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え? 日本人はお米食べた方が痩せるの? むしろ、炭水化物は太るって聞いたんだけど、どっちが正しいの? ②
こんにちは。
都内在住、昔ながらの和食にドハマリ中の40代女性です。
本日は前回の続き。
ダイエットには基礎代謝をあげることが効果的であること。なのに炭水化物を減らすと、痩せるどころか基礎代謝が低下して、めちゃくちゃ太りやすい体質になってしまうよ、というお話でした。
それでもまだ、「白米って太りそう」と躊躇しているあなたに、最新の栄養学をお教えしましょう。
それは、「日本人は白米を食べても太りにくい民族」らしい、という研究結果です。
鍵をにぎるのは、消化酵素のアミラーゼ遺伝子。
アメリカ、ダートマス大学のナサニエル・ドミニー博士の研究チームによると、炭水化物(でんぷん)を分解して糖にする消化酵素なのですが、この数は民族によって異なり、なかでも日本人は多いというのです。
日常的に炭水化物をあまりとらない民族は、アミラーゼ遺伝子の数が平均して4~5個しかないのに対し、日本人をはじめ日常的に炭水化物を多くとる民族は、平均7個も持っていることがわかりました。
アミラーゼ遺伝子の数が多いと、炭水化物を効率よく分解できる。また、ここが重要なのですが、アミラーゼ遺伝子が多い人ほど、炭水化物をとっても太りにくいと報告されているんです。
これも、私たち日本人の食の歴史をふりかえれば納得です。縄文時代の終わり頃、約3000年もの昔から、私たちは主食としてお米を食べ続けてきました。
食べたお米を効率よく分解しエネルギーに変えるため、私たちの体はアミラーゼ遺伝子が多い肉体へと進化してきたのです。そう思うと、なんだか感慨深いですよね。
ちなみに、もうひとつ興味深いデータがあります。
厚生労働省の「日本人の栄養・健康状態の変換について」という資料をみてみましょう。1950年と2010年を比較してみると、下記のようになります。
◎1950年
・国民1人1日当たりのエネルギー = 2,098 kcal
・国民1人1日当たりの炭水化物量 = 418g
→穀類エネルギー比率 = 77%
・脂質 = 18g
◎2010年
・国民1人1日当たりのエネルギー = 1,849 kcal
・国民1人1日当たりの炭水化物量 = 258g
→穀類エネルギー比率 = 43%
・脂質 = 54g
1日あたりのエネルギー量も、炭水化物の量も、今の方が圧倒的に少ないのがわかります。にもかかわらず、肥満者と糖尿病の発症数は現代の方がはるかに多いのです。
これはもう、炭水化物のせいで太る、とはさすがに言い切れないですよね。
もうひとつ気になるのが、脂質が18gから54gにまで増加していること。
つまり炭水化物が肥満の原因なのではなく、むしろ炭水化物の割合が大きく下がり、脂質の割合が高くなっていることが原因なんです。
この乱れたバランスを理想的な状態に戻すことこそ、ダイエット成功の近道と言えそうです。
そして、勝手にそのバランスが整うのが、一汁三菜、昔ながらの和食なんです。栄養学の乏しい時代から、自分たちの体で実証し、長い歳月をかけて育まれてきた知恵の結晶なのかもしれません。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
日々の食事の様子はインスタグラムにアップ中ですので、ご興味のある方はぜひご覧ください。どうぞよろしくお願いします。