誰かにとって優しい世界は、皆にとって優しい世界
「発達障害の人が見ている世界」
岩瀬 利郎 著
読了。
「ADHDとASDの人が"見ている世界"を知り、理解することでともに生きやすくする一冊です。」
という紹介文に惹かれて手に取った。
「グレーゾーンの自分なんて理解してもらえない。と言うか自分でも何故できないのか分からない。」
と悲観的になっていた私。
この本は、「周りから見ると」「本人は」と二つの視点で特性について解説しているので、大変理解しやすかった。
分かる…分かるぞ……!
共感の嵐だった。
常々、自分はグレーゾーンではないかと思っていたが確信に変わった。
私は、ADHDだ。
また、クラスの子どもたちの顔が次々に思い浮かんだ。
「なぜあんなことをするのか?」
「なぜあんなふうに考えるのか?」
そんなふうに感じていたあの子もあの子も、このように関わればいいのか!ということが分かった。
《この本から得た生き方のヒント》
大人になってもミスを繰り返し、評価を得られず「また失敗するのでは」という不安感や、拒絶されることへの恐れを抱いてきた。
この本から得たヒントを実践していきたい。
また、周囲の方に私の事を理解してもらいたい。
倉田哲也さんという方のお話を聞きに行ったことがある。
倉田さんは、手足の一部にまひがあり、生活の全般に足を使っている。足を使って車の運転免許を取得され、その様子や奥様との結婚までのことがドキュメンタリー映画にもなっている方だ。
そんな倉田さんが仰った、
「誰かにとって優しい世界は、皆にとって優しい世界になる。」
という言葉が心に残っている。
発達障がいなのか。
グレーゾーンなのか。
定型発達なのか。
そんなことに拘らず、一人一人の困り感を理解し、手を取り合って生きていくことが大切なのだ。
私も、誰かに寄り添える人に。