【新社会人に贈る法律知識】①あなたはもらっていますか?労働条件通知書
事例
Tさんはこの春就職した新社会人です。
今日から仕事!なのですが、会社からはなんの書類ももらっていません。
果たしてこれは合法?それとも違法?
結論
なんの書類ももらっていない場合は、違法の可能性が高いです。
最低でも労働条件通知書はもらっているはずです。
(逆に雇用契約書は必須ではないです)
以下解説します。
解説
労働条件通知書とは?
労働条件通知書(雇い入通知書)とは、
「会社が」
「採用時に」
「書面で」
示さなければならないものです。
どんなことが書いていないといけないの?
正社員なのか非正規社員なのか
非正規社員の場合、どんな時に更新されるのか
働く場所とやる仕事
仕事が始まる時間と終わる時間
残業があるか
休憩時間はあるか。あるなら何分か。
休日は月に何日で、年に何日か
給料はいくらか
給料の締め日(働いた日数が確定する日)はいつか
給料はいつ支払われるか
給料はどのように支払われるか(銀行振込?現金手渡し?)
定年はあるか?あるなら何歳か?
クビになるときはどのような決まりによってクビになるか?
上にあげた13個は「必ず書面で」明示される内容です。
逆に言うと、口頭で話されただけだったりしてはダメです。
(明示すらされてないのはもっとアウトです。)
もらっていない場合はどうすればいいの?
執筆時点(2024/4/7)でもらっていない場合は若干怪しいですがまだ様子をみてみましょう。
4月の半ばぐらいになってももらえないようならちょっと聞いてみましょう。
そんなものないよって言われたら?転職を検討しましょう…。
書いてないといけないことが書いていない場合はどうすればいいの?
ぶっちゃけ会社との関係性によります。
あんまり書いてないといけないことが書いてない場合は見たことないですが、
その場合は、人事の人に「これってどうなってますかね?」と聞いてみるといいかもしれません。
続編
執筆中です(何を書こうかな…)
引用
厚生労働省 労働条件の明示について
以下、お堅い法的な解説
に基づき、
労働基準法施行規則第5条1項で以下の事項が必須明示。
労働契約の期間に関する事項
期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項
就業の場所および従業すべき業務に関する事項
始業および終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時点転換に関する事項
賃金(退職手当及び臨時に支払われる賃金等を除く。)の決定、計算及び支払いの方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
以下の事項は、会社に決まりがある場合は明示義務。
退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払いの方法並びに退職手当の支払いの時期に関する事項
臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与及びこれらに準ずる賃金並びに最低賃金額に関する事項
労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
安全及び衛生に関する事項
職業訓練に関する事項
災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
表彰及び制裁に関する事項
休職に関する事項