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渡辺 杜太朗
2021年11月4日 02:23
本に栞を挟むようにあなたの声をすぐ聴きたい読まない時間も愛おしい物語をまた途中から本に栞を挟むようにまたこのページで逢いましょう読まない時間が続くほど色褪せていく日常は残酷で落ち込んでいるときに雨バックのなか 忍ばせたあなたとの短編集くだらない文脈もあなたの声なら笑ってしまうのよほら 花が咲いた本に栞を挟み込んだわたしの大きな勘違い本棚の奥にしまいましょ
2021年9月23日 12:24
玄関のシューズを揃えないのはなぜ脱ぎ捨てたカーディガン籠に入れずに投げるいばった眼鏡で覗きこんだら見えたのは君のあくまの姿心よせあい話しをしよう暗い出口にならない様にランプ灯そう君の仕草のひとつひとつを手に取るように測る僕こそあくま落ちぶれた僕のそばに居るのはなぜむしゃくしゃの理由聞かないでただ笑ういばってオモチャにあたったら壊れたのは君の大切な場所気持
2021年9月20日 15:27
涙色の橋を渡って金映えの季節暑さはもう影を細め夕焼け色落ちる雫太陽の本気帰り支度捗らない揺れる稲穂が悲しみをサッと箒の様にさらさら掃いてくれから私の道が空いていくこのまま夕陽が絶えるまで涙をずっと乾かしてこのままカラスにあげたいの心の奥の悲しみを涙色の路地を駆け抜け空高く飛んだ低くはない屋根などない夕焼け色滲む手帳君の名を消す予定など無いの今
2021年8月5日 20:17
庭に咲いた白いバラ微笑む様に美しいトゲを抜いて贈りたいあなたが暮らす窓辺まで家を出たのは16の誕生日までは待てなくて近代都市に行っちゃった庭も持たないアパートでいつでも待ってるこの街にも花は咲くからまだら模様のいまどきな花はないけどポストを開けるわメールを見るわあなたの声色が掠れてないかと本当は鳴らしたいベルだけどジャマになるでしょ あなたの小さい頃に描いた
2021年6月4日 12:26
深夜に着たワンピースだれにも披露しないけど鏡に映る姫はひらひらと掴みきれない覚えたての恋心 短い夢じゃないわ閑静に眠る街で 私の部屋だけ眩しいding dong ひとりの花がそよいであなたに水を撒いてほしくて踊ってるding dong 聴こえる幸せの鐘あなたに鳴らしてほしいからこんな夜中に誰もいない ワルツ深夜にひいたアイシャドウどこへも出掛けないけど写真
2021年5月29日 16:21
窓をあければ五月蝿くて耳を塞いだ液晶みてたら眩しくて眠りについた家の中にはなんにもない心があるもの捨てたから小さな頃から側にいるかわいいあの子を抱きしめたお邪魔します ご勝手に私は布団で寝てるからお邪魔します お茶でも飲んで椅子に腰掛けリリーシュシュでも観て声を上げればやっかましい杭と打たれる夢を語れば馬鹿馬鹿しい見下され笑止頭の中にはなんにもないあ
2021年4月28日 12:41
止めたはずなの あなたの声のリズム3分おきに 脳裏で響くスヌーズ顔の無い愛情なんて 少しもいらないわどうしてもあなたの意味の無い掠れ声が鳴り止まないから遠ざかる果てまでずっと走っていたいんだ終わりがくる銀座線の椅子に深く沈んだ夜にあなたはきっと 私なんてブルー湖のなか 溶けては消えるブルー色の無いボートに乗って彷徨いたくはないヒールが浸かる程の泪さえあなた
2021年4月16日 13:34
夜明けにサクラが吹雪いたら誰が気づいてくれるの?たまたま通りがかった朝帰りの女の子かな夜明けに星が舞い降ったら誰が気づいてくれるの?眠れない夜に置き去りのタバコをふかしたベランダでひっそり 出会った 美しい世界君だけのものにしてもいいけど好きな人がいるなら絵葉書で伝えておくれラッパ隊の音小刻みなドラム音のない景色の真ん中で聴こえてきた行進はきっと希望の世
2021年4月5日 16:08
雨粒のスローモーションたくさんの雨と目が合うの傘のない閉鎖路地君がいるのは一粒だけだから地面に堕ちる前に掌で掬わなきゃ 叶わない逢いたいなら濡れて 濡れてサヨナラを言いなよ 綺麗なうちに今すぐに溢れて 弾いて窓ガラスに撃ちつける前に愛して 涙と混じって赤色のプロポーション輝くの暗い雨街のなかで眠り倒れたクロノス止まった時計で君を包み込む他人の水滴が助けてと
2021年4月4日 12:18
音を置いてきた世界だ ガラスのモジュールであなただけが水彩の 飾り風景画麦も燕も白黒の あじけない空もあなたひとつ引き立てる 玩具の様に無垢小さい頃 あった様な なかった様なスカーレットに見覚えはないから 追いかけた 無邪気なままで問いかけたのrainbow朝焼けなら 同じ色で包まれるから話したいよpassion聴こえないかな 僕もこの絵画の中へ滲む光の雨粒が 鑑
2021年4月1日 10:54
無理矢理 炎に手を入れる訳はない溺れる 波に足入れる意味もない考え過ぎて深みの奥の奥怖いオバケと目を合わすこともないどこまでも どこまでも息が切れるまで 逃げてくれいつまでも いまどきもキライな顔なんか 見えない場所を求めて夜中に ドアを叩くなら110番ナマハゲ 初夏に追われてる私だけあの手この手で暗い手招きして目を閉じ走れかまってる時間もない
2021年3月23日 17:12
台風が去ったわ暗い雲に覆われ怯えた昨日もういない浮かれた太陽君を思い出すの台風の今夜は沈んだ気分のあとには笑顔で踊るのブルーの湖 底知れず溺れて 壊れる私の差し伸ばした手を見つけられなくて傘なんか意味を持たない世界で君は濡れたシャツと髪の毛を引きずって無駄じゃないか零れ落ちる泪すくっては風で折れた花達に優しく水をやった朝顔は困ってた萎れさせて おやすみ
2021年3月12日 23:50
旅する鳥ははぐれた仲間達を探して南風に乗るのヤマナラシが謳う空夕暮れが迫る頃鳥は涙流して面影達見てた彷徨い疲れて穏やかな遊覧船 夜の星を渡る羽根を休め眠りましょう ここは安らぎの森夢はウララ ずっとシャララスピカ跨いで 飛び出そう君とユララ そっとラララ自由に羽ばたいて 夜空旅する鳥ははぐれた仲間達を探して雨に濡れた朝は白樺に隠れコケの絨毯がアシユビ
2021年3月6日 12:53
地下鉄は交差点迷宮が重なり触れたのなら知らんぷり脳内檻の中かくれんぼだねぶつからぬ様にエスケープ意味のないヘッドフォン他人(ひと)の咳払いを弾く想い漏れリフレクション蓋をしたモニターへとダイブ天井の夜空でトキメイテ散りばめておいてよ星屑を地下鉄は交差点迷宮が重なり触れたのなら知らんぷり脳内檻の中かくれんぼだねぶつからぬ様にエスケープ重ならないディス