授業改善、自己肯定感の育成… 「学校を誰もが安心して学べる場に変える」ための施策とは。 文科省の不登校対応「COCOLOプラン」深掘り②
「学校を、誰もが安心して学べる場所に変える」
文部科学省が3月31日に公表した、「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」COCOLOプラン。
「“公設民営”パターンの教育支援」
「校内フリースクール」
「地域資源を活用した学び場・居場所」
などの、新規開設や増設を後押しする方針については
前回の記事で詳しく説明しているので、ご興味のある方はぜひ読んでみてください。^^
「すべての学校を誰もが安心して学べる場に変える」
(永岡桂子文部科学大臣)。
COCOLOプランには、そのための施策が書き込まれました。
今回はそれについていくつか抜粋し、紹介します。
◯授業改善
自由進度学習のような、子どもたち1人ひとりの学習進度や興味・関心に応じた指導など、一方通行型ではない子どもたちの特性にあった柔軟な学びを実現させる。
目指すのは、子どもたちそれぞれが良さや持ち味を活かし、みんなが活躍できる機会や出番がある授業。
不登校特例校(※近く、「子どもの目線に立ったもの」へと名称変更予定)での取り組み等も参考に、1人1台端末を活用しつつ進めていく。
先行して、まず校内教育支援センター(「校内フリースクール」「スペシャルサポートルーム」等、呼び方は学校によって様々)から、こうした柔軟な学習ができる体制を整える。
▷あくまで不登校支援という枠組みにおける施策のため、授業改善についてはまず校内教育支援センターから先行して取り組んでいく、とのこと。
ただし「最終的には、(不登校か否かに関係なく)子どもたち全員が安心して学べる場所に(学校を)していく」(文科省)考えです。
なお、自由進度学習に関する過去記事はこちら
「自由進度学習、公教育で広がる」
・実験、学び合い…楽しみながら意欲引き出す
広島・廿日市市立宮園小での実践事例①
・学校は何から手を付けた?どうやって目的を共有した?
広島・廿日市市立宮園小での実践事例②
・他地域&学校に広げるためのヒント〜一問一答〜
広島・廿日市市立宮園小での実践事例③
◯自己肯定感の育成
フリースクール等の民間団体の取り組みを参考に、学校で自己肯定感を育めるようにする。
▷イメージとしては、例えば「非認知能力」の向上に資する取り組み…等があり得るそうです。
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個人的な経験に基づく、これまた超主観ですが
子どもの頃は毎日の授業が嫌で嫌でたまりませんでした。当時は、具体的に授業の何に窮屈さを感じているのか自分で分からなかったけれど
双方向性のなさ
自分の知識・経験・興味と紐付かない内容を、脈絡のないタイミングで覚えなければならないこと
…あたりだったのかなと、大人になってから考えるようになりました。
あとは何より、授業自体がとにかくつまらなかった…!!
先生の力量にもよるのでしょうが、型にはまった授業形式であっても、それなりに人の興味を引きつけるようなやり方ができたのでは??と振り返って思います。
学びって、本来楽しいものであるはずなのに
それを体感させてもらえなかったのは、わたしにとって大きな機会損失だったし
冗談でなく、当時の先生方には今も怒りさえ感じています。
だからこそ、不登校という概念に関係なく
学校のスタンダードとしての授業改善を切に願っています。