オンラインで認知症カフェ
今回はオンラインソフト(Zoom)を活用した認知症カフェについて書こうかなと。
オンラインカフェ「ふらっと+」は、TEAM-UGOU(チームうごう)結成後最初の活動であり、一部で伝説(笑)と語り継がれるオンライン活動でした。そんな活動を振り返ってみようかなと。
これからオンラインで何かやろうとしている方々の参考になれば。
「オンラインカフェふらっと+」
有志のボランティア団体【TEAM-UGOU】は2020年2月結成。最初の活動は3月位にマラソン大会でもやろうと思っていたんですがね。
ところが結成直後にコロナが爆発的に流行し、自粛期間に突入。構成員とも会えず、マラソンどころか団体の存続すら危ぶまれる社会情勢となりました。
直接会えない世の中、何か出来ることは無いかと考えていると、構成員のムーさんから「オンラインで認知症カフェをやろう」と言われまして。ムーさんは、仕事の会議でオンラインを使った事があり、これを使えば対面じゃなくても集まれると考えたようです。
認知症カフェもオンラインもよくわかって無かった自分。「まぁやってみるか」とZoomのアプリをスマホに入れ、操作方法を覚えました。
2020年4月の半ばのことです。
カフェ名は「ふらっと+」にしました。ふらっと誰でも立ち寄れる・参加者が平等に話せるフラットな場のダブルミーニングですね。
+は…なんだっけ?確か参加する事で何かプラスになるカフェになるように。そして、十字=様々な人と交差する場になるように…だったかな?
実験的に自粛期間である2020年5月〜6月に開催することとなりました。
2020年5月〜6月
そんな勢いで始まったオンラインカフェ。自粛期間中の2020年5月〜6月の毎週日曜に2時間開催。
…毎週開催とか、構成員の殆どが自宅待機だからこそ出来たようなもんです。
因みに自分は自粛期間も普通に仕事してました。小規模多機能型介護施設に休みなんか無いのですよ。
第1回目は90歳の女性が1人参加してくれました。無名の団体のオンラインカフェに参加してくれた、唯それだけで嬉しかったです。1人でも必要としてくれる人がいるなら活動をする意味があるなと。
慣れないオンラインでしょうが、楽しそうに話す参加者を観て、そんな事を感じましたね。
まぁ無名団体のイベント。毎週こんな感じで1〜2人位参加してくれたら嬉しいなぁと思っていました。
ところが3回目辺りから参加者がどんどん増えていきまして。
当時あまりオンラインで認知症カフェを取組んでいる団体が無かったからでしょうね。
団体構成員は増えず、参加者はどんどん増えていく。毎回司会進行がバッタバタで大変でしたが、まぁ何とか2ヶ月間突っ走りました。参加者もバッタバタで焦ってる司会者を観て、ツッコミや間の手を入れてくれたり…優しい人ばかりで助かりました(笑)
参加者が楽しそうに話す姿を観て、「やって良かったな」と感じましたね。
2020年7月〜
自粛期間は終わりましたが、世の中はまだまだコロナ禍真っ只中。ペースを落としても続けるべきではと考え、2020年7月より、月2回の開催へと移行しました。
この頃になると、様々な団体がオンラインによる取り組みを始めました。SNSを見れば毎日何かしらのイベントが開催され飽和状態でしたね。
ありがたい事に「ふらっと+」は毎回10人前後は参加者がおり、常連さんも増えていきました。竹内裕氏と出逢ったのも「ふらっと+」がきっかけでしたからね。
オンラインカフェを始めたのが他の団体に比べて早かったからか、ありがたい事に令和2年度老健事業「認知症カフェにおける新型コロナウィルスの影響と緊急自体宣言等の状況下における運営のあり方に関する調査研究事業」の事例に掲載して貰いました。
無名の一団体の活動が、このような形で評価されたのは嬉しかったですね。
認知症ケア学会学術集会にポスター発表をしたり、認知症予防学会学術集会で登壇発表したりと、団体の取り組みを発表する機会も頂きました。
このオンラインで出逢った人が、後に団体の構成員になったり。色んな経験をさせてもらうキッカケになった活動でしたね。
休止への経緯
さてこんな感じでオンラインカフェを続けてきましたが、2021年7月に「オンラインカフェふらっと+」は休止することとなりまして。
理由としては、
勿論あのまま続けることも可能でしたけどね。何の為に活動をしているかを考えた末の決断でした。
オンラインの活動は沢山の出逢いがありました。全国から様々な立場の参加者が集まるって中々無い経験ですしね。
認知症当事者の方の思いを聞けたり、専門職の仕事の悩み、日常の中にあるなんて事ない話。年齢も住んでる場所も職種もバラバラな人達が、日曜日のあの時間には好き勝手話して笑って過ごす。そんな場所を参加者と創れたと思っています。
オンライン活動は一時休止にしてますが、再び然るべき時には、必要な取り組みが必要な人へ届けられるよう準備していようと思っています。
最後にお伝えしたいことを書いて終わろうかと。
そんなオンラインの認知症カフェの話でした。結構長文になっちゃいましたね。
また逢いましょう。