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月間10アポの難易度

 拙著『転職王』の中に子供英会話教室から予備校に転職する時の面接で月間10アポとればトップという話を聞いて、僕が楽勝じゃないかと思う場面があります。

 10アポと1口に言っても売る商品によってその難易度が変わってきます。
 子供英会話教室では飛び込みでアポをとるのが仕事で、しかもアポをとることに特化したアポインターという職種でした。
 この場合は1日1アポとるのが当たり前。ですから1か月の稼働日を22日すると月間22アポということになります。

 私は『転職王』なので複数の会社に転職しましたが1日1アポが基準という会社は少なくありません。
 何故なら、出勤した以上、成果を出すのが当然であり、職業がアポインターであるならば、アポをとれなかった日は仕事をしていない🟰「給料泥棒」と言っても過言ではありません。
 また、フルコミッション(完全出来高制)ならただ働きをしたことになります。

 さて、話を予備校勤務時代に戻しましょう。結論から言うと予備校でも10アポをとれた月も多々ありました。
 ただ、こちらの職場では自分でアポをとって、自分で商談(クロージング)もする必要がありました。
 当然、商談している時間やそのための移動時間はテレアポをする時間はありません。そう考えると月に10アポというのは、まあまあハードルが高かったです。
 たくさんのアポが期待できない分、質が重要で仮に10アポ5受注なら、平均客単価か約80万円だったので売り上げが400万円。この数字なや月収約100万円とれる給与体系でした。

 転職王の私が丸1年間同じ会社にいることはかなり珍しく20代に限れば23才の年の99年のみでした。  
 ちょうど世紀末で世間は不況の風が吹き荒れていましたが、私はこの年、予備校の営業マンとして年間約4800万円の売り上げで全国ランキング1位となりました。
 その結果、表彰されハワイ旅行に招待されました。100人くらい営業マンがいたのですが招待されたのは2人だけという狭き門でした。
 前年も途中入社ながら表彰されサイパンに行きましたが、この時は7、8人が招待されていました。もう20年以上前なので、どういう基準で表彰されたのかは覚えていないのですが、一定の売上を上げた人が選ばれる仕組みです。
 ただ、成績優秀者が海外でバカンスを楽しんでいる間も残ったメンバーは仕事をしているわけで、その間に営業成績は差をつけられてしまうわけですが、不思議と海外に行っていた2月は2年共に好成績でした。

 話が脱線してしまいました……。数字の話に戻します。年間売り上げ4800万円を12で割ると月に400万円の売り上げです。
 前述したように、それは月に10アポとればできる数字で、それを12回繰り返せば達成できる計算になります。
 ただ、それを達成したのは私しかいなかったわけですので、たかが10アポ、されど10アポということになりますね。

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