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自分でもわからない

数日で終わると思っていた両親の入院が、思いの外長引いている。
二人だけで生活できるようになるまでは正直、病院にいる方が安心ではある。もし転倒して骨折でもしようものなら目も当てられない。
少々負担が増えても構わないから、安心できるところにいてほしい。

今回に限っては、両親そろって入院というのもよかった。
この状況で一人だと何かと不安だっただろうと思う。
私もほとんどの時間は仕事で留守にしているし、ずっとそばにいるというのは現実的に難しい。それに今二人がいる病院は面会禁止なので、直接会いに行くこともできない。

だからこそ、二人一緒でよかったなと思う。

両親のほうに気を取られていたら、祖母や伯父のことが頭から抜けてしまう。まるでなかったことかのような気持ちになるが、祖母のマイナンバーカードの住所変更や、伯父の自己破産に向けた契約、退去等々の手続きなどやることは山積みのまま。私の部屋にも伯父の確認し切れていない書類が山のようにある。早くなんとかしなければと思う一方で、家に帰ると何もしたくない自堕落な気持ちに支配される。

自分のことを大切にしてね、と声をかけてもらう機会も増えた。
それだけ今の自分は、自分のことを蔑ろにしてしまっているのだろう。
最低限、眠って食べているつもりだけれど、定期通院も行けていないし、病関係で欠かさずに行っていたあれこれも疎かになっているのも事実。
そんな時間があったら寝るか仕事に当てたいと思ってしまう。

介護は本当に時間と体力との戦いだ。
在宅ではないけれど、洗濯物は延々とやってくるし、各種手続き、精神的なケアまで含めると、相当な時間と労力が必要になる。
フリーランスじゃなければ無理だっただろうなと思う。
もしくは会社員だったなら、潔く介護休暇を取るという手もあったのかもしれないが、いずれにしても働きながらワンオペで多重介護をするのは相当難しい。

今は気を張っているので平気だと感じているけれど、何か一つでもバランスが崩れた瞬間にダメになってしまいそうな気もしている。
元気なのか元気じゃないのか、自分でも自分のことがよくわからない。
私は今、一体どこに向かって歩いているのだろう。
これを超えた先には何があるのだろう。

無意味だとわかっているのに、そんなことばかり考えている。


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小春ゆら
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