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Museums Change Lives! 博物館浴って?

きのう毎日新聞に興味深い記事が載っていたので、シェアしますね。

「博物館浴」についてなのですが、初めて聞きました、この言葉。
博物館や美術館鑑賞による癒し効果の研究がされているそうなのです。
九州産業大学の博物館学の先生、緒方泉特任教授が仕掛け人とのこと。

欧米では、ミュージアムが健康や生活の質QOLを向上させる場であるという認識があるようで、英国では多くのミュージアムの入り口に「MUSEUMS CHANGE LIVES」という看板が掲げられているのだとか。
私がイギリスにいったのはだいぶ昔なので、その当時はあったのかどうか・・。
ともかく、素晴らしい考え方ですよね。

カナダでは医療機関が「ミュージアム訪問」という処方箋を出して、チケットを提供しているそうですよ。
実際、ミュージアム鑑賞後にコルチゾール(ストレスを受けた時に分泌が増えるホルモン)の数値が減るという研究結果があるそうです。

ロンドン大学の研究では、ロンドンの50歳以上の住民約6000人を対象に「文化芸術を鑑賞する機会が多い人」「機会がない人」に分けて14年間調査をした結果、「機会のある住民のほうが死亡率が有意に低い」という結果が出たそうです。

ロンドンの6000人・・・だけで、これがすべてに当てはまるのか・・・なんともいえないような気はするのですが、
「文化芸術を鑑賞する機会が多い人」というのは、いろいろなことに好奇心が強かったり、多趣味だったり、色やデザインなど視覚的なものが好きな人が多いのでは?と思うので、
ストレス解消が上手だったり、脳が活性化される機会が多かったり・・といった傾向があるからではないのかな?と思ったりします。

私も文化芸術を鑑賞する機会は多いけれど、
ストレスはストレスでやっぱりあったりはしますよね。
ただ最近も、TV番組だったかな・・カラフルな色を見て、とても気分転換になったことがありました。
色の効果についてはもちろん知ってはいるけど、
美術は特に、本人が意識していなくても、
無意識レベルで色に癒されているということはあると思います。

日本での研究は遅れをとっているようですが、
実証実験ではやはり鑑賞前と鑑賞後では、血圧が変化していい状態になったり、疲労や緊張度が下がったりと、具体的な結果が出ているようです。

美術館や博物館は敷居が高いと思われているようだけど、
私は若いころから気軽にどんどん行っているほうなので、
なぜ敷居が高いのか不思議なのですよね。
でもミュージアムに興味のない人はいるわけで、
行って興味が湧けばいいですが
逆にストレスになったりしないのか?
という疑問もわきます。
そのへんはどうなのかな?

他の分野のものや人との出会いと同様に
美術作品との出会いも縁ですから
すごく好きなものに出会れば元気になることもある。
でも、必ずしもそうはならないかもしれない。
お風呂に入ればほとんどの人には身体にいい効果がもたらされると思うけれど、
博物館浴の場合は提供や宣伝、誘導の仕方にもなにか工夫が必要なのかも、とは思います。

でもまずは、美術を見ることが気分転換になるという認識が無い人にも効果が伝わって、足を運ぶ人が増えるといいですね。

***

ところで、
見出しにつかったポストカードは私のコレクションの一部ですが、
どのカードがいいか選ぶときに、春っぽい感じがいいかと探し始めました。
でも、ピンクというほど「春」らしいのは違うなと思い、
なんとなく選んでいったらグリーンがメインになりました。
ピンクにしなかったのは、今日すごく寒くて、ぽかぽかの感じではないからかも。
といっても、絵自体は春よりさらに進んで、夏とか6月とか新緑の季節?になってます。

せっかくなので1枚づつご紹介しますね。
カードの余白はあえて残してます。

エミール・クラウス「夏の夕暮れ」
確かこれは大きな絵で、目の前に立って見ていると、場面に入っていけそうだった記憶があります。
アンナ・ド・ウェールト「6月の私のアトリエ」
ピエール・ボナール「大きな庭」
ボナール展で見ました。素敵な絵でした。
酒井駒子「梨の子ペリーナ」


2025年1月8日の毎日新聞、「博物館浴」でイキイキという記事を参考にしました。

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フランチェスカ
書くこと、描くこと、撮ることで表現し続けたいと思います。チップは自分を豊かにしてさらに循環させていけるよう、大切に使わせていただきます。