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"ライブ感"のある授業に価値が生まれる

どうも。藁科侑希(わらしなゆうき)です。
普段は大学教員やスポーツ現場でコーチやトレーナーをしております。
今日が443日目のnote投稿です。

本日は大学教員としての立場から。

今日の3-4限通して授業補助にあたってくれた学生さんがこぼした「先生ってコマごとに全然違うことをやるんですね!びっくりしました!」というコメントでハッとしたことについて。

自分としてはこれをスタンダードにしていたんですが。
この"ライブ感"に自身の専門性や価値があるのかな、と再認識させていただいた気がします。

今日はそんなお話。

●計画やフォーマットはあるけれど、「その場でのアレンジ」を必ず加える

大学の授業ですと、必ずシラバスを作成するのですが、こちらでほぼ授業の概要は作り込むんですね。
その後、一コマごとの授業案を作ったり、その準備を進めたりするんです。

しかしながら、その案通り、計画通りにだけことが進むかといえばそうではなくて。
大抵の場合、「その場での変更」を毎授業行うんですね。

これは何も、私のメインの担当である、体育・スポーツ実技に限ったことではなくて。
担当する座学の講義でも、よくこのようなアレンジは用いるんです。

これはなぜかというと。
その場で相対する学生を見て、空気を感じ取り、「より学習効果の高いこと」あるいは「より楽しめること」への方向転換をすることが往々にしてあるからです。

これはスポーツの指導現場やリハビリテーションの現場でも同じようなことが言えるのだとも思っていて。
トレーニングのメニューやリハビリの流れなどはあらかじめ作るのだと思いますが、全くその通りにやるかといえばそうではなくて。

その基本軸から、選手の反応や出来具合などに応じて、マイナーチェンジや大幅な変更を加える。
または、計画したものの一部をごっそりやらない場合もあったりするんです。

よく「カンペを持たないで事に当たるように」とトレーナー育成の現場では指導してきたのですが、その理由が上記のようなものです。

一番大切にしたいのは、目の前の選手の反応やトレーニングの成果で。
授業であれば、今実技で動いている学生の目の輝きや楽しそうな雰囲気で。

これらがないような場合は、自分のアレンジやその空気の掴み取り方が足りないのだということをいつも振り返ったりするんです。

だからこそ、"ライブ感"を伴うエンターテインメントの要素が授業でも指導でも大切だと思っていて。
毎回お互いがつまらなさそうに、規定のことを"こなす"ことだけは避けたいな、と思ってもいます。

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●「授業はエンターテインメント」

こうした考えはどこからきているのだろう、と改めて振り返ると。

私の大学の指導教員(大学生の頃からなので、かれこれ10年近く師事させていただきました)の白木教授のポリシーからかもしれません。

このような著書を出版されている、業界でも有名な方なのですが。
その中で、よくトレーニング指導やリハビリテーションの現場にお供させていただくこともあり。
一緒に選手と指導を受けたり、その指導の現場を見ている時一番に感じたことが、この"ライブ感"であり、エンターテインメント性を重視していることなんです。

指導現場では、数回スクワットをするだけ、あるいは、数回ランジをすることや実際の競技パフォーマンスをすることを通じて、その人の運動の中の課題や身体の不調部分、改善する部分を見抜きます。
そして、その改善方策への最善手について、「その選手の特性を見ながら」提示したり、あるいは提示しないでヒントだけを与えてみたりする。
時には、何も言わずに黙々と同じ動作をしてみて、と『内観』を促すだけの時もあったりするんですね。

これこそが、運動指導現場での指導者としてスペシャリティであり、専門家としての「応用力」があることなのだ、と刷り込まれていたのだと思います。


また、これらの要素は実際の大学の授業でも同様で。

白木先生から学んだこととして、『話だけで魅了する"話術"』が教員としては必須であり、「スライドはあくまでも補助」であるこということでした。

昨今では、綺麗に見えるビジュアルのスライドを駆使して、美麗なプレゼンテーションをすることが賞賛されるのかもしれませんが。
それに対して、「引き込む話術」でもって聴衆を魅了し、自身の考えを明瞭に伝えることの楽しさと難しさがあったりします。

私も毎回授業を行っていて感じるのが、これらの楽しさと難しさです。

聴講する学生によって、相対する人によって、どういったプレゼンテーションがいいのが、立ち居振る舞いがいいのか、言葉選びがいいのか、動きの選定がいいのか。
これらは生物のように変化していくんです。

そのリアルタイムにうつろうものをどうやって掴み取るのか。

このように。
選手や学生を納得せしめるだけの言葉の選び方と、動きを見る「眼」を養うこと。
大学教員、そしてスポーツ指導の現場の人間として今後も追求していきたいと思います。

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●「楽しかった」「好きになった」と言ってもらえる喜び

そして最後に。

素直に、「リピーター」となってくれる人がいることが、大学教員としての何よりの喜びかもしれません。

実際に自身の授業では、「また先生の授業とっちゃいました!」と来てくれる学生も少なくなくて。
そうした反応をいただけたときに、自身の授業が真の意味で評価されている気がするんですね。

毎授業後に、「楽しかった!」「〇〇が好きになりました!」とその時間をHappyに過ごせたかどうか。
スポーツに対して、より前向きに、好きになってくれたかどうか。

これらが反応として返ってくるような、質の高い、充実した授業ができるかどうか。指導ができるかどうか。

まだまだ足りたいことだらけですが。
それを実現できるように、より研鑽を積んでいきたいですし、学生や選手、目の前の人に向き合い・寄り添い続けたいと思っています。

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今日はここまで。443日目おわり。
最後までお読みいただきありがとうございました!

それではまた明日。

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【保有資格】
 博士(スポーツ医学 筑波大学)
 日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
 日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
 日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
 日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
 NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
 NSCA認定パーソナルトレーナー
 高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
 中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
 赤十字救急法救急員

【現在の大学担当授業】於:東京経済大学・千葉大学・東洋大学
 <体育実技>
  ●バドミントン ●卓球 ●バレーボール ●トレーニング理論実習 ●フィットネス
 <ワークショップ科目>
  ●テーピング・マッサージ実習 ●スポーツ医学理論実践
 <講義科目>
  ●健康の科学a ●健康の科学b ●スポーツとの出逢い


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