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気仙沼サンマフェスティバル2024|初開催からの12年の変化に想い馳せる2日目
数多くのトンボが飛び交う澄み渡った空の下、2024年10月13日に気仙沼サンマフェスティバル2024の2日目は開催された。会場には、1日目を超える多くの人々が集まり、1日目同様に多彩なアーティストが登場した。
かなえっ子 H2
八幡太鼓
気仙沼ひょっとこ踊り保存会
細美武士【Spotify:細美武士 / MONOEYES / the LOW-ATUS / the HIATUS / ELLEGARDEN】
2日目は、9組のアーティストが出演している。なお、1日目の様子は以下の記事を参照して欲しい。
気仙沼サンマフェスティバル2024・2日目|アーティスト達の言葉で振り返る東日本大震災からの気仙沼市の変化、そして生き方
1日目同様に友人と二人、気仙沼市に降り立ったのは10時前後である。
会場に着くと、Gatoの奏でる音楽が、会場を多いに賑わせていた。ステージの周りには高校生を中心とした若い人々が集まり、さながら規模の大きな文化祭の様相を呈していて、少子高齢化が叫ばれる地方に希望の光が差し込むような景色がそこにあった。
『気仙沼市はとりわけキレイになった』細美武士氏が語る12年の歳月が気仙沼市にもたらした変化
友人とともに気仙沼サンマフェスティバルの2日目を訪れたのは、細美武士氏の音楽を聴くためだったと言っても過言ではない。ELLEGARDENは、筆者と友人が過ごした高校生時代を彩ったバンドの一つであり、思い出深い存在である。また、バンドやライブを好む友人にとって、東日本大震災以降の彼等の活動はよく知るところで、印象深い存在だった。
涙そうそう
to little wishes
my Instant song
サボテン
The Autumn song
Make a wish
チーズケーキファクトリー
ステージ前に犇めくファンを前に、全7曲が紡がれる。一曲一曲、合間にトークを挟みながら楽しげに奏でられる中、会場から楽しげな笑い声が上がり、数多くの手が曲に併せて揺れる、そんな人々の心のふるさとを描いたような優しい景色が広がる。波打つの指先に止まるトンボ、見よう見まねで手を振る子ども達、そのすべてが穏やかで、平和な世界を映し出すようだった。
『気仙沼市はとりわけキレイになった』
気仙沼市の変化を見続けてきた細美武士氏は語る。東日本大震災の翌年、気仙沼サンマフェスティバルが初めて開催された年から12年の月日が経った。未だ瓦礫の残る町並みが在った12年前。その頃とは打って変わり、現在の気仙沼市は本当に美しい町になった。筆者から見てもそう思う。だからこそ、何度も足を運びたいと思える。
『世の中にはめちゃくちゃ優秀な人たちがいて、その人たちは優秀だから新しいことを始めたとき、だいたい勢いよく伸びる。自分は優秀じゃない。でも10年歌い続けてきて、歌が上手くなった。その間、優秀だった人たちがいなくなっていく。気付いたら自分は彼らを追い越していた。
今、ここにいる人たちのなかには、自分は何もできないって思っている人がいるかもしれない。でも頑張り続けていたら、いつかできるようになるし、追い越せる。ウサギとカメのように。だから少しずつやっていったら良い』
細美武士氏は、加えて語る。気仙沼市は地方の小さな町で、全国から見たら決して優れた町ではない。そんな町が東日本大震災で致命的なほどに壊滅的な傷を負った。それから13年。小さな努力をコツコツと重ねて、今や全国でも知られる町になりつつある。細美武士氏の言葉は、どこかそんな気仙沼市とも重なるように思えた。
演奏の一つ一つ、歌の一つ一つが素晴らしかったのはもちろん、曲と曲の合間に語られる言葉の一つ一つもまたとても魅力的で、訪れて良かったと思える時間だった。アコースティックな音色の合間に耳を打つ話のどれもが心を打つ素敵なライブは、訪れた多くの人々の心に残ったのでなかろうか。
『月に行くより難しいと思った』 a flood of circleの言葉で振り返る12年の月日
a flood of circleのライブは一転して激しい時間となった。生命を燃やし尽くすようなけたたましい叫び声が空高く響き渡る。魂の叫びとはこのことかと思わせる。自然と会場が熱気を帯び、気勢が上がっていく。ギターヴォーカルの佐々木亮介氏が観客の中を割っていったときは、会場が騒然し、誰もが歓喜に包まれた。
『12年前。気仙沼市がどうにかなるより、月に行く方が簡単に思えた』
その一言が、当時どれだけ復興の難しさを感じさせたのかを物語る。瓦礫が至るところに横たわる世界を前にして、現在の景色を想像できた人は、恐らく誰一人として居なかっただろう。しかしキレイな景色を取り戻すことに、人々は成功した。12年という月日が、それだけの困難を覆したのだ。その現実が、人々の涙を誘う。
『細美さんは10年以上の時間をかけて歌が上手くなったけど、俺は何も変わらなかった。変わらない人がいても居てもいい』
細美武士氏の言葉を翻すようでいて、二人の言葉を合わせることで誰もが取り残されない優しい世界が広がる。これこそが数多くのアーティストが参加するフェスティバルの良さではなかろうか。優しさに触れたとき、人は涙を流す。a flood of circleのライブは、そんな事実を教えてくれた。激情のようなライブの中で、確かな生を感じられる。心に響く時間だった。
画像で巡る気仙沼サンマフェスティバル2024
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