「女性より男性の方が仕事ができる」と言われたことについて。
以前、私とあまり年齢の変わらない男性に、
「普通、女性より男性のほうが仕事できるよね」と言われました。
え!この令和の時代に!言う?!
私は心底びっくり。びっくりしすぎてフリースしてしまいました。
「私、女性なんですけど…もしや私に仕事出来ないっていってる??」
「なんで性別をもちだすの??」
脳内ではぐるぐると考えがめぐったのですが、それを相手に伝えることはできませんでした。
でも今になっては、相手に何も言えなかったことがとても心残りで。
あのとき、どうして言い返すことができなかったのだろうと、よくよく考えてみると、私の仕事経験が原因だったなという考えに至りました。
子育てしながら働いている女性の皆さん、
もし男性から、「女性より男性のほうが仕事できる」と言われたら、自信をもってNO!と言えますか?
「一皮むける経験」が、周りの男性より不足していると思っていた。
みなさんは「一皮むける経験」をたくさん経験していますか?
これは人と比べるものではないし、どんな経験をしたら一皮むけた経験と言うのかは、人それぞれですが、私は少ないと感じています。
例えば、私は管理職経験がありません。チームリーダー経験もありません。やっとここ数年で、上層部に説明する機会や新規プロジェクトへの参加など、一皮むける経験が出来るようになってきたなと感じ始めたところです。
私が「誰」に比べて一皮むけた経験を少ないと感じているかなのですが、男性と比べて、なんですよね。同じ役職や同じ年齢の男性に比べて少ないと感じています。
私生活の変化で仕事のチャンスを逃しがちなのは、まだまだ女性の方が多い
結婚・出産・育児などの私生活の変化で仕事に影響がでるのは、まだまだ女性が多いのではないでしょうか?例えば、子育てを理由に退職するのは女性の方が圧倒的に多いですよね。
私も夫の仕事の都合で、結婚を理由に退職した経験があります。その後、転職活動を始めたのですが、私の場合、転勤族がネックとなり正社員での採用は難しく、契約社員として入社したのち、正社員へ切り替わるという流れになりました。
契約社員の間は、どうしても正社員より幅が狭く、裁量権が少ない仕事をせざるを得ず、一皮むける経験をしずらかったなと感じています。
あとは、マミートラック。マミートラックとは、時短勤務や育休を挟むことで、責任のある仕事ができず、成長を感じない、昇進・昇格から遠のいていると感じることですが、私も経験しています。
私が時短勤務だったとき、上司に仕事と育児の両立が大変と相談したことがきっかけで、自分がメインの仕事を少なくして、後輩男性社員の裏方に回るように指示を受けました。
すごく悔しいかったけれど、子供がしょっちゅう風邪をひいて会社を休んでいたりして、戦力になっていないと感じており、しょうがないと受け入れていました。
私もマミートラックにはまったのか……と暗い気持ちになったのを鮮明に覚えています。
また、育休を取得するときも、一皮むける経験がしにくいと思っています。
妊娠判明から産休に入るまでは約7か月間ありますが、基本的に休む準備態勢(引継ぎ)にはいるので、新規の仕事はアサインされないことが多かったです。
このような経験があるから、男性の方が仕事ができると言われた時、「確かに難易度の高い仕事は男性よりしていないかも」と咄嗟に思い、自信をもって反論できず、尻込みをしてしまったんですよね。
もちろん実際は、仕事のできるできないに男女は関係ありません。
「女性は男性より仕事ができない」と思う人がいるのは、男女が同じレベルの仕事を、同じ環境下でしているところを見ていないからだと思うんです。
女性が男性より簡単な仕事をしているのをみて、女性は男性より仕事ができないと思っているのだと私は考えています。
今の世の中、建前は女性も職場で能力を十分に発揮することが求められているので、責任のある仕事をする時代になってきているはずですが…。だけど、現実は女性の方が活躍の機会は少ない。
【参考①】女性は半数近くもマミートラックにはまっている。
【参考②】女性は産後に働き方が変わった人が多く、男性は変化なしが多い。
結論、仕事以外の経験をカウントすればいい。
ただよくよく考えてみると、仕事で一皮むけていなくても、私生活で一皮むけた経験は沢山あります。それはもしかしたら、今の世の中、男性より女性の方が多いのかもしれません。
私であれば、出産、転職、派遣、パート、契約社員、正社員、不妊治療、時短、育休、副業…
なので、社内での一皮むけた経験が不足しているからといって引け目を感じる必要はない!!と冷静になるとわかる。これらの社外経験は会社でも活かすことができます。むしろ、社内だけで色々な経験をするより、社外で沢山の経験をしたほうが、多角的な考え方は身に付きます。
ということで、あのときは、言い返せなかったけど…
もし、つぎ同じことを言われたら(言われたくないけど)、自分のためにも、女性のためにも、性別は関係ないよね、と自分の意見を言おうと思います。