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【ガーデニング】最も重要なのは、遺伝子なのか幼児教育なのか
スプラウトから育てた子達。めちゃくちゃ元気に育っている。間引かねばならないのだが、あまりにも誰一人欠けることなく、全員が揃いも揃って安定的に育っている様子を見て、朝から悶々...........。
もともとは、村上農園さんの青じそスプラウトを育てたら、びっくりするほど元気よく育ったということに端を発する。
そこで今季は、ブロッコリースプラウト、パクチー、ボリジのスプラウトを植えてみたわけだが、露骨に私がタネから育てた子とは育ち方が異なるのだ。
写真上)私がタネから育てたパクチー
写真下)村上農園さんのマイクロハーブシリーズのパクチーを植えたもの
まず、成長のスピードにばらつきがない。すべての遺伝子が全く同じなんじゃないかと思うほどに個体差がないのだ。まさにクローンを育てているような雰囲気すら漂う。
同じ親株から採取されたタネを、何世代も同じ環境で育てていけば、こういうことができるのかなぁと漫然と思った。
村上農園さんの技術とは何なのか。興味を持った。
特許も検索。
とりあえず会社名で登録されている特許は4件。そのうちの2つは包装容器に関するもので、残りは「体脂肪蓄積抑制剤」「鉄分高含有スプラウトおよびその製造方法」であった。特許などは、開発者本人の個人名で申請されていることもあるので、これだけではないはずだが、とりあえずザックリと見てみた。
主旨は「栽培時に鉄溶液を散布することで、鉄分高含有スプラウトの鉄含量を高めることにも成功」で、その具体的な製造方法(噴霧する溶剤の濃度など)についての言及があった。
鉄分は、食物などから摂取する方が吸収率が高いという話はすでに色々なところで言われているので、それを効率的にスプラウトに取り込ませるという技術は特許として価値があるだろう。
なるほど。でも私が知りたかったのは、あのスクスクっぷりだ。
商品として出荷された野菜の品質が良いというのは分からないでもない。キチンとプロの技術で管理されたものだからだ。でも、それを素人の私が自宅のプランターに植えたら、その後もずっとスクスクと育つというのはどういうことなのか。
これじゃぁまるで、乳幼児期~幼児期に適切な教育を与えれば、それは一生モノなのだと言わんばかりだ。
いやいや、それよりもっと以前に、遺伝子さえ良ければ、それが一生を規定するのかもしれない。
いずれにしてもなんか、高等教育の全否定やん...........orz
もちろん人間は社会的動物で、植物のようにただただ順当に「生物学的に」育てばそれでいいというものではないというのは分かる。
でも本当にそうなのかな?
人間も動植物の中の一部で、基本的に「生きるチカラ」というものが備わっているのであれば、その場その場で必要なスキルを獲得できていくのじゃないかという疑問が常にある。特に日本の教育は、「大人が望む方向性に育て上げることが教育」であり、それは時には「個々に備わった生きるチカラの全否定」になることもあるわけよ。
個々の潜在能力を引き出すことなく、外的に望ましい知識と経験だけを積ませようとするあまり、その子自身の能力を潰しているかも知れず。
私の父母は高等教育を受けていないはずなのだが(両親とも中卒で就職し、父は夜間高校には行ったらしい)、二人とも大変な読書家で、新聞も読んでいて、政治経済にもずっと関心を持ち続けていた。母に至っては好奇心旺盛で、その時その時の最新技術にも抵抗なく生活に取り入れてきている。
母は若い頃に「大学に行きたかった」とよく言っていたが、いやいや、貴女は十分に興味のあるものについて自分で調べて自分の頭で考えて、色々と習得して行っているから、その必要はなかったのではと思うくらいだ。それに比べて、周囲に短大卒の専業主婦のママ達が多くいたが、彼女たちが自分の母よりも聡明だと思ったことは一度もなかったので、学歴なんて本当に関係ないなと子供心にも思ったくらいだ。
父は4人兄弟の長男だったのだが、身内の贔屓目なのだが、4兄弟の中でピカイチで頭が良かった。それが不思議でならなかったのだ。弟たちの方がもっと良い教育を受けたのに。
父が亡くなる数日前に病院で長い間色々な昔話を聞かせてもらった。父がなぜそんなに博識で頭脳明晰なのかを知りたくて、それについて思い当たることはないかと私が聞いた時に、父が妙なことを言い始めたのだ。
父「ワシな、幼稚園に通わせてもろうてん。」
はい?
初めて聞いたわ。
父「そこで、いろんなことを教えてもろたな。幼稚園はおもろかったな。」
父いわく、その後、祖父は労働災害で亡くなってしまい、父の弟達は幼稚園に行かせてもらえなかったらしい。
まじか...........。
父とまともに話せたのは、それが最後だったからか、それが妙に脳内に残っている。
まとめ記事ではあるが、藤井聡太三冠(2021年10月現在)の師匠が、彼をどうやって育てたかについて、感じ取れることがあると思う。
「(本人が興味を持ってやっていることに)大人がいらんことをしない」のである。
大人からご指導かまされたものって、子供からするとマジで面白くなくなってくる。自分が知りたいことを教えてくれるならいいんだけど、やろうと思った時にアレコレ言われちゃうと、本当にやる気がなくなってしまうのだ。
カナメはゴルフが趣味で、私にも一緒にやってほしいと何度も懇願されて、その度に練習場に出かけては見るものの、その度にカナメから事細かなご指導が入るのだ。自分は過去に何冊も本を読み、大量の動画も視聴し、コーチによる指導にもお金をつぎ込んで苦労して習得したのだ。そのスキルのエッセンスを、ありがたくも教えてやろうという雰囲気が漂ってきて、本当に面白くなかったのだ。
スイング一回やるごとに、次はこうしろ、あちらを見ろ、こんな感じでやるんだよとうるさいうるさい。私としては、せめて最初は自分でスコーンとジャストミートする感覚をつかんでみたいと思うのだが、それさえも許されずに、私はゴルフが大嫌いになってしまった(汗)。
もしかすると、これと同じことを日本全国の大人が子供たちにやっているのでは?
子供なんて、興味を持ったものに、全力で取り組める環境さえあれば、知的好奇心が萎えることなく、大人になっても独学できる人になるのでは?
ということで、私がタネから育てたパクチーさんを、安定的に育てるには何が必要なのかについて、あれこれと試行錯誤してみるか。
さてさて、昨日はホームセンターで見つけた苗を二つ植え替えた。定番オレガノさんとワイルドストロベリー。この一株からどこまで増やせるのかしらん。
なんでKindle版がないのかっ!!!!
Kindle化リクエストを出しておいたよ。