ゾーンに入る タイガーウッズ選手に学ぶ集中力の鍛え方
今週末に「マスターズ」が開催されていました。
ということで今日は、ゴルフ、その中でも今年のマスターズでも話題の”タイガーウッズ選手のその驚異的な集中力”について取り上げます。
このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。
今日のテーマはタイガーウッズ選手のメンタル力 特に「ゾーンに入る」集中力に注目
それでは今年のマスターズでも流石の活躍を見せたタイガーウッズ選手を改めてご紹介しましょう。
1975年生まれ44歳、歴代2位のメジャー選手権優勝15回、史上2人目のトリプルグランドスラム達成、生涯獲得賞金額1億ドルを突破し歴代1位。
マスターズも過去5回制しており、昨年の覇者としても今大会を迎えました。
そんな史上最高のアスリートのひとりとも言えるタイガーウッズ選手の強みとして、よく話題になるのがそのメンタルタフネスではないでしょうか。
”特にその集中力”
フロー状態やゾーンに入るなんて言葉がありますよね。おなじゴルフの石川遼選手も一時よく口にしていました。
こうした言葉や表現が広まったのは、タイガーウッズ選手の影響力が大きいのではと思います。
というのが、タイガーウッズ選手について書かれた書籍も世の中には沢山存在していますが、フィジカルやゴルフのテクニック関連の書籍と同じくらい、彼のメンタル面について書かれた書籍も沢山あります。プレッシャーに打ち勝つ方法、強い思考を持つ技術、そしてメンタルトレーニングをテーマにしたものも多いのです。
以前読んだ書籍の中には「タイガー・ウッズ選手のスーパーキャディが明かすゾーンメンタルトレーニング 潜在能力を極限まで引き出す「心」のつくり方」というものがありました。スティーブウィリアムズという過去にタイガーウッズ選手のキャディを務めていた方です。正にメンタルトレーニングの教科書のような一冊です。
タイガー選手はゾーンに入った状態、ゾーンメンタルの状態では無敵の強さを誇っています。
それではゾーンメンタルというものが一体どういうものか次のチャプターでみてみましょう。
ゾーンメンタルとはどんな状態?
先ほどから繰り返しお話している「ゾーンに入るという状態」を経験したことはありますでしょうか?
いや、そもそもゾーンメンタルとはどのような状態のことを言うのでしょうか。
ドクターでありアスリートのアドバイザーを務める辻秀一氏の言葉を借りて表現しますと、「超集中状態、究極の集中状態のこと」を差すようです。この状態では能力以上の力を出せる状態だと言います。
辻さんは、数々の著書がありますが中でも、漫画スラムダンクの登場人物の言動を考察した「スラムダンク勝利学」が印象に残っており、そのうちまた内容をご紹介したいです。
さてゾーンメンタルの状態では、ボールが止まって見える、時間の感覚がなくなる、試合と自分が一体化するという表現も聞かれるようです。
タイガー選手の強さの秘密はアスリートとしてのフィジカルの強さや高いゴルフ技術に加え、メンタルの強さも挙げられるということを改めてみてみました。特にその集中力、ゾーンに入った状態である極限の集中状態にあるときの彼は誰も止められないと表現されるほどだそうです。
このタイガー選手のメンタルの強さ、特にその驚異的な集中力を身に着ける方法はあるのでしょうか。
集中力を鍛える方法とは?
コロナでの自粛期間以降、幅広くみられる課題のひとつに集中力の低下があげられます。
社会人・ビジネスパーソンにとっての集中力をアップさせる方法は重要さが増してきています。
ゾーンに入るための集中法について、前のチャプターでご紹介した辻秀一先生は、女子レスリング吉田沙保里選手のエピソードを引用してこのように説明しています。
基本的に、ゾーンには入ろうと思って入れるものではないそうです。辻さんは、テレビの報道番組で、テニスプレイヤーの松岡修造さんと一緒にレスリングの吉田沙保里選手のインタビューに行ったそうですが、そのとき修造さんは『ゾーンを目指して必死にメンタルトレーニングをやった』と言っていました。そうしたら吉田選手はこう答えたんです。『修造さん、ゾーンに入ろうとするから、ダメなんよ』と。辻さんは、吉田選手のこの発言を「まさにその通りであり、ゾーンは入ろうとして入れるものではない」といいます。そして、タイガーウッズ選手自身も同じことを言っているようです。集中しようと考えすぎるとますます集中できない状況に追い込まれる。とタイガー選手も言っています。
ではどうすればいいのでしょうか?タイガー選手いわく「答えは簡単」雑念を取り払うことに意識を取られるのではなく、目の前のショット、目の前のパットひとつひとつにとりつかれる状態に自分の身を置くというのです。
当番組の先週金曜日の放送では、楽天新監督に就任された石井一久さんを取り上げました。
金曜日担当レギュラーのりょーたむさんに変わり、Voicy社員のおぎさんのピンチヒッターの回でしたが、石井さんの周りを気にしない、コントロールできる行動だけを考えるという姿勢を取り上げていましたが、タイガー選手の考え方に通じるものがありますよね。
また、よくご紹介させて頂いているVoicyの人気番組1日5分でマインドフルネス、先日11月5日パーソナリティまゆさんの回では「集中力がアセットになる時代」という印象的なタイトルで集中力アップのヒントが紹介されていました。この回では、デビッドアレン氏の「ストレスフリーの整理術」という書籍のなかから、やるべきことのタスクを整理し最も重要なタスクに集中する。
なるほどゾーンメンタルという特別な状態それ自体を目的として目指すのではなく、自分が取り組むべきタスクを整理し自分がコントロール可能でかつ優先順位の高いタスクを洗い出し、そこに没頭するという姿勢が、集中力アップには有効なのでしょう。
このタスクを整理するというような集中状態に入るための準備が大事ということですね。
集中する技術そのものや、無理に集中状態を目指すという行動以上に、事前の準備が大事だということは具体的な行動のヒントになり得そうです。
メンタルトレーニング等の日々の訓練の他に、集中力アップのため早速今日からできる行動はないかと考えてみました。
次のチャプター、今日のティップスにつながります。
集中の最大の敵は「スマホ」?ハックバックのすすめ
・極限の集中状態を目指すのではなく、”目の前のタスクひとつひとつに没頭するように心がけること”が、むしろ極限状態に近づくのではというお話でした。
・そして、目の前のタスクに集中するには、”仕事のプロセスをタスクに細分化し、優先順位をつけるなどの準備”が重要ということも学びました。
今日はそんなタイガー選手の姿勢に刺激を受け、そこから派生したヒントになりますが、集中のための準備段階で私が日々意識していることをシェアさせて頂きます。
この話を聞いて、ピータードラッカーのイノベーションを起こすには「まず捨てる」という言葉を思い出しました。
何かを成し遂げたい時には、それに向かって動くための阻害要因を排除する。
今日のTipsのチャプターですが、集中できる環境を整える。
これはすなわち集中を阻害する要因を排除するということにつながります。
今日からできる具体的なアクションをご紹介しましょう。
スタンフォード大 ニール・イヤール氏は最強の集中力 本当にやりたいことに没頭ために必要なこととして、デジタルデバイスをハックバックせよと唱えています。
そうなんですね、我々の集中力を奪い散漫な状況を作り出している要因のひとつはスマホをはじめとするデジタルデバイスだという仮説のもの、この要因を排除すべきとしています。
デジタル機器のお陰で我々の生活や仕事のスタイルは一変しました、便利な世の中となり以前では考えられなかった効率性と生産性をもたらした一方、我々人類はそれらのデジタルデバイスにハックされているのではないか。
”つまり操られている。”
常にスマホ等手元になること、そしてリマインダーが常になることで、作業の集中力を奪われ、効率性を低減させているという論です。
スマホに操られるのではなく、我々の目標達成のために効率的に使うべきである。時にはスマホの機能を一時的にオフにする機能を使うなどして、行動を自制すべき。
ご自身が本当に集中して取り組むべきことがある。それがわかっていて、そのための時間を確保しているのであれば、スマホというデバイスに邪魔されないようしておきましょうということです。
終わりの挨拶
コロナで変化した生活環境の中で集中力の低下は多くの人の悩みだと言われていますが、本日は今週末のマスターズでも活躍されたゴルフのタイガーウッズ選手の驚異的な集中力について取り上げました。
ゾーンに入るメンタルを獲得するのは難しそうですが、タイガー選手ですらいつでもそんな極限状態になれるわけではなく、むしろそこを目指すのではなくひとつひとつのプレーを大事にしているお話は、我々の集中力を鍛えるヒントを与えてくれましたね。
そしてそのための準備として今日から何が出来るかを考えてみました。
このnoteはVoicyの過去の放送を文字に起こしたものです。
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