「接人」のその後/高山大毅
南原賞を受賞した頃のことを思い出すと、往時と現在の違いについて考えてしまう。受賞にまつわる記憶の中で、いとおしくすら感じてしまうのは、式典や懇親会の場で、並んで座った方々と交わした会話である。新型コロナウイルス感染症の影響で、隣の席に居合わせた人と話をするという機会が極端に減ってしまった。会議室においても、飲食店においてもそうである。オンライン会議は、相手の顔がディスプレイに映り、仮想的なものではあれ、相手と正対している(さらに画面上の自分の姿とも向き合っている)。共有画面を