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Sacred Nail of Exeveria11
アルメドの都から
隊長殿が
怪我して
帰って
来るなんて
はぁ‥
初めましては
無いわ
語りは
初めてだけど
私はサキ
佐々木葉(ササキハ)を
ぶった斬ってサキ
思い切り
啖呵切ってたから
私のノルマは
一人で3機の
高機動汎用戦機
整備を
三つ巴‥
なんとか
ニールと
コダチの
整備は
出来たけど
クナイの機体は
シートを
複座に
変更した
以外整備して
いなかった‥
私とした
Sacred Nail of Exeveria
Prologue
その兵器
強襲にして
圧倒的な
質量を誇る釘
「聖釘」
全長にして
20kmはある
純白の強襲兵器が
防衛省の
巨大な施設の
襲撃を受ける
それは突如現れた
進行を塞ぐ様に
防衛網の巨大な壁は
強襲を拒む
つっかえた
強襲兵器は
先端から
真っ直ぐ放つ
黄金の
閃光を放ち
真っ直ぐ抉る様に
防衛網を粉砕して
更に前進した
あっては
ならない強襲
何故‥
破壊の限
Sacred Nail of Exeveria 1
惑星アクロギス
エグゼヴェリア
その
小国に位置する
駐屯基地に
僕は駐在
している
僕はクナイ
テトラ遊撃部隊の
新米パイロット
かつて
デニッシ族の
苦い汚名を背負い
純粋エルフの
種族を返上された
150年後の未来に
僕は生きている
エグゼヴェリアの
防衛省の
巨大な壁が
破られた被害は
甚大だった
聖釘と
呼ばれる
巨大な強襲兵器
その存在は
公の場で
噂される事なく
沈静化
Sacred Nail of Exeveria2
emergency
突然の
レッドアラートが
駐屯基地に
鳴り響く
突然の
爆発音と共に
仮初の平和が‥
宿舎の窓から
見える炎上と
黒煙が上がる
目を見開く
自己の
衝動を抑制し
クローゼット
から取り出した
パイロットスーツを
身に纏う
僕はクナイ
かつて
デニッシ族から
純粋エルフ族へと
返上された末裔
横に伸びる
迫り出した
独自の
ヘルメットを手に
ハンガーへと
向かう
Sacred Nail of Exeveria3
一夜明け
明るい惨状が
広がる
ハンガーの整備士
航空戦術機
諸々の犠牲者
僕らは
追悼の場に
立つ事が
出来ないまま
ブリーフィングに
収集される
僕はクナイ
エルフの
新米パイロット
部下の
コダチと
ニールもいる
指揮を取るのは
駐屯地の最高指令
アガセ指令
アガセ
「君達貴重な
パイロットを
収集したのは
言うまでも無い」
「情報収集の為
隣国へ工作員として
向かってほしい」
ク
Sacred Nail of Exeveria4
ハンガーへと
移動した僕らは
デッキに向かい
階段を登る
僕はクナイ
単座のコクピットに
整備士の
彼女を連れて隣国
クリオッドへと
飛び立つ
敵情報をいち早く
収集する為にも
この任務は
それだけ
重要だ
サキ
「乗って」
クナイ
「どうやって
乗るつもりだい?」
サキ
「良いから」
大人しく従い
シートに座ると
サキは上に
どかりと
のしかかる
クナイ
「っつ⁈」
サキ
「重いとか言
Sacred Nail of Exeveria5
僕はクナイ
コクピットで
分かった
サキの事
藤森家の末裔は
希少なまでに衰退し
今は彼女一人だと
話している
縛陣の護符も
末代まで
溜め込んだ物を
ありったけ
ベクターBOXに
詰め込んで
生き延びたと
その表情は
暗かったが
苦難も受け入れ
僕を知って
任務に志願した
ここまでが
彼女の経緯
表情は明るさを
取り戻す様に
サキは笑顔を
見せてくれた
サキ
「一番安全な場所が
此
Sacred Nail of Exeveria6
可変形による
高速移動は
隣国までさほど
時間のかかる
ものではない
僕はクナイ
藤森家の末裔
サキを
単座コクピットに
乗せての
潜入調査
この星アクロギスは
惑星の一部が
欠落している構造の為
海上の水位が
傷痕に流れ込んで
しまった事で
陸上が剥き出しになり
高低差の激しい
陸地構造をしている
その為
上空を仰ぐ程の
高い奇岩が
聳え立つ
太古の昔
魔族が繁栄していた
記録があり
Sacred Nail of Exeveria7
心の内にある
戸惑いを
押し殺す
単身ポータルを
形成した僕は
光の渦に向かい
歩く
僕はクナイ
隣国クリオッドに
潜入した僕は
アメルドの都に向け
ポータルで
転移した
便利な移動手段
として使用する
訳じゃ無い
行きはログを
残したまま転移した
有事の際に
仲間に援護を
要請する
可能性もある
からだ
アメルドの都を前に
転移を完了させ
ポータルの
輝きを消えた事を
確認する
街
Sacred Nail of Exeveria8
日の入りと共に
街灯が灯る
昼下がりの
賑わいが変わると
店の雰囲気も
静かに変わる
へべれけになるまで
飲み明かす者も
路頭に嘔吐する者も
日常茶飯だろう
その程度の失態など
人生観では
可愛いもの
ここからは
こちらの時間だ
僕はクナイ
今頃
サキを含む三人は
夕飯の時でも
迎えている筈だ
手頃な店を選ぶ
カウンターでは無く
目立たない
角の席を陣取り
静かに飲む
大した情報
Sacred Nail of Exeveria9
街外れ
ポータルの
ログを消した
追っ手は来れない
掌底を受けた
胸の痛みが
こたえる
突き飛ばされた
痛みよりも
骨は
折れてないか‥
僕はクナイ
基地司令部に
通達した
アガセ
「ユングはアメルドに
滞在する双子‥か」
クナイ
「本人を知る人物でした」
「格闘慣れもしています」
アガセ
「やられたか」
クナイ
「掌底を喰らったのは
初めてでした‥」
アガセ
「ご苦労だった
癒やせ
Sacred Nail of Exeveria10
そこが何処か
特定出来ない
施設
一機の
高機動汎用戦機が
確認出来る
男が青と白の
機体の
前に立つ
もう1人が
ハンガーに
姿を現した
二人は瓜二つ
「フラウ、話が
あるって?」
「来たかユング。お前の
元部下が来てた」
ユング
「ほう、会ったら
抱きしめてくれや」
フラウ
「悪いな、突き
飛ばしちまったよ」
ユング
「嫌われるぜ」
フラウ
「お前もな」
低い声で笑う
ユング
「