ジェンダー問題から気づかされる今の社会
インクルーシブ教育から学ぶ
最近、インクルーシブ教育の本を読んで、今まで私が見ていた世界がガラッと変わった感覚があった。
そのがこちらの本
「差別のない社会をつくるインクルーシブ教育」
こちらの本は、初学者でも分かりやすいように、インクルーシブ教育とは何か?について障害者差別、貧困、ジェンダー問題、性教育など色んな切り口から説明されている。
また、問題解決に向けてのそれぞれのテーマごとに実践を交えた提案もされているのが、読み手のアクションに繋がるようになっている。
今回は、その中でもジェンダー問題に関する内容から私見ていた社会が、読む前と比べて変わった話を少しだけしてみたいと思う。
インクルーシブ教育とジェンダー問題
そもそも、
なぜ、この本を読もうと思ったかというと、私自身がインクルーシブ教育について、あまり理解できてなく(子どもたちの支援に携わっているのに)、どこかで不安を抱えていたことがきっかけである。
本を読み進めていくと、障害を持った子どもへの内容だけではなく、ジェンダーに関する学校生活への悩みを抱える子どもたちへのことも書かれていた。
「そうか、障害を持っている子どもたちだけがインクルーシブ教育、合理的配慮ではなく、どんな子にも当てはまることなのか」と自分のインクルーシブ教育に対する知識の浅はかさに驚愕した。
ジェンダー問題に関する知識として「LGBTQ」という言葉がある。
LGBTQについてはコチラのサイトをご参考にして頂くとよいかもしれません。
気が付くと社会の見え方が変わる
本を読んだ後、街や職場に行くと
・トイレや申請書等の男性か女性のような性別選択を要求される場面、
・組織内での「〇〇くん」読みや呼称、
・臨床実習における学生への配慮事項の不十分さ
などなど、色んなジェンダー問題が溢れている。
今までは、そこまで敏感に気になっていなかったが、読み終えた後に社会を見ると、いろんなことに敏感に自身のセンサーが反応していることに気が付いた。
「こんなにも、この問題は社会に溢れていたのか」と。
これらの事柄は、知識がないと中々気付いたりすることが難しいんじゃないだろうか?と私は自身の経験から感じている。
特に、インクルーシブ教育やジェンダー問題などが取り上げられるようになった近年であれば違うかもしれないが、それ以前の学校教育や社会人研修などには組み込まれていないことが多く、私たちはその違和感に気付くことが出来ない社会だったと思う。
情報に触れる機会がなく、気づくことが出来なければ当事者の方だけがその違和感と共に過ごすことになる。
社会は何も変わらず、結果として生きにくいのはジェンダー問題を抱える当事者の方である。
如何に、当事者だけではなく周囲や強いては社会が、ジェンダー問題に対する当事者性を持つことが重要ではないだろうか。
今は、少しずつ、メディアでも取り上げらるようになり、また私が最近みた某アニメなどでも今までにはないキャラクター設定があり、多様性のある表現が見られるようになっている。
こうした、教育現場や生活の中で、誰もがジェンダー問題に対する気づきのきっかけを作ることができるんだと思う。
少しずつ社会は変化してきている。そうであって欲しい。
最後に
誰しもがその違和感のセンサーの感度が高い訳ではない。
情報取得や知識などないと自身や社会の行動を変えていくことは難しいと私は思う。
だからこそ、
教育や社会の中でジェンダー問題も含め、差別という問題を伝えていき、社会が当たり前のようにインクルーシブな取り組み進んで行くことを、当事者の一人として心より願っている。
<よしだ>
わたころ運営メンバー
先天性白内障当事者えあり、自身の経験から子どもたちがなりたい自分になれる社会に近づけるように作業療法士として日々奮闘中。