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評価は自分ではなく人がするものだ─組織で評価を受けるリスクと向き合う

「評価は自分ではなく、人がするものだ」とは?

トップリーダーが職員たちに「評価は自分でするものではなく、人がするものだ」と話しました。
この言葉に強い違和感を覚えました。一見すると「他人とのコミュニケーションを大切にしなければならない」とも受け取れますが、同時に「自己評価ではなく他者評価を重視するべきだ」という意味にも聞こえます。

実際、どれだけ努力し成果を出しても、それを他人が認めなければ評価は低くなることがあります。
一方で、実際の成果が伴わなくても他人から評価されれば高い評価を得る場合もあります。


自己評価と他者評価のバランス

評価には「自己評価」と「他者評価」があり、どちらも必要です。
自己評価では自分の行動や成果を振り返り、自身の成長や改善に役立てることができます。
一方、他者評価は他人が客観的に業績や行動を評価し、フィードバックを与える役割があります。
しかし、他者評価にはバイアス先入観が入りやすく、必ずしも公正とは限りません。

評価は自分だけではなく、人もするものだ」といったバランスの取れた考え方が必要です。

「自分の努力や成果を認めるのは自分自身である」と同時に、「他者の視点からの公平な評価」も必要です。
他者評価だけに頼るのは危険です。
「評価」は自己と他者、両方の視点から考えられるものだからです。


他者評価のリスク

他者評価に頼ると、このようなリスクを伴うことがあります。

1.バイアスの影響
評価者が自分の考えや経験で判断すると、公平でなくなることがあります。例えば、性別や年齢による偏見が評価に影響し、実力や成果に関係ないことで評価が変わるリスクがあります。

2.ハロー効果
ハロー効果では、評価者が外見や発言、第一印象などの一つの特徴でその人全体を評価することがあります。
例えば、外見が良い人や初対面で強い印象を与えた人が高く評価され、反対に第一印象が悪かった人は低く評価されることがあります。
この結果、実際の能力や努力とは関係ない部分が評価に影響します。

3.ステレオタイプ
ステレオタイプが評価に影響を与えると、特定のグループや人々に対する固定観念が評価に反映される可能性があります。
たとえば、「女性はリーダーシップに向かない」「若い人は経験が浅い」などの一般的な先入観が影響を与えると、個々の能力や実績を正当に評価できない場合があります。
このようなステレオタイプに基づく評価は、その人の本来の能力や成果を反映しないことになります。


公平な評価基準の必要性

評価が適切であるためには、公平で客観的な基準を確立し、評価者自身のバイアスを排除する努力が必要です。
特に、他者評価に依存する組織では、評価の透明性を確保しなければ不公平や不満が生じやすくなります。


組織に求められる姿勢

ドラッカーの言葉に「組織に人を合わせるのではなく、人に組織が合わせるべきだ」というものがあります。
組織は、そこで働く一人ひとりの人々を尊重し、その能力を最大限に引き出す環境を整えることが必要なのです。


他者評価に依存する組織の危険性

他者評価が給料や年金額に直結する場合、その評価がどれほど正確で公平であるかが非常に重要です。

しかし、他者評価に頼るということは、いかにハロー効果を利用したか?や、いかにステレオタイプにハマったか?に依存することになります。
これは、評価する人の偏見や先入観に大きく左右されるということです。
つまり、私が言いたいのは、組織内での評価が正当でない場合、その結果は必然的に不公平で理不尽なものになってしまうということです。

また、他者評価のひとつである、「顧客の評価が全く反映されていない」という点にも不満を持っています。
これは、現場の状況を全く理解していないことから発生しているのです。
顧客の評価が高得点でも、組織の評価が低ければ、結果として評価されないということにもなっているのです。


自分の道を選ぶ覚悟

他者評価が全ての組織では、チャンスは一度きりです

しかし、他者評価を過剰に気にするより、自分らしく仕事に向き合い、努力を続ける道もあります
それは決して楽な道ではありませんが、同じように現実と希望を見据えた仲間や友と出会う可能性もあります。

「イバラの道で友に出会う」
イバラの道の先には、他者評価に囚われない本質的な価値を理解する人々とのつながりが待っているかもしれません。
困難な道を選んだ先にこそ、本当の価値や信頼を築く仲間が待っているという希望です。

ハロー効果やステレオタイプに囚われず、偏見を超えた視点を持ち続けることで、社会や組織における真の価値を見極めることができます

困難な道を選ぶ覚悟があれば、その先に待っているのは、他者評価に縛られない本質的な価値を理解してくれる人々とのつながりです
それが、最終的に希望となり、人生を豊かにしてくれると信じています。

さあ、皆さん!
今できることは、大切なものが映らないハロー効果のメガネを外し、必要なものが理解できないステレオタイプの頭を捨てて、現実と希望となる人材をはっきりと見極め、共に喜び、互いに鼓舞し合うことではありませんか

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
私が目指しているのは孤立のない共生社会の実現です。

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