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真っ先にお勧めしたいのがこの〈フロインドリーブ〉

教会でランチ、そんなレアなシチュエーションが神戸にある。
元教会、だけど。

〈FREUNDLIEB(フロインドリーブ)〉だ。

その昔、ドイツのパン職人・ハインリッヒ=フロインドリーブはドイツ軍の従軍ベーカーだったが、第1次世界大戦で日本の捕虜となったらしい。
そのまま日本に住まい、敷島製パンの技師長を務めたあと神戸に自身の店を開いて、ドイツパンを日本に広めたという。
阪神大震災で店を失ったが、国の登録有形文化財・旧ユニオン教会を改装し、1Fでパン・菓子の販売、2Fの旧礼拝堂でカフェを営業している。

ここのサンドウィッチがうまい。

ドイツパンなので噛みごたえしっかり、そしてとにかくボリューミー。

絶妙な固さのパンとこぼれそうな具の織りなすドイツサンドイッチの妙。

そしてやっぱり、ホールも気になる?
元教会の礼拝堂の面影、存分に残っている。

©iliveyou!

厳かな雰囲気が漂っていて、ランチしているだけで心洗われるよう。

店内見渡すと、きれいに着飾って一人でカフェタイムを楽しむ年配のご婦人の多いこと。
神戸ならではの光景だと、以前愛媛の山奥に住んでいた頃に強く感じたものだ。

あれ? このホール見たことあるかも? と既視感ある方はよほどの映画通。
有川浩原作の映画「阪急電車」は〈フロインドリーブ〉での別れ話から始まるのだ。

「阪急電車」(©「阪急電車」製作委員会)

若き日のせごどんがロケに来ていたのか。

1Fのショップで販売している飾り気のないドイツのパンや菓子も人気だ。
代表格は、大ミミ、小ミミと呼ばれるハート型のパイ。

神戸に来たらぜひカフェへ。
特徴あるカフェが多いなか、真っ先にお勧めしたいのがこの〈フロインドリーブ〉だ。

(2021/8/15記)

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