【オルタナティブスクール訪問記/山口③ ~〇〇〇〇に熱中するみんな~】
朝、9時30分くらい。
珍獣ズと、てらこやをのぞいてみると
スタッフを含む全員が、奥の部屋で車座になっていた。
毎朝恒例の、ミーティングの時間だ。
てらこやで近く開く予定だという、市(いち)の計画について。
そして、今日1日何をして過ごすかを話し合っていた。
…が
珍獣ズが、じっとしていられるはずもなく
傍聴約5分で退散。ε=(ノ‥)ノタタタタタ
珍獣(兄)の要望で、てらこやの周辺を散歩することにした。
小川を挟んだすぐ目の前に、斜面状の広い空き地が広がる。
元々は、段々畑だったという。
そこを3人で散策していると、ほどなくして
子どもたちが数人、てらこやから飛び出してきた。
横では、てらこや代表の充億(あつお)さんが、車を出す準備をしている。
「海に釣りに行く子らを、乗せていくんよ!」。
釣り!釣り!!( °□°)ワオ!普段聞きなれない「釣り」というワードに、呆気に取られていると
釣り竿を選んだ男の子たちは、わやわやと車に乗り込み
あっという間に走り去っていった。ε=ε=ε=ε=ε=(o゜―゜)oブオーン
すると今度は、大勢の子たちが続々と、てらこやから飛び出してきた。
おとなのスタッフたちも含めて、段々畑の空き地へ集合。
何だなんだ?何が始まるんだ?アタフタヽ(´゚д゚`≡´゚д゚`)ノアタフタ
成り行きを見守っていると、
皆でグーパーをして…
けいどろが始まった!!!!( ; ロ)゚ ゚オオオオォォォ!!
大きい子も低学年に見える子も、
男の子も女の子も
スタッフも!
本気で走り、泥棒が捕まっている陣地では本気で駆け引きしている。
なかなか傾斜のきつい斜面にもかかわらず、
子どもたちは、慣れた足つきで上まで駆け上がり
また転ぶのもいとわず、大股で駆け下りていく。
広く見えた段々畑が、小さく感じられるほど
縦横無尽に走り回る子どもたち。
汗をにじませ、顔は紅潮している。
笑っている子もいたけれど、目は皆、真剣そのものだ。
「最近は、ここでけいどろするのが(てらこやの)ブームなんですよ!」。
自らも走り続けていたスタッフさんが、息も切れ切れに教えてくれた。
本当は参加したかったのだけれど ←けいどろ大好き
様子を眺めた後、珍獣ズのリクエストで、私たちは散策を再開。
そして1時間以上経って、また戻ってみると
まだけいどろしてる!!ナンデ(゜ロ゜)スト!!
底知れぬ体力…
この日の午前中、皆は計2時間半ほど、けいどろに夢中になっていた。
お昼に差し掛かった。
てらこやでは、給食の時間が厳密に決まっているわけではない。
給食が出来上がった時点から、12時半までの間に
それぞれが好きなタイミングで、給食をいただくことになっている。
この日の主菜は、てらこや・おうちえんの畑で採れたカボチャを使ったチヂミ。
調理スタッフの方が、約50人分(!)手作りしてくれたものだ。
もう、とにかく、美味しい。それしか言えない。
珍獣ズに紛れて、わたしも地味にガツガツおかわりさせてもらった。オイ
体を思いっきり動かし、おなかをぺしゃんこに空かせて
栄養のあるものを、もりもり食べる。
そんなシンプルな営みが、文字通り健康な体をつくっていく。
特に、目に見えて体が大きく発達していく学齢期に
このシンプルな営みが、どれほど重要であるか。
珍獣ズの食べ散らかしを拭きながら、改めて実感した。
ただ、
この時の“けいどろ〟がもつ意味は
単純な健康づくりにとどまらなかった。
それに気づいたのは、午後の時間をてらこやで過ごしてからだ。