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【シリーズ9】なぜワーママや主婦は”起業・独立”に憧れるの?キラキラ起業家になったA先輩を覗き見して考えたこと

ワーママや専業主婦が、起業やフリーランスに憧れる理由を探るシリーズ第9弾です!実はこのシリーズ、3回くらいで終わる予定だったんですが、書き進めるほどに伝えたいことがどんどん出てきて…気づけば第9弾に突入しました。

前回の記事では自己実現系セミナーの受講後、私が考えを改めるためにどう動いたかをお話しました。今回のテーマは「会社員という働き方は悪なのか?」です。

最近は、会社員がまるで「悪」扱いされ、起業こそ「自己実現が叶う、最高の働き方」という意見が目立ちます。このnoteを書くにあたり、アンフォローした女性起業家のSNSをわざわざもう一度見てきましたが、彼女たちは一様に「起業は最高の働き方!」と言っています。逆に、会社員は「自分の才能を諦め挑戦しない人」であり、「時代に合わない働き方をしている人」だそうです。

…どう思いますか?
「会社員は、自己犠牲を伴うダサい働き方なのか?」を私なりに検証します!


「会社員として働く」その選択肢の真の実力

会社員って、結局「雇われ人」です。決まった時間、決まった場所で働く。会社で決めたルールの中で一日の大半を過ごす人たちです。

・何するにも制約ばかりで不自由。
・管理職にならないとそれなり扱いされない。
・結局は会社の歯車。

特に育児しながら働いていると、子供が思う通りに動かないので「会社のルールの中で働く」という壁に何度もぶち当たります。私も仕事と子育ての両立に悩み、退職が頭をよぎったことがあります。「会社員として子育てするって限界じゃない?」と思ったからこそ、自由に働ける仕事スタイルに興味が湧いて、自己実現系のセミナーに参加しちゃったわけです。「自分で稼ぐ」ってやり方の方が、育児との両立には合うんじゃないかって本気で思ったから。

今もそう思っているワーママは大量にいるはず。
いやでも…ほんとそれって「気のせい」じゃない?

現時点で、副業収入が会社員の給料を超えてるなら話は別です。だけど大半の人はそこまでいってない。そんな人たちが、会社員を辞めてしまったら大変です。

失敗しても、少々サボっても、毎月決まったお給料がもらえるありがたみ、忘れていませんか?

会社が潰れる可能性はあれど
生活基盤を確保しやすいのは絶対的に会社員


例えば「明日から会社員辞めます!」ってなったらあなたは何をしたいですか。私なら、とりあえず海外旅行に行きたいです。でもそれだって資金がなけりゃただの夢の話。今こうしてスマホでnoteを見られているのも、スマホ代を払えてるからじゃないですか?

「生き方に、働き方を合わせる」に憧れたって、生きていけなきゃ何にもならんのです。


それに、私は副業を少ししていますが、私が副業できているのは「株式会社〇〇で働いている」という看板が強みだとつくづく感じます。地域活動も少しだけしていますが、私が自治体に挨拶する際には、会社の名刺を渡しています。意外とそれで安心してくれてたりするんです。本業で失敗した経験とか成功した経験とか、定期給与を受け取りながら試行錯誤して積み上げたスキルをおしみなく副業で発揮しています。

もし私が会社をやめ起業していたら、毎月の生活費すら稼げず、心の余裕も失い、結果的に家族に相当な負担をかけていたはず。

「会社員であることで思うように生きられない」と大金払って起業塾に入り、すぐに会社を辞める決断をするのは時期尚早過ぎだと思います。

もし会社員に嫌気がさしたら、会社員だからこそ手に入れられていることを一度思い出してみませんか?
有休、休業制度、給料、賞与、退職金、無料の研修や健康診断、福利厚生、信用、経験の場、人とのつながり…当たり前にあるものをもう一度思い出してみることをおすすめします。

「当たり前」に埋もれてるのも悪くないかも?

起業って「好きな場所で好きな時間に仕事ができる特権」みたいに聞こえますが、言い換えたら「24時間ビジネスモード」って話ですよね。いつでもどこでも頭の片隅にはずっと「どう稼ぐ?」が消えないわけです。会社員なら、終業時間が来れば一応オフ。でも起業家は四六時中、常にスイッチオンです。

よくSNSで、「今日はコーヒーで一息」と自撮りしながら"いかに自分は自由か"をアピールしている女性の起業家を見ますけど、正直、私はただコーヒーを飲むだけで充分です。なんでわざわざ「おしゃれにカメラ回す」なんて必要があるんでしょうか。この自撮り一枚撮るために何回もやり直してるんじゃないの? 写真を撮ったあと、文章を考えて編集してるんだなって思うと、なんか…。

集客のために、カフェでコーヒー?


そういえば、私は本業で研修講師やコーチ業で独立している女性に仕事を依頼することがあります。正直、優雅要素はゼロです。営業もすごいし、こちらからのお願いも聞かないといけない。「他社ではなく私に仕事をください!」ってけっこう必死にアピールしています。会社員として営業する方が、だいぶイージーに思えてきます。

そしてこれも前々から気になってたんですが…。起業している人たちを見ていると「元々の環境に恵まれている人が多い」と感じるんです。たとえば、パートナーが士業だったり、実家が裕福だったり…。なので彼女たちにとっての起業はリスクより「挑戦」の要素の方が大きいのかも?そんな背景を知ると、「私が比べる必要はないんだな」と冷静になれませんか。


どうしても今の仕事が嫌なら異動したらいい。それでも嫌なら転職したらいい。 もし1社も内定が出ないようであれば、転職できるように今の会社で結果を出すのが先決です。

起業以外にやりようはあるはず


会社員として享受している「当たり前」を手放したとき、その代償は想像以上に大きいかもしれません。
普段は意識していない会社員ならではの「安定」が、あなたの生活を支えています。それを手放すことで何が失われるのか。


「起業して自由になりたい」という夢は魅力的かもしれませんが、現実はそう甘くない。思い描いた自由は、実際には自分の生活を切り売りするようなものになるかもしれない。収入の不安定さ、社会保障の喪失、孤独感に苛まれるリスクを忘れてはいけないと思うのです。


会社員の働き方にモヤモヤしているのなら、手帳に理想の働き方を書くのではなく、「今当たり前に得られていること」を書き出してみるのはどうでしょうか?それを失ったときを想像してみると、真に必要な働き方が見えてくるかもしれません。私はこうして、会社員をなるべく楽しく働く工夫をしようと考えを改めました。

働き方や向き合い方を工夫すれば、会社員は自己犠牲するダサい働き方ではありません。生きるための基盤です。

失うものの大きさを知ったとき、きっと視野は広がると思うのです。(次回につづく)

〈バックナンバー〉


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