はじめての、その先へ #34 桑の実の美味しい食べ方は?
庭に生えている桑の木を初夏に台風対策で強剪定したところ、2か月後には新しい枝が出て例年になく大きな実をたくさんつけている。黒く完熟した実がすでに地面にいくつも落ちるようになった。
石垣島は昔養蚕産業があったそうで、その名残かは分からないが自生している桑の木は珍しくない。我が家の桑の木も元から生えていたものだ。沖縄の桑はシマグワと呼ばれ、内地で見る葉っぱに切れ込みのあるものとは少し違い、桜の葉っぱのように切れ込みのない丸みを帯びた葉の形をしている。葉っぱはヤギの大好物で、ヤギを飼っている人の中にはわざわざ山林に行って軽トラいっぱいに桑の枝を取ってくるという人もいる。
桑の実は昆虫や野鳥の好物だが、あまりにたくさんなるので、人間としても少し食べたくなる。そのまま食べても甘酸っぱく美味しいのだが、欲を出してたくさん取り溜めてしまうと活用法に悩むことになる。
これまで試したのは、ビネガーシロップと泡盛漬けの2種類。それぞれ梅シロップと梅酒の作り方をもとに作った。シロップは色がきれいなルビー色で、炭酸水で割って飲んでいる。砂糖を果実と同量使うので、日持ちはするが糖分が気になる。泡盛漬けはまだ飲んでいないのだがすでに色が褪せ始めてしまい、飲むのをためらって今に至る。他に簡単で美味しい食べ方はないだろうか?
そこで、砂糖を入れない生ジュースを桑の実で作れないか、試してみた。カゴいっぱいに桑の実を収穫し、ミキサーにかける。ドロドロの黒っぽい液体が出来上がった。そのまま一口味見すると、桑の実の甘酸っぱさは感じられる。このままだと濃すぎるので、炭酸水で割ってみた。。。
う、美味しくない。。というかまずい。甘酸っぱさも消えてエグ味が目立つ。色も茶色っぽくて可愛くない。結局数口飲んで、たまらず捨ててしまった。もったいないことをした。
やはり桑の実の活用法はビネガーシロップが一番良さそう、と自分的には結論付けた。桑の実500グラム程と同量のグラニュー糖を少しずつ瓶に入れて、上からお酢を50cc入れ、冷蔵庫に入れて毎日瓶を振る。砂糖が完全に溶けたら出来上がりだ。漬けた実はスムージーに入れたりヨーグルトに入れたりして食べられる。桑の実の軸は食感が悪いので、事前に取り除くのがポイントだ。