ここのパンを食べられる機会をみすみす逃したくない
昨日は久しぶりの神戸勤務の日。
ランチはどこにしよう…と考える隙さえないほどの忙しさ。
ならばと選んだのは、わりと行きやすい場所にある〈コム・シノワ本店〉。
あ、いやいや、行きやすいなんて理由で選んでは失礼な名店だ。
僕も何度か足を運んだことのある、常連の多い人気店。
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〈コム・シノワ本店〉は、三宮ビル南館の地下にある。
地下といっても吹き抜けなので明るく、とても地下とは思えない。
フレンチシェフの手がける〈コム・シノワ〉は、以前は元町、六甲山、メリケンパークなどにレストラン、ブーランジェリー、パティスリーが点在し、それぞれに固定のファンが多数いた。
それがここに集結し、ひとところですべて楽しめるようになったのだから、人気にならないわけがない。
店に入るとすぐにブーランジェリーとパティスリー。
パンは常時50種ほども並び、またスイーツもケーキから焼き菓子まで揃う。
ここのパンがとにかくおいしいのだ。
ポテトのパン〈ポム・ド・テール〉やクロワッサンなどが人気。
パン激戦区の神戸を代表するブーランジェリーといってもよい。
その昔、元町にあったパティスリーで、ラム酒にどっぷり浸かったサヴァランにしびれながら舌鼓を打ったが、嬉しいことにここにもある。
その奥に〈オネストカフェ〉。
オネストとは「正直」「誠実」、きっとシェフの人柄を表したものだろう。
店頭のパンやケーキのイートインはもちろんだが、シェフが腕によりをかけたランチが絶品。
どのメニューも野菜が豊富で、客層がほぼ女性なのも頷ける。
「塩鯖と南仏野菜のパスタ、サラダとパン」をオーダー。
まず出てきたのが、甘いニンジンチップに大きめキュウリの食感が楽しいサラダに、かなりしっかりめの食べごたえあるパン。
これだけで結構お腹いっぱいになる。
そして出てきたメインのパスタは、フェットチーネだ。
ゴロゴロ入ったズッキーニ、パプリカ、トマト、インゲンに、突き崩された塩鯖とパルメザンが絡み合い、極上の味わいを醸し出す。
これは、うまい。
パンは一度だけおかわりができる。
最初のパンとサラダ、そしてパスタですでに満腹だが、ここのパンを食べられる機会をみすみす逃したくないとおかわり。
あぁ、おいしい…けど、苦しい…
ごちそうさま。
久々の〈コム・シノワ〉体験はやはり落ち着く時間だった。
次回はサヴァランとワイン、かな。
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余談だが、このビルの1階には、以前紹介したネスレの〈ROASTELIER〉。
地平の上と下、昼時の癒やしのスポットだ。
(2022/1/26記)