体張ってのペスカタリアン実験で分かったこと:何ごともバランスよね
どうでもいいことだけど、タイトル写真は、業務スーパーの冷凍パプリカと新玉ねぎをオリーブオイルで炒めて、タラゴンビネガーで作った甘酢に漬け込んだもの。ビジュアルはアレだけど、めちゃくちゃ美味しい。タラゴンビネガーの香りが、もう最高である。なので既に2回目を漬け込んでいる。
フランフランのビネガーボトルを買う気満々だったのに、なぜか完コピ商品をスリコ(3 coins)で見つけてしまい即買い。密閉容器に漬け込んでいたタラゴンを取り出してから、この容器に移し替えて使っている。
さてさて。
厳格に.....ではなく緩くペスカタリアンを4か月ほど続けてみたのだが、なんかちょっと悶々とする経過を辿っている。今後の食生活を見直さないといけなくなったので、体を張った実験の結果の感想などをシェアしてみたい。かなりぶっちゃけである。
そもそも私は面倒臭がり&手抜き万歳である。ベジタリアンっぽいものをするために、「食事からお肉を抜くこと」だけなら、そんなの超絶簡単なのである。
が!
それで健康を維持できるだけの栄養素を食物から十分に摂れていたのかというと、否であった。
サクッとまとめておきたい。
1、タンパク質が圧倒的に足りない(髪の毛に影響が)。
ベジタリアンであるという意識を持っていると、「とりあえず肉を避けときゃいいのね」と考えて、野菜をガンガン食べて満足してしまう。が、それでは圧倒的にタンパク質が足りなくなってしまう。家族全員が魚メインの食事の時は問題ないのだが、お肉メインになると、自分のためだけに魚料理を準備するのも面倒で、ちりめんじゃこで完結させちゃうことも多々あった。
すると!
ちょうど3か月が過ぎた頃に、ちょっと髪の毛の抜ける量が増えた気もするし(ガサっと抜けるわけではなく、あくまでも主観)、髪もちょっと細くなったような気がしてきて、背筋がゾワッとなってしまった。
「健康維持のためのダイエットなのに何やってんだ私」と思ったのだ。
ちなみにお肉を焼いていると「獣臭いなぁ」と思う時はあるので、立派なベジタリアンっぽい味覚にはなってきたかもしれない。
もちろん植物性のタンパク質(豆類、豆腐など)も摂ってはいたが、どうもそんなものでは足りなかったような気がする。
つまり意識的に「タンパク質を摂らねば」と常に考えておかないと、圧倒的に足りない状況にすぐに陥るのだ。
2、ビタミンBをはじめとした肉由来栄養素も不足。つまりサプリメント必須。
原因不明なのだが、特に筋トレしたわけでもないのに、両脚の裏側がずっとしびれていて調べてみたところ、ビタミンB系が足りないのだと思い立った。そこから慌ててビタミンB、そしてマルチビタミンを摂り、最近控えていたソイプロテインを毎日飲むようにしたら見事に症状が消えたのだ。
そこでまたまた悶々となった。
我が家では各種サプリメントを揃えてはいるが、それを常飲しているわけではない。疲れた時や風邪気味の時に集中的に飲む用なのだ。しかしベジタリアンの方々は、大量のサプリメントを当然のように常飲されていると知り、個人的に納得がいかないような気分になってきたのだ。サプリメントありきの食生活が、どうにもこうにも健康的には思えないのだ。
ソウルでいつもお世話になっていた韓医師(韓国式の中医師)の先生から、「買ってきたお肉を調理して食べるのは問題ないんだけど、素材の形が全く分からない食品(加工品)は、とにかく避けた方がいいよ」といつも言われていて、それがずっと脳に残っているのだ。そして豪州の家庭医の先生にも、貧血のような症状で診ていただいた時に「鉄剤を飲むのはよくない。ベイクドビーンズなどの食品を摂った方がいい」と言われたことも気になっている。
つまり肉食を避けるために、工場加工品のサプリメントをたっぷり摂らなければならないならば、フツーに肉類をバランス良く食べている方が健全じゃないのかなぁ、と思ったりもする。
3、和食(煮物、揚げ物、麺類)は、かなり不健康に寄ってる。
オリーブオイルにハーブに塩、時々ビネガーという味付けを続けているうちに、それが実に美味しく感じられてきた。そこで日本の煮物を食べたりすると、味が濃すぎてご飯を呼んでしまう。貧しい時代に少しのお惣菜でお腹いっぱい食べるには必要な味付けだったのかもしれないが、飽食の時代には合わない。
お刺身などは醤油の量を自分で加減できるので実に美味しいのだが、塩分と糖分の両方を一気に封じ込める煮物はヘルシーな料理とは言い難い。そして和食は揚げ物も多い。これにも悶々とせざるを得なかった。
キッチンが汚れるから家では揚げ物をしない、難しいから煮物はあまり作らないという方は、無理して作らなくて良いと思うほどだ。揚げ物などは、家では作らず外食で時々食べる、時々お惣菜を買ってくる位の頻度でちょうど良いのかもしれない。煮物なんて作れなくたって大丈夫。
ところで、随分前に購入したこの本のレシピは、調味料の使い方に抑制が効いていて、すごく美味しい。和食なら、出汁と素材の旨味を引き出す、こういうのが王道。和食でもこんなメニューなら健康を維持できる。
4、加工品や化学調味料も、徹底的に排除する必要はないが避けるほうが無難。特に加工肉は要注意。
ここで強調しておきたいのは、タイトルにも書いた「何事もバランス」であるという点。不健康に見えるものを一切排除することのストレスもかなりのもので(外食時には確認しようもないし)、だからといって本能の赴くまま美食を重ねてシニアに突入すると、かなりの高確率で病魔が襲う。がん予防には体内を極端に酸性に寄せないような食生活が望ましいが、だからといって一回の食事内容で決まるようなもんでもない。それは加工品や化学調味料に対するスタンスも同じで、常食するわけでなければ特に問題ではない。
それでも避けた方が無難だと考える理由は、味覚が狂うからである。薄味に慣れていくと、化学調味料ベースの味付けの複雑さと巧妙さに驚く。糖分と塩分が相殺されているために、味覚で感じる以上の糖分と塩分を体内に取り入れることになる。なぜそれが分かったかというと、加工食品を食べた後に、ものすごく喉が乾くことに気づいたからだ。
そういう意味では、加工肉の塩分も添加物もキョーレツなので、食事に取り入れる頻度や量を減らした方がいいとは思う。
5、スナック菓子、アイス、洋菓子は、全力で避けていい。
とにかく、スナック菓子、アイス、洋菓子を避けていれば、それだけでダイエットは大成功である。おやつは、果物やナッツ、イリコやチーズ、さつま芋や茹で豆などを食べて、スナック菓子や洋菓子などは、月に数回くらいの頻度で良いというのが地中海食。これが解かも。
ということで、ペスカタリアンをやってみて微調整w
タンパク質って本当に大事ね。
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