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大きな青いボールの夢《Dream Diary 06》
xxxx年4月27日(x)
紙かビニールを膨らませたような巨大な青いボールが、山の尾根伝いにプカリプカリ浮かぶように転がっていたが、やがて音もなく谷へ転がり落ちて来ると、麓の畑や雑木林の間を縫って、最後に小学校の同級生だったM君の家の蜜柑畑まで転がって来て止まった。私はそれをM君の家に告げに行き、二人で畑のボールを見に行った。山上では巨大に見えたボールは、転がって行く内に縮まって、今は直径二・三メートルくらいになっている。表面には少し凹んだ所もある。するとボールの表面の一部が、カメラの絞りのようにジュワーンと開いたかと思ったら、ぽっかり空いた穴の中から、髪切虫が次から次へと飛び出して来た。「わあい、天牛だ! 天牛だ!」。M君は嬉しそうに叫びながら、空の向こうへ飛んで行く髪切虫の大群を追いかけて行った。M君がいなくなり、髪切虫もいなくなると、最後に穴の中から薬売りのおじさんが出て来た。このボールは薬の行商のおじさんが、子供達へのおみやげにくれた紙風船を膨らませたものだったのだ。三色カラーじゃなくて青一色のもあるのか。それがあんなに大きくなるなんて。ビニール製にも見えるな。「あビニール、ビニール、ビニール、ビニール‥‥」 行李箱を背に担いだ薬売りのおじさんは、おどけた身振り手振りで歌い踊りながら遠ざかって行く。私はもう一つ白いボールもあることを知っているが、何処の畑にあるのか分からない。これからそれを探しに行こう。中から何が出て来るのかな。
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テキトーにでっち上げを加えて書いています。
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