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#9-2 定時退社につながる習慣。日常から未来をつくるワーク・ライフバランスーせっきーさん

こんにちは。「ワーク・ライフチャレンジ〜未来をひらく私たちの働き方〜」9話目後編は、ワーク・ライフバランスを10年以上も推進し続け、オンラインサロン「一人から始めるワーク・ライフバランス」の取り組みについて、立ち上げから活動されているせっきーさんをお迎えし、大阪よりお送りいたします。

>>前編記事 #9-1 フラットに話し合える学びの場。オンラインサロン「一人から始めるワーク・ライフバランス」ーせっきーさん

🔽プロフィール
せっきーさん
オンラインサロン「一人から始めるワーク・ライフバランス」を運営
活動拠点:大阪府

大阪を拠点にIT関係の会社に15年勤務。
組織内で働き方改革を実践している仲間との交流の場として、オンラインサロン「一人から始めるワーク・ライフバランス」の立ち上げ期から活動し、現在も運営に関わっている。活動内容は、定期的に行う情報共有会と不定期に行う自主イベントや勉強会を開催。現在は10名ほどのメンバーで活動中。


ワーク・ライフバランスとの出会い

仕事も家庭も諦めずに働き続けられる仕組みを整備

──「一人から始めるワーク・ライフバランス」の活動も、一番長くされていると思いますが、社内でのワーク・ライフバランスの取り組みを始めようと思われたきっかけについてお伺いしたいと思います。

せっきーさん 前回、前川さんがお話していたように、実は私も、毎日、終電で帰宅するという働き方をしておりました。ほぼ毎日、最終電車の時間で、週2、3回はそれを逃してしまい、タクシーで帰るという働き方でした。24時間いつでもお客様に対応するというような働き方で、いつでも対応できることを信条としているような働き方でした。

そんな中、夫が原因不明の病気で働けなくなってしまって、看病や通院で今まで通りの働き方が出来なくなりました。今まで通り出来ないことが、会社の役に立てていないような気がして、すごく悩んでいた時に、株式会社ワーク・ライフバランス小室淑恵さんご出演のPodcastを聞いて、仕事も家庭も諦めなくていいのだとすごく励まされました。

当時から、会社では事情を抱える社員の理解はすごくあったのですが、具体的な対応は手探りの状態であることが課題でした。そのことを常に痛感していて、今後、私と同じ状況になった人がいたら、同じ思いをしてほしくないなと思いました。

辛かった経験を活かして、今後、「社員が色々な問題に直面しても、意欲を持って働き続けられる仕組みを整備したい」と思い、ワーク・ライフバランスコンサルタント養成講座に申し込みました。


前川
 ありがとうございます。旦那様のご病気がきっかけだったということで、本当にご苦労されたとのだと思います。旦那様のご体調は、今は安定されておりますか。


せっきーさん
 はい。完治まで、10年ぐらいかかりましたが、やっと復職して1年ぐらい経ちました。


前川
 よかったです。大変だった時に、小室淑恵さんのpodcastを聞かれたというのは、すごくいいタイミングでの出会いだったのではないかと思います。ご自身だけではなくて、「社内の皆様にも良い影響を与えたい」というお気持ちから、ワーク・ライフバランス養成講座を受講されたというのは、本当に素晴らしいことだなと思いました。

ワーク・ライフバランスの取り組み

身近なところから推進するワーク・ライフバランス


──講座を受講されてから、どのようにワーク・ライフバランスを推進されているのかをお伺いできたらなと思います。

せっきーさん まず、社内の人にワーク・ライフバランスを知ってもらわないといけないと思いました。小室淑恵さんの講演会が大阪で開催された時には、社長にも参加してもらい、一緒に聞いてもらいました。

その時、社長に「経営にとって、ワーク・ライフバランスが大切なのは、よくわかったよ」と言ってもらったのが最初の手応えでした。社内でもワーク・ライフバランスの説明会をしましたが、まだ推進している途中で、ご紹介できる成功例がありません。

個人としての取り組みで、最近、心掛けていることは、他の方への依頼メールは午前中にして、定時後の受信メールについては、必要かどうかを見極めて、可能であれば翌朝に返信するようにして、自分も他の人も「定時内の仕事」ということを意識しています。


前川
 ありがとうございます。まず、社長に講演会の同席をしていただけたということ、そして社内推進にも繋がったということは、本当に嬉しいことだと思います。社長にご納得いただくというのは、高いハードルだと思いますので、素晴らしいなと感じました。今されているメールのお取り組みについても、定時内のやり取りであれば、ご自身だけではなく、お客様ともより良い関係を築くことに繋がっていると思いました。

──10年以上にわたってワーク・ライフバランスの実践に取り組む中で、長期にわたって継続していくことは、なかなか難しいことだと思います。取り組みを続ける、秘策があれば、ぜひお伺いしたいです。

せっきーさん ワーク・ライフバランスのことを、常に伝え続けることが必要かと思っています。自分自身がワーク・ライフバランスを学んだということ、更にワーク・ライフバランスについては、なんでも聞いて欲しいということを社内で、伝えるようにしております。

社員みんなが幸せに働き続けられる未来への取り組み


──社内のワーク・ライフバランスの専門家というところで、皆さんに認知してもらい、「ワーク・ライフバランスって、大事だよ」というところを、常にお話を続けることによって、社員の方にもどんどん認識が蓄積されていくという感じでしょうか。


せっきーさん そうですね。「働き方改革」というと、ちょっと構えてしまうようなところもあるのですが、「結局は、それが自分のためになるのだ」ということを、伝えていけたらなと思っています。


前川
 素晴らしいです。ありがとうございます。せっきーさんの会社では、働いている方は、何名ぐらい、いらっしゃいますか。


せっきーさん
 自社は社員数10人未満の小さな会社です。これから家庭を持つであろう若いメンバーもいれば、介護に直面するような世代もいます。小さな会社だからこそ、誰か一人が働けなくなると、色々と打撃は大きいのですが、みんなが幸せで働き続けられる未来を作りたいと思って過ごしております。

先ほどもお伝えしたように、私自身も以前の働き方は、来るものを拒まずで、いつでもお客様のご要望にお答えし、突発案件もどんどんこなしていくと言うような働き方をしておりました。現在は、突発のタスクを減らす工夫をして、心身ともに元気な状態で仕事をしていくことが、お客様や自分のためにもなるのだと考えるようになりました。


前川
 ありがとうございます。せっきーさんと働かれている皆様への想いが、本当に素晴らしく、せっきーさんとご一緒に働いているということがすごく幸せなことなのだろうと思います。どんな方と一緒に働くかということが、人生において、本当に大切だと思いますので、素晴らしいことだと思いました。

先ほどのメールの件も、突発的なタスクを減らす工夫で、お客様への配慮だけではなくて、社員の皆様へのワーク・ライフバランスにつながる素晴らしい取り組みだと感じました。では最後に、せっきーさんの「今日からできる!一つのアイデア」のメッセージをお願いしたいと思います。

「今日からできる!一つのアイデア」

朝一メールがもたらすシナジー効果

せっきーさん 最近、心がけていることですが、「朝一の調整メールで相手のタスクリストに入れてもらう」ということです。調整メールを、朝に出すことで、相手のタスクリストに入れてもらいやすくなるのではないかと思っています。

自分の仕事もはかどり、仕事の相手の方もその日の見通しが立てやすくなると思われます。そうなっていくと、きっとWin-Winの関係になれるのではないかなと考えています。


前川
 ありがとうございます。「朝一の調整メールでタスクリストに入れてもらう」すごく画期的なアイデアだと感じました。まず、自分自身の調整メールを作ることで、一日の初めにやるべきことが明確になると思います。

そのことによって、仕事に対するモチベーションもアップするのではないかと思いました。朝は多くの方が、メールチェックやスケジュール管理をされるかと思うので、その時に自分に関してのタスクを追加してもらえることで、業務の効率化も図れると思います。

そのことは、お互いの生産性の向上に繋がり、スムーズな連携になると思うので、本当にいいことずくめだと思います。

継続していくことの重要性

──Win-Winだとお話されておりましたが、本当にそう感じます。このお取り組みは、続けられてどのぐらいになりますか。


せっきーさん 
そうですね。大体1年ぐらいになります。習慣としてやっております。情報共有の漏れが防げるといった効果もありました。


前川
 毎日続けていくと、習慣化されて「今後もよりよくしていくには、どういう風に進めていけばよいか」を、社内のスタッフや社外のお客様ともお話しすることができるのではないかと思いますので、継続してやっていくということがすごく重要だと、せっきーさんのお話を伺って思いました。

私も「朝―の調整メールで相手のタスクリストに入れてもらう」というのを今日からやっていこうと思います。ありがとうございます。では、まだまだお聞きしたいことがたくさんありますが、エンディングのお時間となりました。

せっきーさんには、今後、「一人から始めるワーク・ライフバランス」の取り組みについて、公開いただけるイベントや勉強会のお話をする機会を定期的に作っていけたらと考えております。引き続き、よろしくお願いいたします。本日は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。


せっきーさん
 ありがとうございました。

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株式会社ワーク・ライフバランス 
経営戦略としてのワーク・ライフバランス福利厚生の一環ではなく、企業業績向上のために。 現代の社会構造に適応し人材が結果を出し続ける環境を構築する「サスティナブルな働き方改革」のプロフェッショナル集団です。

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大家 三佳
東京在住、京都造形芸術大学卒。子育てをしながら、水彩画、ドローイングを中心に人、食べ物、動物を描くイラストレーター。パッケージやポスター、グッズなど幅広い分野で活躍中。透明感のある優しいタッチで、日常の風景や人物を描く。ペーターズギャラリーコンペ2014 宮古美智代さん賞受賞など。


編集、プロデュース、インタビュー:前川美紀(ワーク・ライフチャレンジ プロジェクト代表/ブランディングディレクター)
note編集:松本美奈子(認定ワーク・ライフバランスコンサルタント/次世代こども教育コンサルタント)


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