイナリーで食事ができる嬉しさを実感します。
次に、隣のレストラン「トラヴィーニュ」へ案内されます。
(最初の画像の左側の白い建物がレストランです。)
席について、本日のメニューを見ます。
地元の食材やワイナリーらしいメニューに期待が高まります。
飲み物はどうされますか、と尋ねられます。
通常の「ワインペアリング」と「プレミアムワインペアリング」に興味がわきます。
両方頼んで同行者と味見することにしました。
以上6種類のうち、最初の2種は共通、プレミアムワインペアリングの方は3~6種類目が別のワインになるとのこと。
さあ、スタートです!
まずは「2022 アルバリーニョルノー」。
ルノーは「北」という意味ですね。
新潟より北、山形県のアルバリーニョを使っているので「ルノー」です。
以前にも飲んだことがあって、北の産地らしいキリっとした酸があります。
先ほどのフェルミエのアルバリーニョよりフレッシュでライトな印象です。
1皿目は、本日の食材でとった温かいコンソメ。
野菜、肉、魚介の味が重なります。
2皿目は、初夏の入口らしさが感じられ、かつ、ブドウの「新芽」が食べられて感動したお料理。
「新芽」は優しい山菜のような味でした。
これに合わせたのは「2021 ブランドブラン」。
ブラン・ド・ブラン=白ブドウでつくった白スパークリングワインです。
爽やかなスパークリングワインに、カリっとあげられた新芽や稚鮎の揚げ物がとても合います。
3皿目は、サクラマスをグリーンのソースでコーティング、そら豆やグリーンピース、インゲンなどを添えた緑色のお料理。
食べ進めると、レアに仕上げられたサクラマスの切り口のピンク色が映えます。
通常ペアリングは「2022 ケルナー」。
今は北海道でワインを作られている落さんのいる「余市」。
その余市で栽培されたケルナーで作られた白ワインです。
こちらも北の産地らしいキリっとした酸にグレープフルーツのような香りが感じられるワインで、春の緑の料理によく合います。
プレミアムペアリングは「2018 ヴェルデーレ」。
山形産「ヴェルデーレ」という品種でつくって熟成させた、黄金色のワイン。
サクラマスや粒マスタードの風味と合います。
4皿目は、茹でホワイトアスパラガスと牡蛎に、コクのあるオランデーズソースをかけて炙ったお料理。
佐渡産の牡蛎が、プリっとしていて美味しかったです。
通常ペアリングは「2022 ノンバリックシャルドネ」。
樽を使っていない、ミネラル感のある白ワインがよく合います。
プレミアムは「2020 ビジュシャルドネ」。
ビジュはフランス語で「宝石」という意味。
こちらは樽で18ヶ月熟成してあって、重さがあります。
5皿目は、うろこがカリカリに焼かれた金目鯛に、南蛮エビがのせられたお料理。
新潟は南蛮エビをよく食べますね。このプリプリの海老と、カリカリのうろこの金目鯛の食感の組み合わせが美味しかったです。
通常ペアリングは「2021 ドルンフェルダー」。
魚料理に赤ワインを合わせます。
私は、魚料理に赤も合わせますが、驚かれる方もいるようでソムリエの方も「あえて合わせています。」と説明されていました。
プレミアムは「2018 カベルネドルサ カベルネミトス」。
このあたりにはいい気分になって詳細を忘れたので、後で調べました。
カベルネ・ドルサとカベルネ・ミトスは、ドイツでカベルネ・ソーヴィニヨンを交配して作られた品種で、余市産のブドウの赤ワインです。
6皿目は、ブドウの樹で燻した牛肉料理で、添えられているのは筍のフリットです。
牛肉を燻した後、テーブルまで持ってきて蓋を開けて見せてくれ、真っ黒になったブドウの枝葉の燻製の香りがしました。
カベルネ・ソーヴィニヨンの枝葉で燻すなんて、ワイナリーらしくていいですよね。
通常ペアリングは「2021 サブル赤」。
以前にもご紹介したとおり、「サブル」はフランス語で「砂」。
このワイナリー特有の海に近い「砂地」の土壌を表現した赤ワインです。
品種はカベルネ・ソーヴィニヨン、プティ・ヴェルド、メルロー、 カベルネ・フラン、マルベックの5種類(これも後で調べた)。
柔らかく仕上げられた赤身のお肉によく合いました。
プレミアムは「2019 ビジュ カベルネソーヴィニヨン ヴィエイユヴィーニュ」。
1993年に植えられ、現在樹齢30年になるカベルネ・ソーヴィニヨンの「ヴィエイユ・ヴィーニュ」=古木のブドウから作られた赤ワインです。
古木は若い木の半分くらいしかブドウの実をつけないそうですが、古木のワインは複雑味がありましたね。
「樹齢30年になるカベルネ・ソーヴィニヨンはどこにありますか。」とソムリエさんに聞いたところ、「見学ツアーにはいかれましたか?」「明日の予定です。」「では、その時に見られますよ。」とのことで、翌日のワイナリーツアーが楽しみになりました。
以上、ペアリング10種類と6種類のお料理を味わうことができました!!
両方ペアリングしてみた個人的な感想としては、通常の「ワインペアリング」のフレッシュな感じがおススメで、特に春夏のお料理にはむしろこちらの方がいいのではないかと思いました。
「プレミアムワインペアリング」は樽香が好きな方、重めのワインが好きな方におススメできそうで、秋冬のお料理にはプレミアムもよいかもしれません。
また、現地で「ヴィエイユ・ヴィーニュ」のワインを味わえたのは、いい経験になりました。
という訳で・・・。
7皿目、地元である西蒲原産のコシヒカリのリゾットと、デザートの画像は撮り忘れましたが、美味しくいただきました。
その後、「小菓子」は宿泊施設のラウンジに移って、マカロン、生チョコ、もう1つは失念(フィナンシェだったかな)の3種と食後のコーヒーをいただき、余韻を味わいました。
ワイナリーならではの食事とワイン、そして環境、とても贅沢な時間を過ごせました。
「トラヴィーニュ」の朝食
さて、その翌日。
この日も早く目が覚めてしまって、日の出のブドウ畑を眺めてから2度寝。
(ちなみに、日の入り・日の出時間、翌日の天気の手書きメモが部屋に置いてあってよかった。)
普段、朝はお腹が減らないので、飲み物しかとらないのですが、この日はお腹が減った~と思い、朝食に向かいます。
昨夜、夕食をいただいたレストラン「トラヴィーニュ」で朝食です。
卵料理は「オムレツ」「スクランブルエッグ」「目玉焼き」から選んでください、とのことで「オムレツ」をオーダー。
まず、フレッシュなガーデンサラダをもりもりいただきます。
プレーンなハード系パン、イチジクとレーズンのパンに、各種コンフィチュールやバターをつけていただくと、美味しくてとまらないです。
もう1種類、レーズンとクリームチーズのパンもいただきました。
オムレツにはケチャップをのせて、白いソーセージはマスタードをつけていただきます。
ヨーグルトとブドウ畑の蜂蜜も美味しい~。
たんぱく質もたっぷりとりました。
ドリンクのトマトジュース、ブドウジュース、牛乳、コーヒーも風味がいいものばかりで美味しかったです。
ワイナリーらしく、かつ、自社で作っているものを組み合わせた、カーブドッチならではの朝食でした。
以上、「カーブドッチ」ワイナリーのお食事編でした。
さすが、新潟市内や迎賓館赤坂離宮のレストラン・カフェも展開されていて飲食部門が強いワイナリーです。
ちなみに、この日のランチタイム、レストラン「トラヴィーニュ」は満席、周りのパン屋などのショップも多くのお客さんで賑わっていました。
この後、体験したワイナリーツアーは、また次の記事で!