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【体験記】 和菓子教室 「青洋」(京都市北区)

ご縁というのは不思議なものです。
和菓子を探求すると決めてnoteを初めて1ヶ月ほど。
めちゃくちゃ楽しく進めているのですが、実は仕事関係の人にも友人・知人にも誰にも報告していません。

なぜなのか…。自分でもよくわかりませんが、自信がないのかな。
もうちょっと形になってから、恥ずかしくないくらいの知識を持ってから、などなど要するにカッコ悪いところが見せられないタイプなのかも。我ながら残念。

そんな私に京都に住む友人から連絡がありました。
「お友達の青洋さんから、和菓子教室に急なキャンセルが出て、参加される方を探していると連絡があったのだけどどうですか〜?」というもの。

なんと!これは、私のための情報なのでは!?

普段、料理教室でさえ行くことがなく、青洋さんは人気の和菓子屋さんで、自ら教室の門を叩くなんて通常は考えられない…が、これもご縁〜〜!!

というわけで、記事にしても良いですよと言ってもらって参加することに。
行くとなると俄然楽しみでワクワクしながらその日を待ちました。
(初心者でも大丈夫ですよ、と優しいお言葉をもらったからこそですが)

さてさて、和菓子と呼べるものは白玉団子くらいしか作ったことのない私ですが、和菓子教室に参加してきました!のレポートです。(前置き長い)

「和菓子店 青洋」さんとは

青洋さんは、有職菓子御調進所老松で10年間修行をされた青山洋子さんが、2012年3月にオープンされた和菓子屋さんです。

青山さんは、やわらかな物腰の笑顔が素敵なシュッとしたひと。
教室の常連さんから初めてさんまで気さくに話しかけてくださいます。
約2時間の教室の間もリラックスして過ごせました。

工房でのお菓子の販売は月に4回。
そのほかに、オーダーメイドや今回のような和菓子教室・講師などをされています。

所在地は、北大路駅からバス…ですが、東京や鳥取などの遠方からもたくさん参加されるそうです。


教えていただいたお菓子


こちらが先生が用意してくださっていた見本です

参加した人は5名。私を含めて2名は初心者で、残りは常連さんです。

作った和菓子は「二層水羊羹」と「葛饅頭(本返し)」でした。
料金は4500円。


「二層水羊羹」

お菓子はどちらもまずは先生が作り方を解説しながら、見本を見せてくださいます。
ところどころにあらわれるポイントに、ほぉ〜となりながら真剣に聞きます。


火加減やどのくらい沸騰させるかなど、ポイント満載


私は写真しか撮っていませんが、動画を撮ってもいいそうです。
帰ったら、ここどうだったっけ?となりがちなので、助かりますね。

水羊羹は、「とうもろこし」と「こし餡」の2層です。
とうもろこしって、少し珍しいですし、夏らしくて、こし餡だけより作った感が増す気がします。


とうもろこしが手にほとんどつかないくらいまで固まったら、温かいこし餡水羊羹をそっと重ねます


材料は先生が揃えてくださっていて、実際に混ぜたり火にかけたり、型に入れたりということを体験します。

作業は、2つのグループに分かれて、グループ内で順番に混ぜ体験をしたりと譲り合いながら進めました。

「とうもろこし」の部分は、トマトや桃やキウイなどのフルーツにしてもいいそう。
こし餡メインにしてドライフルーツというアイデアも教えてもらって、バリエーションが増えると俄然家で作ってみたくなって嬉しくなります。


型から綺麗に外せて嬉しい
「とうもろこし」との組み合わせも新鮮でした

水羊羹は、かたまってから半日ほど冷蔵庫で冷やして完成ということで、次の日に家でいただきました。

味は、とうもろこしの粒々がアクセントになって、とうもろこしの甘さと味が予想以上に餡にピッタリ。
何より、とうもろこし水羊羹の方が多めのバランスがとても良いです。


「葛饅頭(本返し)」

次は、大好きな葛饅頭です。

実は以前に、奈良・吉野の葛をお土産でいただいたことがあり、袋に書いてあった方法でくず餅を作ろうとして撃沈した経験があり、「二度と葛はつくらん!」と思っていました(笑)

ところが教えてもらうと、あれ?そんなに難しくない。


くるくる綺麗な球に
ココア餡には金銀箔で星空をイメージ
ゴマの白餡は砂を、ブルーの白餡は海をイメージ
混ぜ方や完成の見た目など、知ってから作れば不安もない


正解を知らないと、粘りがあって直接手で触ってしまうと大変なことになる葛の扱いがわからないから恐ろしい状態になるんですね。

少しブルーに色付けた葛には、夜空をイメージした金銀箔を飾ったココア餡が。
透明葛には、砂浜をイメージした白胡麻入りと水色に染めた海の白餡が入ります。


葛をまとわせて、余分な葛をちぎり取るイメージです
が、ここは流石に難しい


葛で包むのはコツがいるので、美しくというわけにはいきませんでしたが、そこは職人さんが年月をかけて上手くなる部分ですから、初心者の私がチャッとできるわけはないし、自分でいただくなら葛が多くなって嬉しいくらいでNO問題でした。


ぎゃー!写真であらためて見ると、葛が美しくない
均一にちょうど良い厚さで包むのは、やはり職人技です
しかも、胡麻の餡ばかりが見えていて、海が見えなくなってた


こちらは試食でいただいて帰っても、持って帰っても良いということだったので、やはり出来立ては美味しいと聞き、「砂浜」の方をいただいて帰りました。
ゴマの風味がちょうど良くて、美味しい〜!
しかし、葛がうまく取れずに多くなってしまったので、全体のまとまりとしてはイマイチに。和菓子はやっぱり全体の味のバランスが大切なんだな〜とあらためて感じました。


形が悪くても、素材が良さが助けてくれて美味しかったです
残った葛もいただきました

体験してみての感想

習ってみて感じたことは、もしも自分で和菓子を作ってみようと思われるなら、一度は習った方がスムーズだということでした。

本を読んでも成功するイメージがちっとも湧かなかったのですが、一度体験するとできそうな気がするのが不思議。

少人数制で楽しいアットホームな教室でした

少ない材料でその日いただく分だけ作るなら、負担もそれほど大きくなく作れそうです。
白餡やこし餡も自分で作れば美味しいし満足感も高くなると思いますが、とりあえず購入したものでも良いと思えばハードルは一気に下がります。

こし餡を購入するなら、餡以外に必要なものは、粉末寒天と砂糖、葛だけ。
(とうもろこしやトマトの水羊羹を作る場合はそちらの用意も必要ですが、簡単にするなら、裏漉しなどはしないで一気に皮ごとフードプロセッサーにかけちゃってもいいそう)

和菓子作りを身近に感じさせてくれる教室でした。
とても楽しかったです。

おまけ

今回の教室に声をかけてくれた友人は、中京区の京町家ですまいの雑貨店「sumao」を営んでいます。
店主が実際に使用してセレクトしたおすすめの生活雑貨のほか、組み替えながら長く使用できて産地ごとに木の味が楽しめる家具「もくわく」を企画販売しています。
素敵なお店ですので、こちらもぜひ。


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