あいまい日記 9 ─「思考の虫」を解き放つ
最初の記事が6月26日であり、今日でちょうど2週間。毎日1つは欠かさずに書いてきた。
日々、狭い頭の中で大小いろいろな「思考の虫」がブンブンと飛び回っている。そいつらを1匹ずつ、文章の網でとらえてnoteにリリースしていくことで、自分の中から段々とノイズやストレスが減ってきているのを感じる。私にとっての「noteの効能」がまず1つ得られたわけだ。
もし実際には私のnoteを誰一人まともに読んでいないのだとしても、「誰かに読まれ得る場所」に思考の虫たちをリリース(解放)していくことに意味がある。
例えば、個人でただ単にブログを開設しても、それを誰かが読んでくれる「期待感」はすごく小さい。その点noteでは、“タグ”機能や“こちらもおすすめ”機能などで、自分の書いたものが誰かの視界に入るかもしれないという「期待感」が持てる。ブログとnote、どちらが読まれやすいか実際の数字的なことはわからないが、ここで重要なのはあくまで「期待感」だ。「誰かに読まれ得る」という感覚、その「期待感」が強いほどに、思考の虫をリリースする際の射程距離が伸びていく。
「読まれる期待感が小さい」ブログでは、たとえ自分の頭の中から思考の虫をリリースしても、そいつはまだ家の中で私の周りをブンブン飛んでいるイメージだ。いまいちスッキリしない。「読まれる期待感がある程度ある」noteでは、思考の虫を家の外にリリースできる。
その虫が綺麗だったり、面白いかたちをしていたりすれば、きっと誰かがちゃんと見つけてくれるだろう。
思考の虫たちは、頭の中ではあいまいに不定形に幻影めいて飛び回っている。ふと、そのうちの1匹を見つけようとしても、すでに消えてしまっていることも少なくない。1匹分の喪失感だけを残して。noteに書くことで、そいつらがちゃんと形を得て、広い外で生きるようになる。そういう安心感もまた、私にとっての「noteの効能」だ。
書いて、リリースして、また新種の「思考の虫」たちを発見していく。今のところ、それが私のnoteだ。
不気味なやつを世に放ってしまうこともあるかもしれないが、その時はどうか大目に見てほしい。