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南原賞を受賞して

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記事一覧

制度から制度へ/宋 晗

生来、賞を頂戴したためしのない筆者が、栄えある南原賞の受賞者に選ばれたのは、誠にもって幸…

おまえ、執筆は進んでいるのか?/鈴木啓之

2019年3月の授賞式には、スピーチ用の原稿を持ち込んでいた。指導教官や博論審査員、賞への推…

史料の魅力に導かれて/福岡万里子

第二回南原繁記念出版賞という栄誉ある賞に図らずも恵まれることになった筆者の博士論文『プロ…

『永井荷風』との距離/多田蔵人

トーマス・ベルンハルトの『私のもらった文学賞』(Meine Preise, 2009.池田信雄訳、平成二六…

分野の垣根をまたいで/小林延人

東京大学出版会(以下、出版会)が今年で創立70周年を迎えたようである。ロゴマークも一新され…

時勢遅れの人間/石川学

 すると夏の暑い盛りに明治天皇が崩御になりました。其時私は明治の精神が天皇に始まつて天皇…

「接人」のその後/高山大毅

南原賞を受賞した頃のことを思い出すと、往時と現在の違いについて考えてしまう。受賞にまつわる記憶の中で、いとおしくすら感じてしまうのは、式典や懇親会の場で、並んで座った方々と交わした会話である。新型コロナウイルス感染症の影響で、隣の席に居合わせた人と話をするという機会が極端に減ってしまった。会議室においても、飲食店においてもそうである。オンライン会議は、相手の顔がディスプレイに映り、仮想的なものではあれ、相手と正対している(さらに画面上の自分の姿とも向き合っている)。共有画面を

方法と方法の隙間を行く/濱田武志

第七回東京大学南原繁記念出版賞(以下、南原賞)を受賞したのは4年前のことになる。刊行に難…

建設現場を飛びまわる/江本 弘

今年の春、「桂離宮神話のグローバル・ヒストリー」をテーマとする論文が学会誌に掲載されるタ…

汝、徒に席を塞ぐなかれ / 藤岡俊博

「エマニュエル・レヴィナスと『場所』の倫理」が東京大学南原繁記念出版賞を受賞したのは、20…

南原賞その後、あるいは建築と映画の蜜月時代/本田晃子

先の東日本大震災10周年の折、久しぶりに博士論文を執筆していたころのことを思い出した。当時…

森に分け入っていく ─東京大学南原繁記念出版賞受賞から10年 / 鶴見太郎

このままでは大学院入試に通らず路頭に迷うと思って必死に書いた卒業論文は、200頁を超えてい…