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人の失敗は蜜の味

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#笑う

間違っていた黒い車

間違っていた黒い車

友人のご主人は車が大好きだそうだ。
きっといい車に乗ってらっしゃるのだろう。

「何に乗ってはるの?」

友人に聞いた。

「黒い車。」

なんやねん、黒い車て。
子どもか!

「車種はなに?」

「知らん。なんか黒い車。」

色しか興味ないんかい!

そんな友人は時々ご主人の運転する車でスーパーに買い出しに出かける。

ある日。

ご主人は駐車場の車の中で待ってらして、友人だけスーパーで買い物を

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あの銅鑼を鳴らすのはわたし

あの銅鑼を鳴らすのはわたし

数年前の話。

友人のお父様が亡くなられた。
御年100歳であられた。

友人は一人娘だったので喪主をつとめた。

今時の流れに沿って家族葬。
友人の配偶者や成人した子どもたちと共に儀式をこなした。

お坊さんのお経の途中、式場の係りの方が友人のそばに来てささやいた。

「喪主様どうぞ。」

そして前方にいざなった。

友人はコクリと頷いて進み出た。

そして。

おもむろにバチを手に取って。

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毎日がハロウィンな楽しい我が家、などと言ってる場合ではなかった

毎日がハロウィンな楽しい我が家、などと言ってる場合ではなかった

①出すのは赤ん坊ではなくてそっちだから

ワタシが妊娠中に「産まれる~」って叫んだ話、聞く?

臨月の頃、つまりもうお腹がパンパンに大きくなっていた頃。

ワタシ達夫婦は大阪の田舎の古いハイツで暮らしてたんだよね。

ほら、お金ないじゃない?若いから。

家賃の安いところを求めてズルズルと行きついた先が田舎だったのよ、
割と都会で育ったのに。

田舎だからトンボやカエルやカナブン、カブト虫、でっか

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ダンナの自転車のハンドルがタオルの上に置かれるオブジェになった訳

ダンナの自転車のハンドルがタオルの上に置かれるオブジェになった訳

①迷子の仔猫ちゃんじゃなくて脳味噌キャパオーバーのワタシ

2ヶ月ほど前の話なんですが。

休日の朝起きたらスマホに地元警察から何度も電話が入っていた話、聞く?

いやぁ、珍しくよく寝たなぁって朝だったんです。

10時頃かな。

歳を重ねると長時間寝る事が難しくなる。

若い頃なんて起きたら昼だったなんて事しょっちゅうあったのに。

寝るって元気な証拠なんですってね。

そんなわけで、その日のワ

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