文字書きさんの作品のルーツが知りたい!
はじめに
私が普段Twitterを使っていて感じるのですが、イラストを描く絵師さんは絵柄を見てこの作品が好きなのかなということが比較的わかりやすく、自分の好きな作品を呟いたときに「そうだと思いました」などの納得の声が寄せられることが多いなと思います。しかし文字書きさんは体感として自分の作品のルーツ(読書歴)について呟くこと自体が少ないので単純に知りたいと思ったのと、イラストの絵柄のように文章から何か滲むものがあるのか気になったのでこの文章を書くことにしました。この文章がすべての創作をする方が自分の作品のルーツを呟いてくださるきっかけになったら嬉しいなと思います。
軽く自己紹介
私はゲーム実況グループ「ナポリの男たち」を応援しているものです。
「ナポリの男たち」について軽く説明するとジャック・オ・蘭たん、すぎる、hacchi、shu3という四人の実況者が結成したグループで、「介護疲れに効く動画」をモットーに動画投稿や配信を行っています。平均して活動歴十年以上のレジェンドが集まったグループでどんな時でもゆるく笑える面白くこだわりの詰まった動画を投稿しており、暴言や荒さが見えることがほとんどないので疲れた時でも安心してみることができます。私はそんな素敵なグループがTRPGセッションや週一の生放送の際に作り出したキャラクターをお借りして二次創作をしています。もし彼らに興味を持ってくださった方は下記のnoteで詳しく語っておりますのでよければお読みください。
私の作品のルーツ
<幼稚園編>
両親が買ってきてくれたたくさんの絵本を読んでいました。とくにいわむらかずお先生の14ひきのシリーズが大好きでよく読み聞かせをねだったものです。
https://www.doshinsha.co.jp/special/14hiki/14-books.html
年中さんになってからはかいけつゾロリシリーズをむさぼるように読んでいました。誕生日にもかいけつゾロリの本を買ってもらって嬉しかった覚えがあります。このころから誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントはほとんど図書券が添えられていたり、本そのものを頼んだりしていましたね……。
https://www.poplar.co.jp/zorori/
<小学校編>
人生の中で一番本を読んでいた時期です。もともと本を読むこと自体は好きだったのですが、読書の世界に本格的にのめり込んでいったのは小学二年生の夏休みだったと思います。私には本が好きな叔母がいるのですが、その叔母がハリー・ポッターを読み聞かせしてくれたんですね。数ページの読み聞かせでしたが、大変興味をそそられた私は学校が再開してすぐに図書室に行き、夢中でページをめくりました。今まで体験したことのない大量のカタカナに囲まれ混乱しながらもあまりの面白さに一日で読み終えたのは懐かしい思い出です。しかも何故か叔母が読み聞かせしてくれたのは二巻からだったので必死にカバーに書いてある登場人物を参照しながら読んだ覚えがあります。https://www.sayzansha.com/harrypotter/
次に本格的にはまったのは小学四年生の時に出会ったパーシー・ジャクソンシリーズ。塾の帰りに本屋さんによるのが私の楽しみだったのですが、その時に出会ったのがこの本。目次の「パーシーたち三人、神にチーズバーガーをおごってもらう」という章タイトルに一気に惹きこまれ、すぐさま購入を決意していました。神と人間のハーフのパーシー・ジャクソンを主人公とするギリシャ神話とミステリが融合した冒険小説なのですが、これが面白い面白い。ストーリーの壮大さと絶妙なユーモアのセンスにもう虜でした。この本をきっかけにギリシャ神話の本を読み漁りましたね。
その後に夢中になったのがシャーロック・ホームズシリーズ。角川つばさ文庫の短編集からはまって夢中で全巻読破しました。青い鳥文庫から出版されたものを読んでいたので子供でも読みやすく、順番などは気にせずある巻から手当たり次第に読みました。
小学校高学年からは主に日本文学を読むようになりました。再放送していたドラマからはまって誕生日に全巻プレゼントしてもらった探偵ガリレオシリーズをきっかけに小林深雪先生の泣いちゃいそうだよシリーズ、はやみねかおる先生の都会のトム&ソーヤシリーズや怪盗クイーンシリーズ、市井あさ先生の天才作家スズ秘密ファイルシリーズ、森絵都先生のカラフルやDIVE!、宮部みゆき先生のドリームバスターやソロモンの偽証など色々読んでいたなと思います。そしてここで運命の一冊に出会います。それはあさのあつこ先生の「NO.6」。
今の私の根底をなす本です。私のバイブル。思想や物の見方、すべてをこの本に支えられています。2013年の未来都市《NO.6》という人類の理想を実現した街で、2歳の時から最高ランクのエリートとして育てられた紫苑と「ネズミ」と名乗る謎の少年が出会うところから物語は始まります。友人でも恋人でも家族でもない、でも確かな愛で繋がった二人が個性的な仲間たちとともに差別と闘いながら懸命に生きるお話です。是非読んでいただきたいなと思います。
<中高生編>
部活が厳しく忙しかったこともあり、読書量は急激に減ってしまいました。入った学校は図書館を見て受験することを決意したので、なんとか時間を見つけて図書館には足繁く通っていました。中高生の時はアニメがきっかけで本を読むことが多かったように思います。このころからライトノベルも読み始めました。西尾維新先生の化物語シリーズや成田良悟先生のデュラララ!!シリーズ、佐島勤先生の魔法科高校の劣等生シリーズなどを読んでいた記憶があります。PSYCHO-PASSというアニメの影響でジョージ・オーウェルの1984年やフィリップ・K・ディックのアンドロイドの電気羊の夢を見るか?や犯罪心理学の専門書などを読んだり、文豪ストレイドッグスというアニメの影響で文豪たちに興味を抱き国語の資料集や文豪の作品などを読んだり、ラットが死んだという曲の影響でカミュのペストを読んだりと日本文学だけでなく外国文学にも興味を持っていました。海堂尊先生のチーム・バチスタシリーズ、米澤穂信先生の満願や古典部シリーズ、宮下奈都先生の羊と鋼の森などなんだかんだ思い出しきれないくらいは読んでいたみたいです。また、水火の苦しみで中高生時代に出会った本で心に残っているものを三つに絞ってあげると、以下の三作です。
・ジョーカー・ゲームシリーズ
「面白い本なにかある?」と問われたときにおすすめするならこの本かなと思います。短編集なので普段あまり本を読まない方でも読みやすいと思いますし、大変優秀なスパイたちが世界を股にかけて活躍するお話たちは大変面白く、わくわくします。
・蜜蜂と遠雷
芳ヶ江国際ピアノコンクールを舞台にしたピアノに人生をかける主人公たちの成長物語です。この本の凄いところは音が聞こえてくるところ。恥ずかしながら作中に出てくるクラシック曲は知らない曲がほとんどだったのですが、なぜだか曲を弾く場面になると音が聞こえてくるんです。文章のスピード感がちょうどよく何度も読み返している名作です。
・本日は、お日柄も良く
https://www.tokuma.jp/ohigara/
凄腕のスピーチライターと一人の女性を中心とした言葉のお話。言葉を扱うものとして言葉の持つ力を再確認した一冊です。読んだあとは心がぽわっとあたたかくなります。
おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。ここで紹介した本とここに書ききれなかった数多の本が今の私を構成する血肉となっています。是非皆さんの創作物のルーツも教えていただけると嬉しいです。
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