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泣きながら笑うのです

昼行燈(ひるあんどん)
なんて言葉は誰も使わなくなった
行燈というのは夜の道を明るく照らすもので街灯の元になったものだ

それが昼間の明るい時間はまったく必要ない。つまり、昼行燈とは、ぼんやりして役に立たない人のことを言う

ところがこの昼行燈、サラリーマンの世界では、なかなかの曲者だったりする。何にもしてない役立たずなのに何故か偉い人だったりする。

ゴマスリで出世したのか?
社長に好かれてる?
不思議な人がたまにいる

よく見てみると、見えないところですごく仕事してたりしてる

顔も広かったり、いろんな相談事に引っ張り出されてる

で、そんな人はいつも笑ってる
暇そうに
何にもしてなさそうにしてる

世の中、
暇だと思われたくなくて
仕事のふりしてる人が沢山いる
理想を語るが自分でやらない人も沢山いる
勢いだけで人任せな人も沢山いる
随分見て来た

もっぱら、多くはただ頑張って仕事をこなしてる人だ

昼行燈は隙だらけだ
ずっと暇そうにして夜は飲んだりしてる
一生懸命に働いてる人をにこにこ眺めて話を聞いてあげたりふざけ合ったりしてる
ほんとに何してるかわからない

ただ、見えないところでいろんなことをしてる
何故なら、その人がいると何故か職場が落ち着く、仕事が安定するのだ

私は仕事場ではマネージャーをしてるからわかるが、ものすごい覚悟で見えないところでやってる

若い頃はめちゃくちゃ仕事の鬼でなんでもこなして来たはずだ
修羅場潜り抜けてたどり着いたのだろう

私はそんな昼行燈な人には遠く及ばない

散々泣いてきたはずだ
きっと今も陰で泣いてるだろう
それでもみんなの前では笑顔でいる

わかってる人から慕われ
うわべだけでない付き合いをしてる

ちょっと憧れる

自分には無理だけどね

この章はここまで

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