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私的noteの現在地2020

2020年が終わる。「今年はいろいろなことがありました」とまとめられることがあるが、「いろいろ」なんて言葉ではたりない程に、これまでに経験したことのない1年を過ごしてきた。そんな2020年、僕はどんなことを考えて、どんなことを書いてきたか。これまでに書いたnoteの記事を振り返ることも考えたが、ちょっと方向性を変えて「今、noteをどのように書いているか」について記しておこうと思う。僕のnoteの書き方の、2020年の現在地。今後書き方が変わっていったときに、その変遷を見て取れるように。

文体のはなし

一口に”文体”と言ってもいろいろな意味があるが、ここでは常体か敬体か、つまり「だ・である調」「です・ます調」という文章のスタイルという意味で文体という言葉を使うことにする。今でこそ常体で書いている僕のnoteだが、5月頃にnoteを書き始めた当初は敬体で書いていたのだった。敬体から常体に変えたことに明確な理由はないが、いろいろな文体で書けるようになりたい、という思いはあったように記憶している。そうして常敬二体で書いてみて思うのは、敬体で書くときと文体で書くときで、書き易さが違うということ。僕の場合は敬体で考えた方がスムーズに考えられるような気がしていて、そのように人によって「言葉を紡ぎやすい文体」のようなものがあるんじゃないか思う。記事によって文体がバラバラになるのもよくないかな、と思って一度常体で書き始めてからは常体で統一しているが、どうも僕にとっての「書くのための言語」に常体は適していない、いや、常体が適していないというよりは「敬体が適している」ように感じることが多いのである。書くのための言語として、常体も、時に敬体も必要に応じて使い分けることができたらいいなあ、とは思うのであるが。

ということで、この記事は試しに「敬体で書いたものを常体に直す」ということをしてみた。通常の「書くための言語=読まれるための言語」であるところの等号を不等号にしてみたわけだが、この場合、読んでどのような印象を受けるだろうか...?

ある程度時間をかけて書きたい

文章の書き方は人それぞれいろいろなスタイルがあると思うけど、僕は短い時間で文章を書き上げるのがとても苦手で。まあそれは文章を書くことに限ったことではないのであるが、とにかく時間に追われるのが嫌いなのだ。noteをはじめた頃はそれこそ緊急事態宣言の最中で、毎日更新をなんとか続けられていた。それは「納得のいく文章を書くためのある程度長い時間」(僕の場合およそ1時間~2時間/記事)を毎日確保できていたということであるが、宣言が明けてある程度忙しくなってからは、その時間を確保することができなくなってしまった。いや、その時間を捻出しようとすればできたのかもしれないが、忙しさの反動でnoteを書くことよりも何も考えずにテレビを観ることなんかに時間を使うことを優先してしまったのだ。まとまりのない冗長な文章でよしとすれば毎日更新できるのかな?とも思ったが、みんなに見てもらう場に出す文章である以上、書いた本人がある程度納得できる文章でありたいという、「思考の整理の場」としてnoteを位置づけている立場からすれば余計なプライドも多少もっていたりして、やはり毎日更新には息苦しい感があった。今は週1回くらいのペースで更新していくのがちょうどいいように感じている。時間に追われず、自分のペースで。

時間をおいて推敲すること

僕の記事は1記事あたり1000字から2000字くらいのことが多いが、それを書くのに1時間から2時間くらいかかっている。そしてその後に文章の調子を整えたり、誤字を直したりという推敲に入るのだが、一旦書いてから推敲までに、少し時間をあけたほうがいいなあと感じることが多々ある。書いた直後だと、どうしても”書いた本人”としてしか文章を見ることができない気がするのである。それは推敲時に必要な「読み手としての客観性」が低いということで、メタ認知がしにくいということ。室町時代の世阿弥も「離見の見」という言葉で、能の演者自身が客観的視点をもつことの必要性を述べていた。これと同じで、文章を推敲するときにも、客観的に見直す必要があると思っている。そのためには、一度書いてから少し時間をおいて、”書いた本人”の主観を少し抜いてから文章を見直す。一度書いてから、少し文章を寝かせる必要があるように思うのである。
ただ、文章の寝かせすぎも禁物。時間をおきすぎてしまうと「あれ、これ書いた当時と今で自分自身の考えが違うなあ」なんてことが起きて、その文章がお蔵入りになってしまうなんてことも。その意味では、文章を寝かせるというよりは、文章に仮眠を取らせると言った方が正確かもしれない。

以上、2020年現在の僕のnoteの書き方を記してみました。来年も自分のペースでnoteを続けていきたいと思います。
さて、そろそろ年が明けます。
「来年が皆さんにとってよい1年になりますように」
毎年口にしてきたこの言葉が、例年とは違う特別な意味をもって聞こえるということが、この1年を表わしているように感じられます。

みなさま、どうぞよいお年をお迎えください。

2020.12.31

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