大豆を煎(い)る
糖尿病の患者のおやつとして推奨されているのが「煎り大豆」です。
節分のときに「豆まき」に使うあれです。
「吉田ピーナツ」から、通年「煎り大豆」が売られていますが、季節外れだとお店によっては置いていないことも多いので、今日は、いつでも手にはいる「ナマ大豆」を「ほうろく」で煎ってみます。
これを使います。スーパーの農産乾物のコーナーにあずきなどと一緒に売っているはず。
母が生前にやっていたのは、この大豆を2~3時間水に浸けて置くというものでした。
乾燥状態で煎ると、風味は良いが、硬すぎて食べにくいからです。
ここでいう「風味」は、きな粉を口に含んだときのあの香りです。
煎るには「ほうろく」を使います。フライパンでもいいんだけど、空焼きになるのでテフロン製のものは傷みますから、鉄製のフライパンがよろしい。
私は「ほうろく」を持っていますのでこれを使います。
これが「ほうろく(焙烙)」です、取っ手が管になっていて、「ほうろく」内部につながっていて、そこから豆を出し入れできるようになっています(レンジの上が汚いですね、毎度)。
京都の「壬生狂言(みぶきょうげん)」の「ほうろく割り」で使われる素焼きの「ほうろく」は取っ手も何もない、皿状のものですが、昔はあれで豆などを煎っていたのです。
十分に水を含んだ大豆を水を切って「ほうろく」に入れます。取っ手の管から入れるより、上の口からいれるほうが入れやすいです(おそらく煎った後のアツアツの豆をこの管から、別の容器に落とすのではないでしょうか?)。
ちょっと焦げ目がついたくらいですが、まだ柔らかいし、青臭い。
あの香ばしい「きな粉」の香りが薄い。
もう少し「ほうろく」に戻して煎ります。
これくらい焦がしたほうが、カリカリして、あの売っている豆まきの「煎り豆」にそっくりです。
ただ、あれは焦げ目がついていませんよね。
やはり、遠赤外線などの「ハイテク」を使って焦がさずに、カリカリ感を出しているのでしょうか?
プロはプロ、アマチュアはアマチュアのやり方でいいのです。
要は、豆に含まれる水分の多少が食感に大きく影響するのです。
「ほうろく」で煎っているときに、豆の皮が弾けて、パチパチ鳴りますから、それを目安にするとよいのではないでしょうかね。
たんぱく質と繊維質がほとんどの大豆は、糖分をほとんど含みません。
口がさみしいときに「煎り大豆」は、なかなか良い食品です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?