じじばばまたいこうね
GWに亡くなった夫の祖母の四十九日法要が行われるということで、週末は久々に隣県の夫の実家でお泊まりしていた。
夫の妹さん家族には4歳と2歳の甥っ子と姪っ子がいて、うちの息子も加えるとチビちゃんが3人。息子が1歳になる前には2回ほど皆で集えていたけれど、ここ1年半ほどは、計画する度に誰かが風邪をひいたり、我が家が全員元流行り病にかかったり、実に4回連続で計画が中止になっていた。その度に、残念だなぁと思いながら、どこもそんなもんよなぁ、といつも思うことを毎回つぶやくばかりだった。
それなのに、今年のGWに夫の祖母が亡くなったときは、急なことでありながら、他の親戚も含めてあっという間にほぼ全員集合が叶った。「久々に会うのは誰かが亡くなったとき」というのは、特に年を重ねると家族でも友人でも本当によくあることだと聞くけれど、それをここまで体感したのは初めてだった。まさに、お空のおばあちゃんが呼びかけたとしか思えない。
お葬式の時は、1日中何かと慌ただしくて、あまり親戚とゆっくり話す時間がなかったけれど、今回は午前中に四十九日法要と納骨を済ませ、皆でお昼ご飯を食べてからは夫の実家でまったりとしてそのままお泊まりという流れだったから、久々に夫家族とたくさん話すことができた。そして、仕事の都合でお葬式に来れなかった義妹の旦那さんも含めて、本当に全員集合が叶った。不思議なものだなぁ、と思うと同時に、とても嬉しかった。
やはりというべきか、子どもたちの成長は目覚ましい。前に会った時は確か息子はまだハイハイしていて、息子より4か月ほど先に生まれた姪っ子は人見知りMAXで家族以外が近付くだけでびくっと身体をこわばらせ、当時3歳の甥っ子はおずおずと話しかけてきてくれた気もするが、まあとりあえず親は皆自分の子どもから目が離せなかった。ご飯もまだまだお世話が必要だったから、義妹さん家族とは時間をずらして順番に食べていた。ゆっくり話せるとすれば子どもたちが寝た夜だけ。すでに皆それぞれ疲労困憊で、義母は夜になってもなお洗濯機を回していたことを覚えている。
それが今回は、4歳になった甥っ子を先頭に、3人で何となく一緒につるんで(たまにひと悶着しながら)遊んでいて、その図がとてもとても尊かった。息子には事前に「じじとばばと、いとこの●●くんと□□ちゃんに会いに行くよ。」と入念に伝えていていたこともあってか、特に人見知り・場所見知りをする様子はなく、最初からいとこ達の名前もばっちりで、興味津々だった。
大人の人が見ているときに行こうね、と口酸っぱく言っている2階への階段にはもちろん無断でのぼっていくし、誰かが押入れを開けたら全員で開けにかかるし、私たちは入らない義父母の寝室にずかずかと入っていくし、おもちゃは誰かが使っていると必ず自分が使いたいと言い出すし(これを言うのは息子ばかりだったけれど。そして予想通りすぐ飽きて別のところに行くけれど。)、文字通りわちゃわちゃとしていた。たまのことなので自分も周りの大人も寛容になれるものの、これが毎日となると、かわいいけれどきょうだい児を育児する保護者に必要なパワーは想像に余りある。そして何を隠そう、義妹さん一家にはこの夏に第3子が生まれる予定で、もしも今後息子にもきょうだいが生まれたら…おぉ、その喧噪たるやサザエさんのエンディングのごとく家が揺れるほどとでも言うべきか。
けれど息子にはとってもいい刺激になったことも事実で、特に2つ上の男の子には憧れの気持ちを抱いたのか、遊ぶにしても、トイレに行くにしても、何でも真似したがっていた。たまに思うようにいかなかったり、同い年の姪っ子が先をいくのが悔しいのか拗ねてしまうこともあったけれど、やっぱり二人の近くにいたいらしく、会話はせずとも同じ空間で大人を巻き込みながらきゃっきゃしているのを見るのはとても貴重な時間だった。そういえば私も小学生くらいまでは、お正月などにいとこに会って遊ぶのが楽しかったなぁ。祖父母宅が広い日本家屋だったので、探検し放題、走り放題だったことを思い出して懐かしくなった。
義妹さんはすでにお腹が大きく、二人の幼子を連れて片道3~4時間の道のりを車で走ってくるのは、たとえ旦那さんがいたとて大変なことだろう。滞在中はどちらかというと私と夫が息子に構いつつ、甥っ子姪っ子たちの遊びに巻き込まれていて、義妹さん夫婦は二人で今後の旅行の計画などを話していたから、少しばかり夫婦時間を過ごせたなら嬉しい。
そして招いてくれた義父母も、久々に多世代大人数が集まって疲れたと思うけれど、たくさんおいしいものを食べさせてくれたり、孫たちに構ってくれたり、本当に感謝感謝である。子どもが大きくなって習い事など始まってくると、土日や連休でも集まりにくくなるのだろうけれど、家があるってやっぱり素敵だなぁ、と思った。
それもこれも、お空のおばあちゃんがセッティングしてくれたのだろうか。
息子は帰ってきてからも、「じじばばまたいこうねー」とよく言う。四十九日法要でご一緒しただけの「ひーじーじ」までたまに登場するから、息子なりにいろいろと感じるものがあったのだろう。ちなみにかーちゃんは父方のいとことは今でも仲良しだよ。君にも何度も会って、可愛がってくれているよ。
次に会うときはメンバーも増えて、また子どもたちの成長に目を見張るのだろう。今から楽しみである。
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