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ダークウェブに見るロマン

こんばんは、マユです。

最近読書熱が戻ってきまして、久しぶりに本を買いまくっています。
ジャック・ケルアックの「路上」を読んだり、小学生の頃お気に入りだったYA小説「HOOT」を読み返してみたり。

その中でもタイトル見ただけで即買いしてしまったのが木澤 佐登志氏の「ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち」です。発売したばっかりです。

昨日届いたばっかりでまだまったく読み終わってないんですけど、なんでこんなにも人はダークウェブに惹かれるのかと思ったので、わたしの意見をブログにしてみようと思います。

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ほとんどのウェブサイトはサーフェスウェブに含まれ、一方でTwitterやInstagramの鍵アカウント、ネット銀行など制限のかかるページはディープウェブに属します。
そしてダークウェブは匿名性を維持した通信が可能なネットワーク上で、自身を匿名化する特定のブラウザを用いて接続しないかぎり閲覧できないサイトなどが集まったネットワーク空間です。いわばインターネットのアングラです。

多くの人がダークウェブの存在を知った途端、その未知なる世界のことを知りたくなったと思います。わたしもその一人で、ネットに出回っているありとあらゆるダークウェブの噂を読んでみたり、バンドメンバーと長距離の移動中にずっとダークウェブの話をしたり。

そしてネットに出回っているそれらの噂話はすべて、この世に存在すべきでない恐ろしい内容なのです。だからこそ気になっちゃうのかもしれないけど。スナッフフィルムがあるとか、恐ろしいものしか入っていないミステリーボックスなるものが買えるだとか、”赤い部屋(Red Room)"の話も有名であるし、アクセスしただけで名前や居場所などすべてがバレてしまうとか、もはや都市伝説です。しかしながら、わたしたちは本当にこんな世界があるのかと恐ろしいと思う同時に、真実を知りたいという気持ちをなぜか駆り立てられるのです。木澤氏も本の中でダークウェブはアングラや都市伝説的イメージが先行しがちであると述べています。

上に述べたような恐ろしいコンテンツは存在しないとも言われていますが、実際に「シルクロード」という通販サイトは存在していました。闇Amazonとも呼ばれていたシルクロードではコカイン、ヘロイン、LSD、マリファナ、宝石、アートなどが売られており、しかもセキュリティがしっかりしていて安全に(!)買えたのです。

ちなみにシルクロードは首謀者の青年が逮捕されたことにより、サイトが停止されました。それからシルクロードは海外ドラマでは事件の題材にされるようになった気がします。(CSIサイバーやクリミナル・マインド、NCISにも登場していましたね)

このように人々が作り上げた都市伝説が数多く存在する中で、シルクロードのように本当に存在するサイトが明らかになることで、「このサイトが本当にあったのなら、臓器売買するサイトだってあるにちがいない」というような有る種の期待を持ち、都市伝説をよりリアルに感じてしまうのです。

そして人々はダークウェブの"自由さ"にも惹かれるのだと思います。
かつて人間がSFの世界として描いてきたサイバースペース(唯一にして限界なき空間)こそがインターネットなのです。木澤氏の言葉を借りると「サイバースペースは開拓されるべきフロンティアであり、しかもそのフロンティアは物理的/空間的な限界を持たない、まさしく永遠の地平」なのです。
しかし情報が溢れまくり、逆にクローズドな領域が増えてしまった現在、無限に広がる空間で規制や政府の介入などから逃れ、自由に過ごせる場所がダークウェブにはあるのかもしれません。

だからこそわたしたちは特定の人しかアクセスできない、かつ表に出てこないアンダーグラウンドな場所、つまりダークウェブに、現実離れしたものを求めてしまうのではないでしょうか。

生まれた都市伝説や噂はダークで残酷で恐ろしいものばかりですが、わたしたちに深く結びついているインターネット上に未知なる世界が存在する、という一種のロマンがあります。宇宙に対するロマンとはまた違って、人間が作り上げた世界に未知なる空間があるというのがとてもおもしろいと思っています。

もう一度言いますがまだ本読み終わってません。また考え方も変わると思うので読み終わったらまた感想書きますね。ただ、なぜみんなダークウェブの話をしたがるのかな、この本も手に取りたくなるのかなというちょっとしたもやもやについて考えてみました。

おしまい。Peace!

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