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週末の夜は映画をお供に『マイ・ブロークン・マリコ』

週末の夜は早めに家事を済ませてソファに腰掛ける。
サブスクの海からみたい映画かドラマを探り当てるこの時間が好きだ。
部屋の明かりを暗く,さながら映画館のようにしてみるのがお気に入り。
今回選んだのはこれ。

2022年公開の『マイ・ブロークン・マリコ』。
別の映画を観に行った時に,予告を見たことがあってその時もかなり衝撃を受けたことをよく覚えている。

なんというか,うまく言葉にしづらいのだけれど,すごいもの見ちゃったなと思った。こういう少し歪な,どうしようもない関係性に私はめっぽう弱いのかもしれない。

ネタバレになるので本編には触れずにいくが,見ている間中,ある友人のことを思い出していた。私と彼女の関係は,作中の2人ほど依存し合っていないものの,同じような節がある。

それが時々苦しくて,距離をとってみたり反対にぶつかってみたり,試行錯誤しながら過ごして今に至る。今は少し距離をおいている時期なので,彼女とはほとんど連絡をとっておらず,ふとどうしているのか気になった。
かといって,今連絡をとってもいい関係性ではいられないような気がするので,気になっただけで何もしなかった。

距離をとるとかそういうことは,お互いに元気だからという安心感があるからこそできることであって,どちらかが不安定な状態ならきっとそんな悠長なことは言えない。

もし今彼女の身に何か起きていたら,と思うとぞっとする。

♦︎

生きることも,あるいは死ぬことも簡単なようで難しいことだなと思う。
そんな時,どんなに苦しくても,誰か1人でもいいから自分から離れずにそばにいてくれる人がいるってものすごく心強い。
それが家族でないということが苦しさの主な部分なんだろうけど,それでもこの人はと思える友人を持てた,ということは一生ものの財産だと言えるのではないだろうか。

私自身,私の大切な人たちにとってそう思ってもらえる存在でありたいなと思う。支えてもらっている分,同じだけ支えでありたい。
そんなことを考えていた。




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小春ゆら
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