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Sacred Nail of Exeveria3


一夜明け
明るい惨状が
広がる

ハンガーの整備士
航空戦術機
諸々の犠牲者

僕らは
追悼の場に
立つ事が
出来ないまま
ブリーフィングに
収集される

僕はクナイ
エルフの
新米パイロット
部下の
コダチと
ニールもいる

指揮を取るのは
駐屯地の最高指令
アガセ指令

アガセ
「君達貴重な
パイロットを
収集したのは
言うまでも無い」
「情報収集の為
隣国へ工作員として
向かってほしい」
クナイ
「作戦内容がスパイ
ですか?」
アガセ
「情報が少ない」
「国を跨いででも
君達には向かってもらう」
クナイ
「どんな情報でも
ですか?」
アガセ
「そうだ」
「それともう一つ」

アガセ指令は
新規の整備士を
一名派遣したと言う
紹介された整備士が
ブリーフィング中に
入って来た

コダチ
「ちょ⁈」
クナイ
「指令‥⁈」
ニール
「整備士って‥」
アガセ
「そうだ笹木葉
(ササキハ)だ」
ササキハ
「サキで良いわ」

彼女はまだ
13歳


たった一人

クナイ
「まさか‥たった
一人で3機も⁈」
サキ
「ちょろっと
見させてもらった
けどさ、アンタ」
クナイ
「?」
サキ
「何、躊躇ってんのか
知らないけど男なら
もっと機動力活かして
踏み込んでみなさいよ」
クナイ
「 」
サキ
「それとアンタ、
操縦荒すぎ」
コダチ
「 」
サキ
「最後にアンタ!
優柔不断すぎ
パイロット舐めてんの」
ニール
「 」
サキ
「たかが3機だけど
もっとちゃんと扱ってよ」


嗚呼‥
コダチが
引き攣っている
言わんこっちゃ無い
初対面で
気の強い子だ

コダチ
「言ってくれるわね」
サキ
「ふうん」
ニール
「く、クナイ」
クナイ
「 」

女同士の
ベクトルが
飛び交う中
整備士サキは
ブレない

サキ
「似た者同士だけど
宜しく!」
コダチ
「⁈」

コダチの尻に
貼られた
一枚の札が
バチンと
静電気の強化の
如く痺れる

たまらず
コダチの
高い悲鳴が
上がり
押さえたまま
撃沈した

アガセ
「貴重な整備士だ。
隣国では彼女も同行
する事となった」
クナイ
「し、指令⁈」
アガセ
「機体の整備は
向こうでも
必要だろう」
クナイ
「単座のコクピット
ですが‥」
アガセ
「彼女は君を
指名しての同意を
得ているが?」
クナイ
「り、了解致しました」

声が裏返る

そんな‥
サキと名乗る
整備士は
僕を睨‥


いや
不敵に笑みを
浮かべた
まま凝視する

出動要請が
かかり
異議申し立て
出来ないまま
ハンガーへと
スクランブル‥

嗚呼
なんて事だ

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