ハードルを上げる
「ハードル」という言葉は広く世の中に知られていると思います。ハードル自体は、オリンピック競技にもあるように、陸上競技でハードル走があるので、モノとしてはそれなのですが、モノとしての使い道は、それ以外にほとんど聞いたことがありません。
わたしが知らないだけでモノとしての「ハードル」、世の中にはどこかで使われているかもしれませんが、でもそうだとしても、陸上競技以外で「ハードル」の存在感はほとんどない気がします。
どうか、ご存知だったら教えてください。
ハードルに関連して、「ハードルを上げる」という言葉があります。これは、具体的には「ハードルの高さを上げる」ことを意味します。
ハードルって、昔、触ったことがあるんですが、高さを調節する機能がついていたように記憶しています(少し齧ったことがあるのでw)。
高さを上げられるということは、当然、上げることによって、ハードル走の難易度が高くなります。ハードルを飛び越えるのに、高さが高いと、それを超える労力が必要になるし、その分、タイムも落ちる。
まぁ、これは「競技」としての「ハードル」の役割というか、モノとしての意味を考えるとそうなるのですが、わたし達にとっては一般的ではないですよね。
もっとこう、一般的な使い方を考えるとどうでしょうか?
そう「ハードルを上げる」とは、言葉での使い方がメインになります。決して、モノとしての使い方がないわけじゃないですが、わたし達の身の回りでは、そういう使い方じゃないですよね。
「ハードルを上げる」の意味は、「何かにチャレンジする」とか「チャレンジになるくらい、困難が待ち受けている」等の文脈で使われることが多いです。
「ハードル」としては、「障壁」という意味にとれるんですけど、「障壁」にはいろんな意味を含んでいますよね。
例えば、テストの点数の合格基準、何かのプロジェクトの参入条件、現状から何かを変えなくては行けないのだけど、それを打破するのが困難な既得権益、何かを買う、やるためのお金と、その目標金額、などなどです。
本当「ハードル」という言葉は便利です。どんなモノでも「ハードル」の一言で済ませられますからね。
本来のモノとしての意味よりも、概念・言葉としての意味の方が、広く一般に知れ渡っているモノというのは他にもありそうですが、そういうのを見つけられると、面白いかも。
ハードルに戻りますが、ハードルを上げるも下げるも、自由自在、誰かがハードルの高さを設定するのではなく、設定するのは自分です。自分でできますよね。
もちろん、誰かがセットしたハードルを超えていくということも大事ですけど、それはあくまでも参考にすぎず、結局、そのハードルに対して自分がどう思うか?ハードルとして感じるかどうかだと思います。
そうであるなら、ハードルは確かに「障壁」ではあるけれど、自分で設定できるモノだから、相対的にみて、高い低いは実は関係ないことに。
客観的に見て、ハードルが高くても、それを難なくクリアしていく人もいます。逆に、これは低いだろうと衆目見られているハードル、どうやってもクリア出来ない人もいます。
だから人それぞれなんです。ハードルを難だと感じる高さは。
ちょっと無理矢理かもしれませんけど、これもどこかミニマリズムに繋がるような気がします。モノを減らすのに、めちゃくちゃ「ハードルが高い」人もいれば、さっさと手放せるんで「ハードル低い」人もいる。
どちらでもいいんですけど、自分にとってのハードルをよく捉えて、そして実行する。ハードルを乗り越えていければまた少し違った自分が見えてくるかもしれませんよね。
ハードルは、ハードルを超えた数だけ強くなる。
そうあればいいなぁ、と思ったり。
それでは、また。