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ほかの人が考えたり感じたりしていることを見分けようとするとき、顔は観察すべき最後の場所になる

ナヘツの感情的な見返りを生み出すには、メンター的な行動に身を投じる必要がある(中略)「ナヘツ」とは、イディッシュ語の単語で、自分が何かを教えたり、アドバイスしたりした相手が成功を収めたときに感じる誇らしい感情を意味する言葉です。驚きやフィエロ(快哉感)の次に味わいたい感覚としてランク付けられています(中略)「ナヘツ」は、ゲーマーたちが特に自分がすでにマスターしたゲームをプレイしている他者に肩越しにアドバイスをしたり励ましたりしながら一緒にプレイするときに感じる、ある種の支援者の誇り(中略)感情研究の先駆者で、ナヘツ現象の専門家のポール・エクマン

人々の心を読む能力を向上させるには、まず、相手のボディランゲージや顔の表情、そして声のトーンに、より多くの注意を払うことだ。そうすることで、それぞれの人の行動のベースラインが見えてくる。そしてそこから逸脱したとき、すぐにそれに気づけるようになる。

「ミッション・インポッシブル」で、主人公イーサン・ハントを演じたトム・クルーズ(中略)「ケイシング」とは、周囲で起きている万事を注意深く観察し、常に状況を把握することを指す(中略)有能なスパイはつねにボディーランゲージを観察 ※引用者加筆.

サイコパスは、おそらく本人のたまものだろうが、他人のパーソナリティを見抜く達人の誉れ高く、状況に応じて、もっとも効果的なペルソナを他人にみせ、欲しいものを手に入れることがけたはずれにうまい。なぜそんなことができるのだろうか。サイコパスには、あなたの顔や言葉や身ぶりに、大きな活字であなたの自叙伝が印刷されているように見えるのだ(中略)サイコパスは最高の心理学者、または読心術者

情報分析官

その人の気分や意図、さらには性格の特性までもが歩き方からわかる(中略)サイコパスはそれが非常に得意らしいのだ(中略)餌食になりやすそうな人を見分ける手がかりは「歩き方」

情報分析官

意外かもしれないが、ほかの人が考えたり感じたりしていることを見分けようとするとき、顔は観察すべき最後の場所になる

人間は嘘を見抜くのが下手くそなわけではない。相手がイメージと一致しないとき、嘘を見抜くのが下手になる(中略)(※心理学者のジェニファー・)フューゲイトはFACS(Facial Action Coding System、顔面動作符号化システム)の専門家(中略)FACSでは、顔の四三の特徴的な筋肉の動きのそれぞれに「アクション・ユニット」と呼ばれる番号が割り当てられている(中略)進化の過程でのなかで人間は、目のまえで起きる欺き行為を嘘だと見破る巧妙かつ正確なスキルを磨き上げなかった(中略)なぜなら、まわりの人々の言動を事細かに精査するためにわざわざ時間を費やすことに利点などないからだ(中略)佯狂者にとって、嘘つきと詐欺師はどこにでもいる存在でしかない。私たちの社会はときに佯狂者を必要とし、彼らはこの社会で重要な役割を果たしている、だからこそ、私たちは佯狂者を美化しようとする(中略)ロシアの神話には、佯狂者(あるいは瘋癲者)と呼ばれる聖人が登場する。佯狂者は社会の不適合者であり、エキセントリックで、不快で、ときに常軌を逸した存在だ。にもかかわらず、彼らは真実をつねに見抜いている。実際のところ、「にもかかわらず」はふさわしい言葉ではない。社会ののけ者だからこそ、佯狂者は真実の語り部となる。既存の社会的階層に属さない人々は、不都合な真実を平気で口走ったり、残りの私たちが当然だと考える事実に疑いの眼を向けたりすることができる(中略)「王様を見て!なんにも着てないよ!」この物語のなかでは少年が佯狂者だ(中略)現代の私たちの生活のなかで佯狂者にもっとも近いのは、内部告発者 ※引用者加筆.

感情研究を専門にするポール・エクマンは著書『暴かれる嘘───嘘偽を見破る対人学』で、うそは必ず漏れるものであり、専門の訓練を受けた人であれば、表情やそのほかの非言語行動を観察すれば漏れたうそを見抜けるようになると述べています。

自分の体験談について話している人が、そのときの空間に関する描写や、どう感じたかという説明をしない場合、ウソをついている可能性がある(中略)その説明に、あたりのようすや、自分の感覚に関する描写がまったくでてこない場合は用心したほうがいい

エクマンとフリーセンが発見した「 微表情(micro expressions) 」(中略)これは一秒の何分の一というほんの短い時間だけの表情変化のことで、その人の隠れた本心が表れる。一瞬で消えてしまうので見分けるのはとても難しいが、訓練して知覚を研ぎ澄ませば解読できるようになる。普通の表情と違って、微表情はごまかすことができない(中略)FACSの信頼性は非常に高く、あのピクサー・アニメーション・スタジオ(『トイ・ストーリー』や『ファインディング・二モ』の制作スタジオ)でもキャラクターの表情づくりにこのシステムを利用している(中略)人間の顔には四十四個もの筋肉があり、それらが組合わさって動くことで、表情が生まれる。 この非言語コミュニケーション分野の先駆者が、アメリカの心理学者ポール・エクマンだ。彼は一九七八年、ウォレス・フリーセンとともにFACS(Facial Action Coding System)という表情分類システムをつくり上げた(中略)しかめられ、鼻にしわが寄ったら、それは「怒り」のサインだ。たとえ一瞬でも、その表情はたしかに「とても不快だ」と訴えているのだ。さらにおもしろいのは、表情が人から人に伝染することである。

ドリームワークス(映画『シュレック』の製作会社)のデジタルアニメーターもFACSを利用している。FACSをすべて習得するには何週間もかかる。これを研究に使うことを認められているのは世界で五〇〇人だけだ。だが、いったん習得すれば、私たちが互いの目を見て相手に送るメッセージについて、驚くほど深く理解することができる(中略)マインドリーディングについて私たちが理解していることの多くは、二人の著名な科学者シルバン・トムキンスとポール・エクマンの研究の成果だ。二人は師弟関係にあり、トムキンスが先生だった(中略)トムキンスは何を話し始めても次々に脱線していった(中略)「先生はある馬の両隣をどの馬が走るかを見て、馬どうしの関係に基づいてどの馬が勝つか予測するシステムを組み立てていた」とエクマンは回想する(中略)ポール・エクマンが初めてトムキンスに会ったのは一九六〇年代初期のことだ。エクマンは当時大学院を出たばかりの若い心理学者で、顔の研究に興味を持っていた。人間が浮かべる顔の表情を支配する共通のルールのようなものはあるのか、知りたいと思っていた。トムキンスは、ルールはあると答えた。だがほとんどの心理学者は、そんなものはないと考えていた(中略)三〇年ほどたった今でもエクマンはトムキンスを超えるられずにいる。

ポール・エクマンとワレス・フリーセンは、顔面上に表れるすべての動きをコード化する方法を提案した。彼らはこの方法を「顔面動作コード化システム」、略称でFACS(Facial Action Coding System)とよんだ(中略)目で見て判別できる個々の動きは「アクション・ユニット(AU)」とよばれ、すべての顔面の動きについてアクション・ユニットが割り当てらてれてる(中略)FACSでは普通、ビデオ録画された表情を分析してコード化する。FACSシステムは客観的で一貫性のあるもので、言語ラベルのあいまい性を回避することができる(中略)友達の表情を説明するように言われたら、普通は、彼女は悲しそうに見えると言うかもしれないが、FACSシステムを使う者は、同じ顔を観察して、AU1とAU4、そしておそらく、AU15の活動を観察することができるだろう。アクション・ユニット、強度、継続時間、開始や終了のタイミングといった、さまざまな数字を処理することで、表情を区別するプロフィールをつくるのである(中略)科学者は、FACSや同様のシステムによって提供される正確な記述のおかげで、どんな条件のもとで、どのような結果を伴って、どの表情が生じたかを知ることができるのである。

エクマンの方法は、シンプルだが賢明なものであった。彼は、実験協力者が西洋人の写真や映像をいまだ見たことがなく、したがって、西洋人の情動を決して習得し得るはずがないということを保証するために、人里離れた所に住み、いまだ文字文化を持たないニューギニアのフォレ族のもとへと出向いた(中略)エクマンは何人かのフォレ族の人に、それぞれの話に合う表情をしてもらうよう依頼し、その顔をビデオテープに録画した。そして、サンフランシスコに戻るとすぐに、今度は、この実験とは逆のことを行ない、アメリカ人に、話の内容に合うフォレ族の顔を結びつけるよう求めたのである。そして、そこでもまた、その判断は一致したのであった。エクマンがこの結果を最初にアメリカ文化人類学会で発表したとき、彼は嘲りの声に見舞われた。どんな批判でも、ただ一笑に付されてしまうくらい、情動の文化理論は凝り固まったものだったのである。しかしながら、最後の最後には、エクマンが論争に勝利することになった。

他人の表情を読みとる能力(中略)感情を読みとる能力(中略)表情が送る信号の微妙な違いを読みとる(中略)ぐっすり眠ることが完璧をつくる(中略)上質のレム睡眠というプラチナサービスを受けた人は、翌日には人心のエキスパートになれる

情報分析官

人は評判を落としたくないために、嘘をつくことが多い。社会生活をスムーズに運ぶには、互いを信じる必要があるが、同時に、嘘つきだと思っている人に対して、極めて否定的な見方をすることにもなる。ポール・エクマン博士を初めとした嘘を研究する科学者たちの研究結果に触発されて生まれたテレビ番組『ライ・トゥー・ミー』では、架空のカル・ライトマン博士とそのチームが社会を驚かす犯罪者などの嘘を見抜こうと試みる姿を追った。残念ながら、私たちは、専門家とされる人たちを含めて、このテレビ番組の嘘発見率には手が届かないのが現状である。

表情や身ぶりで人の気持ちが読めるというのはありがたい話だし、正しそうな気がする。その見方は、ポール・エクマンをはじめとする著名な行動学者や、『ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間』などの人気テレビドラマによって大々的に広められてきた。だが過去五年間の革新的な研究によって、この見方は崩れつつある。長年の見解に反して、単独の身ぶりや表情は、人の感情や意図を表す確かな指標ではない。身ぶりや表情を正しく解釈するには、二種類の文脈が欠かせない。私はそれらを「配置の文脈」と「場面の文脈」と呼んでいる(中略)特定の表情と特定の感情とを結びつけることに伴う問題は、心理学者のリサ・フェルドマン・バレットとヒレル・エイヴィザーのそれぞれの研究でよく示されている。二人は別々に、基本的な顔の表情が、単独では人の感情を突き止めるのに役に立たないことを明らかにしている(中略)一つひとつの部分ではなく全体の配置が必要だ(中略)これまでの話をまとめると、信頼度の手がかりを探す試みは、体全体の位置や、手がかりが認められた状況を考慮しない限り、古い寓話の「群盲象を評す」さながらだ(中略)ここまで書けばわかるだろう。どんなシグナルでも、個々の部分を検討するだけでは、全体像はほとんど理解できない。それぞれの文脈で手がかりをセットで見なければ、「木を見て森をみず」になってしまう。だから、信頼の手がかりを部分的な個々の表情で探したり、文脈を無視して探したりしても、きっと見つからないだろう(中略)権力を持つと、自分は特別で、規則に従わなくてもよいという気持になる。心理学者のダナ・カーニーやエイミー・カディが示しているように、一時的にでも力があるような気分を引き起こすだけで、人は自信に満ち、実際とは違うイメージを周囲に与えられ、その結果、「成功したければ、成功しているかのように振る舞いなさい」という諺どおりに行動できるようになる。またカーニーのさらなる研究から、人は権力を持つと嘘までうまくつけることが明らかになっている(中略)私はこれを、得意になって言っているのでもないし、悪気があって言っているのでもない。科学的客観性の観点から述べただけだ(中略)これまで私は、現金などの資源がたくさんあると、不誠実な振る舞いが多くなると主張してきた(中略)権力や社会階級などは、いろいろな意味で、他者を頼る必要がないことを象徴するものであり、そのため不誠実さを助長するのだ。権力やお金があれば、他者の協力や親切にあまり頼らなくても必要なものが得られる(中略)ほとんどの人は、何とか生きていくために他者の助けを必要とするが、「有力者」はそうではない。彼らは地位のおかげで、ほとんどの人には手の届かない社会的・物理的・経済的報酬を得ることができる。 つまり、他者を信頼しなくてもよく、他者に指図できるのだ。だが、こうした統率戦略には、暴力や恐怖による強制力を何度も行使して地位を維持しなくてはならないという問題がある。そのため有力人物が強制力を失うと、搾取に苦しめられた人びとは、しばしば報復しようとする。

微表情分析の世界では自分の表情や動作をコントロールできるまでに、およそ0.4秒かかるといわれています。つまり、その一瞬の間はコントロールできない本音の表情が垣間見れるというわけです。もっとも、0.4秒は私たちが体感できる感覚ではなく、FBIなどの捜査中に、尋問時の映像をコンマ秒単位でチェックして、表情分析する場合の話でがありますが、観察に長けてきたら、偽の笑いや怒りの前の「本当の表情」をキャッチすることができるかもしれません(中略)メンタリストとシャットアイは区別するんですよ、僕らは。シャットアイというのは目を閉じているという意味ですね。どういうことかというと、メンタリストは理屈をわかってやっている。つまり、すべて狙ってやるのがメンタリスト(中略)たとえば子どもの頃に虐待を受けたことによって、表情を読む力がついてしまった人など。こういう人たちを僕らはシャットアイと呼んで区別します。つまり本能的に、直感でやっているんですよ。実際に表情を読んだりする技術は持っているんですが、本人は自覚していない(中略)シャットアイになる原因は虐待だけじゃないですよ。偶発的なもので、狙って能力をつけたわけではなく、自分の人生経験の中からたまたま経験則的に能力を身につけてしまった人のことですから(中略)シャットアイというか、直感でやる人たちは、いわゆる運動の学習に近いところがありますね(中略)相手の頭の上になにかコロンと物を投げ込んで、相手の口からその答えとして会話などの反応として返ってくる。それを見ながら、だんだん、だんだん相手の本心を読み取っていき、操っていくという方法です(中略)むしろ相手はブラックボックスに近いものとして見ています───メンタリストDaiGo氏(著書名失念)

ステージ・マジシャンやメンタリストのあいだでは、相手とのやりとりのなかからヒントをつかみ、隠された「秘密」を推定するという「コールド・リーディング」の手法が開発されている。そのなかでも、サブリミナルなデータから、相手の本質に迫る能力を持つ人を、仲間内で「シャット・アイ」と呼ぶのだという。

通常の占いであれば、手相、タロット、易、水晶、ルーンストーン、ペンデュラム(振子)、あるいは星座などを使います。霊感でリーディングをするという場合にも、相談者のオーラを見るとか、守護霊チャネリングをするというように、何らかの〝道具立て〟が使われます。こういった道具立てを、コールドリーダーは〝ミディアム〟とか〝システム〟などと呼びます。実は、このミディアムこそが、コールドリーディングのカラクリの重要な役割を担っている(中略)つまり、リーディングのあいまいさをミディアムのせいにできるということです(中略)コールドリーダーの読みがまったく見当違いのものだったとしても、その失敗を、「コールドリーダーが、ミディアムを適切に〝解釈〟できなかった」ということに転嫁できるのです(中略)しかし、彼らの目的は必ずしも悪意のあるものとは限りません。トリックはあくまでも手段であって、相談者がハッピーな気持ちで人生を送れるようにアドバイスすることを最終目的にしているコールドリーダーもたくさんいるのです。コールドリーディングの世界ではこのタイプのコールドリーダーの論理性についていつも議論が分かれます。つまり、「相談者のためを思うとはいえ、結局は騙しているのではないか」ということです。もちろん、コールドリーディングの技法やトリックに頼らずに純粋な霊感を使ってリーディングをする人たちもたくさんいます。いわゆる〝シャットアイ(Shut-eye)〟と呼ばれるコールドリーダーたちです。彼らも無意識のうちにコールドリーディング的な話術を使っていることもあるでしょうけれども、基本的には自分の純粋な霊感をもとにリーディングを行います。このシャットアイたちもコールドリーダーと呼ばれることがありますが、本書の定義からは外したいと思います───パーソナルモチベーター石井裕之氏(著署名失念)

私自身、個別にお返事する時間はないのですが、「マインドウィスパリング スペース 調べたいワード」でnote内検索していただければ、詳しく検証した記事が見つかると思います。

関連リンク↓

https://note.com/wandering_1234/n/n1bc0bcd4a121



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