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はじめての、その先へ #29 パパイヤ苗の雌雄を見分ける

沖縄ではポピュラーな野菜、パパイヤ。青い未熟果を野菜として、サラダや煮物などで食べるのが定番だが、熟れて黄色くなるまで待って果実としてももちろん食べられる。スーパーなどで売っているが、石垣島では家の庭にパパイヤの木を生やしていたり、郊外では道端に自生していることも多いので、パパイヤは安い、もしくは無料の食料的な位置付けなのではとも思う。

石垣島に引っ越してきた当初、私もパパイヤを庭で育てたいと、種を蒔いて苗を作り地植えにしたが、強風で倒れたり上手く根付かなかったりと、案外苦戦した。しかし気づくと、庭の隅には蒔いた覚えもないパパイヤの芽がちらほら出てきて、そうした自然発芽の苗は根が強いのか、なかなか倒れない。特に世話もしなかったが気づけば一人前の木となり、実をつけるようになった。

パパイヤには雄株、雌株、両性株があり、雄株からは普通実がつかない。島の人は雄株が生えてきたら抜き取ることが多いようだ。雄のパパイヤの花はフルーティーな良い香りがするので香りのためだけに生かしても良さそうだが、やはり花より団子、だろうか。

パパイヤ株の雌雄の見極め方法は、小さな苗のときに早く大きく成長するのが雄であることが多い、というような説があるが、やはり確実なのは花を見て判別することだろう。雄は茎から細い枝を出して複数の花が咲くのに対し、雌は茎から直接、花が一輪咲く。雌の花は中心部がラグビーボール型に飛び出していて、いかにもパパイヤの実の赤ちゃんという感じがする。両性花は実物を見たことがないが、ラッパ型の花が一つ、茎から直接咲くようだ。

雌の花

ふと疑問に思うのは、庭から雄の木を全部なくしたら、雌の木だけで実がなるのか、ということだ。遠くの自生している雄の花粉が虫などに運ばれているのか、メカニズムはよくわからないが、とりあえず我が家にある何本かの雌パパイヤは実を成らせている。

というわけで、勝手に生えてきたパパイヤは花がつくまで待って、雌の場合は保全するという方針を取ることに決めた。パパイヤばかり増やしてどうするの、と夫には言われている。

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