邦人保護と自助努力
アフガニスタンに自衛隊が派遣されて、しかしうまく邦人の救助がいっていないというニュースを目にした。わたしも海外に住んでいて、このニュースは結構気になりました。
ここドイツで、そういった紛争が起こるとは考えにくいんですが、可能性はゼロじゃない。もし万が一、似たようなことが起こったら、果たして、わたしは日本に帰れるんだろうか?とか、国は助けてくれるんだろうか?って思った。
考えてみると、自国国内で優先されるのは、当たり前だけど現地人。外国人なんか、後回しだし、下手したら、見捨てられることだって、あるかもしれない。
日本にいる外国人は、日本から見捨てられることはないかもしれない。でも日本がそうだからといって、ここ外国も同じように日本人を見捨てないか?と問われたら、どうでしょう。
少なくとも「自国民を優先する」というのが当たり前だったら、優先順位は当分先になりそうですよね。ドイツが移民を積極的に受け入れてるとはいうけど、それは、平時の時の話であって、緊急事態になったら、ドイツ政府もそのスタンスを維持できるかどうか?
眉唾物ですが、それが世界の常識というものではないでしょうか。まぁ、常識という言葉、そんなに好きじゃないんですけどね。
去年もコロナの始めのときに思ったけど、「日本人であること」よりも「日本に住んでいる人であること」の方が、優先度が高い。仕方ないんだけど、かなりの温度差を感じるんですよね。「外に出る方が悪い」みたいな言われを感じる。
前にも書きましたが、もうしばらく、日本に気軽に帰れる状況じゃなくなっている。いくらワクチンを打ったって、日本から見たら、外様。れっきとした日本人でもあるし、日本語も話せるし、生まれも育ちも日本だし、日本のパスポートだって持っている。
それでも、日本に立ち入ることは許されない。そんな疎外感を感じる。心の中で、祖国(ちょっと大袈裟過ぎますけどw)が遠くなったように感じた。
そういえば、コロナ対策のための定額給付金ももらえなかったな・・・。
そしてまたこのニュースだ。
もし仮にドイツで紛争が起こって、国の中がグッチャグチャになってしまったら、当然、わたしも国外脱出、日本への帰国を考えるだろう。
だけど、アフガニスタンの例にもあるように、どうやら自衛隊が来ても、空港まで自力で辿り着かないとダメらしい。
これはかなり厳しい。
現地人でもないわたしたちが、この国の一端をお借りして住まわせてもらっている、情報も乏しい中で、どうやって空港までたどり着けるんだろうか?
空港の場所は知っていても、近づけるかどうかもわからない。ましてや、検問なんかやってたら、近づくこともままならない。そんな状況になってしまったら?と想像したら、少し恐ろしくなってしまった。
備えよ!
と言われるかもしれないが、言葉も文化も不自由な中で、なんとかかんとかやっている状況に過ぎない。それで日常が「なんとかなっている」状況だ。
これが有事になったらと考えたら、全く想像がつかない。
勿論、自助努力でなんとかしようと、もがいて、抗って、少しでも前に進もうとするでしょうけど、いざ、生死の境を彷徨っている状況になったら、果たしてどうなるんだろうか?
経験がないから、右往左往しそうだけど、どうなんでしょうね。
でもですね。
そういう心配をしなくてもいいような、国のあり方だったり、法の整備だったりが、できていると、安心してどこでも暮らせるんだと思います。
海外に住んでいるんだから、日本の税金払ってないだろ!とか言われるかもしれませんが、サラリーマンなんで、税金、払ってるんですよね。
税金払っている、払ってない。そういうことを議論したいんじゃなくて、海外にいようが、日本にいようが、「須く、日本人は守る」というところが見えると、安心して、日本でも海外でもどこでも暮らせるんじゃなかろうか?って思います。
この議論は、わたしもまだ深く考えられていないので、どうあるべきかは答えがありませんが、海外に住まうリスクというのは、こういう時に考えなきゃなぁ、って思いました。
それでは、また。