カナダで抹茶のご縁で遊ぶお茶の時間
本格的な抹茶を飲んでみたい、日本の文化に興味がある、というお客さんがた~まにうちに遊びに来ます。
趣味で普通の洋室を工夫を凝らして茶室ってことにしてます。
お金があれば本格的な茶室を作ることもカナダでも可能でしょうが、私は無理ですから、趣味のmy「茶室」ということで納得していただきましょう。
今日はそんなお茶がらみの話です。
ドイツから来たバックパッカー女子
今年高校を卒業したというドイツ人のバックパッカー女子の二人がお茶会遊びに来てくれました。
2人は旅の途中で出逢ったようで、二人ともワーキングホリディ中で旅行や働いたりしながら、カナダで1年間過ごした後大学に行くそうです。
カナダで見かけるヨーロッパ系の一人旅女子は毎回ながら逞しいって感じます。荷物は1年間過ごすのに大きなバックパック1つだけですからね。
見た目が大人っぽいし、一人旅で自由に動き回ってるし、高校を卒業したばかりには見えません。
「なんでお茶体験したかったの?」って聞いたら、「ちょっと変わった体験をしてみたかったから」ということでした。
確かに茶道って日本独自の文化で案外知名度もあるし、抹茶も飲み物として欧米でも定着してきたので興味はあるかもしれませんね。
カナダでこのぐらいの年齢の女子だと、メイクが濃く、ピチピチ露出のビッチ系が多くなりますが、さすがにドイツ女子、なんか素直で質素で良いいなぁ、なんてヨーロッパ贔屓をしてしまいます。(偏見です)
着物でやって来た友人
私の友人のカナダ人は着物好きが高じて、自宅の一角で週末だけ着物を販売している女性がいます。
それだけ着物が好きなのに日本に行ったことがないというから、驚きます。
この日は彼女の友人のお誕生日プレゼントで一緒にお茶を体験したいということでうちにやってきました。
経験をプレゼントするっていうのはなかなかいいアイディアですよね。
二人で着物を着て来るんじゃないかな?と思っていたら予想通り、着物でやってきました。素晴らしい!
二人とも身長があるので着物姿も存在感があって素敵です。
日本の着物を上手に着ている人達と比較したら、もうちょっとここをこうしたら、と言いたくなる人もいるかと思いますが、着物をバシッとキレイに着るのは日本人でもそう簡単ではありません。結構慣れが必要です。
実際に着物に触れる機会がない中、ここまでよく着たなぁと思います。彼女たちのように日本人女子にも気楽に着物を楽しんでほしいと思います。
バースディガールも友人も今回のお茶会をとっても喜んでくれて、私も嬉しかったです。
この後、二人でレストランに食事に行くそうです。きっといろんな人から声を掛けられることでしょう。
そんな風に褒められる体験っていくつになっても女子には大切です。
イベント会場で
そして先日、文化交流のイベントで茶道のプレゼンテーションをしました。このイベントでは、いろんな国の人達がブースを出したり、ワークショップします。
私はおこがましいんですが、日本文化の紹介ってことで、日系カナダ人の仲間と一緒に浴衣体験のお手伝いや茶道のお点前をすることになりました。
浴衣の着付けは2週間前から聞いていましたが、茶道の方は2日前に言われまる突然さ。それでも、コストコの試飲コーナーみたいに日本ブース脇でお茶を点て試飲を勧めらたいいだろうと思って引き受けました。
当日の朝、場所を確認するためにイベントのウェブサイトを見たら、私の茶道のプレゼンテーションを開催する部屋とスケジュールがのっていました。
えっ、まさか、部屋でやるタイプのワークショップ型のプレゼンテーション!
と正直、ちょっと焦って頭にくるぐらいビックリしました。
ちゃんと説明してよ。そんなスケジュールに組まれているなんて!
と担当者に言いたいところですが、それよりも一刻も早く、それようの準備をしなければなりません。
結局会場に行く当初の予定時間を大幅に遅らせて、茶道プレゼンテーション用の準備をすることにしました。
そしていろいろ心配しましたが、イベントではなんとか無事こなすことができ、25人程度のゲストにも喜んでいただきました。
茶道のデモンストレーションや自宅でゲストと茶道で遊ぶ時も「和敬清寂」(わけいせいじゃく)の説明をすることが多いんですが、この話をすると本当に皆さん、興味を思ってデモンストレーションに集中してくれます。
デモの後の質問コーナーでは参加者から活発に質問もされましたし、何といっても参加者が満足そうに笑ってくれているのがいいですね。
お茶や着物をしてなかったら今カナダにいない
私はお茶や着物のおかげでカナダでもいろんな人と出会うことができたり、繋がれています。自分の好きなことをカナダでも楽しめています。
私にとってカナダでの生活は正直不本意に感じることも大きく、そこまでしてカナダに暮らす価値は私にとってあるのか?とよく考えてしまいます。
日本で暮らす方が経済的には楽です。
なのでお茶や着物といういろいろな人と繋がれ喜ばれる、自分の好きなこと、楽しみ、がなかったら、多分さっさと日本に帰国していたと思います。
私にいろんなチャンスを与えてくれるお茶や着物は楽しいのはもちろんですがそれ以上に感謝しています。
私の場合はたまたまお茶や着物ですが、趣味や好きなことは自分が楽しいだけでなく、人と繋がるきっかけや一緒にやる面白さも与えてくれます。
それは日本でもカナダでも、どこにいても同じだと思います。
案外、日常の生活の中のスパイス的な喜びってそんな他愛のないところにあるのかもしれません。
おまけ)
先日のデモンストレーション終了後、まとめた荷物をカートに入れてエレベータ―に乗ったところ、同じく荷物をまとめた他のブースの男性と同乗したので、挨拶程度の話をしました。
そしたら彼がブースで売っていたコーヒーカップを私にくれました。
お互いに「お疲れ様」って気分でしたからね。
初めは気が重いけどやっぱりやってよかった、その日もそんな1日でした。