どうしてこうなる前に…
枯れ果てたと思っていた涙が、再び止まらなくなった。
お金の問題って、どうしてこうも人の心を荒ませるのだろう。
体の心配よりもお金の心配をしてしまう自分に嫌気がさす。
どうしてこうなる前に…と思わずにはいられない。
伯父も祖母と同じように圧迫骨折をしていたことがわかった。
それも1箇所ではなく複数箇所。
いつ起きたのかは分からないが、最近になって手の麻痺を感じたことで発覚した。元々持っている先天性の障害の影響と骨粗鬆症が原因なのは間違いないが、まさかここにきて伯父までそんな状態であることに愕然としてしまった。
手術を選ばなければ、特にできることはないらしい。
祖母の場合はコルセットを装着しているが、伯父の場合、コルセットの重みに耐えられなさそうだ。今すぐ寝たきりになるわけではなさそうだが、安心できる状態でもない。
祖母の施設入所が決まりかけている今、ようやく少し自分のことに集中できるかと思ったらこれだ。伯父にはいい加減、自分のおかれている状況を理解してほしい。
私だけが頼りだから、と伯父も祖母も言う。
でも私は二人に頼られるのは少々どころか大分荷が重い。
特にこれから伯父の自己破産手続きも待っているというのに、今もし伯父も入院になったらと思うと、到底無理だ。
もう前にも後ろにも進めないというところまできている。
それなのに伯父はあっけらかんとしている。
私が泣いていても、どうして泣いているのか分からないらしい。
それがまた悲しい。
伯父は私のスピードについていけないと言う。
お前が考えていることが早すぎて、分からない。らしい。
私は先の見通しが立たないと不安になりやすいので、常に年単位での見通しを立てている。あとはそこから逆算した形で動いていくので、その場だけよければ良いという伯父の考えとは正反対なのだ。
そんなこと言われても、と思う。
そんなこと言われても、滞納している各種支払いは待ってくれないし、その先にあるのは差し押さえだ。差し押さえになったら、いよいよ伯父は行き場がなくなる。その時にならないと、ことの重大さが分からないというのだろうか。
伯父の通帳を預かったことで、さまざまなことが見えてきた。
伯父の中では数ヶ月の問題かもしれないが、これは年単位、どうかすると数十年単位での問題だったのだと思う。今までは祖母の補填によってどうにか埋め合わせて来れていただけで、本当はもっと前からどうにもならなくなっていたはずだ。
たらればを言ってもしょうがないが、それでもどうしてこうなる前に…と思わずにはいられない。
そのお気持ちだけで十分です…と言いたいところですが、ありがたく受け取らせていただいた暁にはnoteの記事に反映させられるような使い方をしたいと思います。